ほとんど0円大学 おとなも大学を使っっちゃおう

  • date:2015.5.17
  • author:岸部賢介

日本のウイスキーは阪大抜きには語れない  大阪大学オリジナルウイスキー「光吹-MIBUKI-」

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みなさん、ウイスキーはお好きですか?某CMのようですが、日本のウイスキーは「ジャパニーズウイスキー」として、世界でも高い評価を受けています。近年ではNHKの「マッサン」もあり、注目度も上がっているのではないでしょうか。とはいえ、慣れていないとなかなか手を出しづらいお酒でもあります。そんな中、ある大学がオリジナルウイスキーを発表しました。

 

 

春の兆しも見え始めた3月中旬、何気なく大学関係のネタ探しをしていると、大阪大学のHPに一際目を引くイベントを発見。大阪大学とサントリーが共同でオリジナルウイスキーを開発し、そのお披露目が行われるという内容でした。しかし、見つけた時点で満員打ち止め。告知されてから1日たったぐらいなのに…。

 

しかし、酒好きの執念を発揮し、ぎりぎりで担当の方に取材席へ入れていただきました。

 

会場は、大阪大学の多目的キャンパスである大阪大学中之島センター10F、佐治敬三ホール。その名の通り、サントリーの元会長、佐治敬三氏にちなんだホールとのこと。そういえば近くにサントリーの本社もあったな…と思いつつ中を見ると、なんだか変わった壁の形をしている。

 

なんでも、ウイスキー樽の中をイメージしているのだとか。なんとも、この日のためにあるような施設ではないでしょうか。席は完全に埋まっており、ご年配の方が多め。やっぱりOBの方やウイスキーに親しんでいる方が多いかもしれません。

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初めに、大阪大学総長の平野俊夫氏による挨拶。会場となったホールの由来や、産学協同の取り組みである今回のプロジェクトについての話が聞けました。

 

【プログラム第一部 大阪大学とウイスキー】

大阪大学総長のあいさつの後、プログラムの第一部が開始。ゲストに大阪大学のOBであり、サントリーの元取締役である嶋谷幸雄氏を招いてのミニレクチャーが行われ、大阪大学と、日本にウイスキーを根付かせた人物たちについて紹介されました。

 

このあたりは、NHKの連続テレビ小説「マッサン」でご存知の方も多いでしょうが、実は、大阪大学という場所無しには「ジャパニーズ」ウイスキーは生まれなかったかもしれないのです。

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大阪とウイスキーの関係を、阪大ともゆかりの深い人物とともに紹介。

というのも、日本のウイスキーの父、「マッサン」こと竹鶴政孝は、大阪大学の前身である大阪高等工業学校の出身者。卒業後、イギリスでウイスキーづくりを学んで日本に帰ってきました。

 

さらに、その竹鶴が助力を頼んだ岩井喜一郎、日本向けのウイスキーを考案したサントリーの2代目社長佐治敬三も実は大阪大学出身。

 

それだけ錚々たるメンツが阪大出身だと知り、私が大の酒好きということもあって、これまでお堅いイメージのあった大阪大学に勝手な気安さを感じましてしまいます。

 

【プログラム第二部 学生たちのウイスキーづくり】

プログラムの第2部は、今回のプロジェクトの代表として、大学院生2名が壇上へ。サントリーの担当者とともに、プロジェクトの苦労話が聞けました。最初に課題として感じたのは、「ウイスキーをどうやって若者にアピールするか」ということだと話していました。

 

確かに、今でこそ炭酸で割ったハイボールが居酒屋でも定着しましたが、まだまだストレートやロックで飲むのは、慣れていない人も多いのではないでしょうか。

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打ち合わせや工場見学の様子をスライドで紹介。

そこで学生たちが着目したのが、阪大のイメージをウイスキーに落とし込むこと。在学生はもちろん、これから大学をめざす人にも訴求できると考えたからです。

 

そしてたどり着いたのが、大阪大学の11学部に合わせて、11種類の原酒をブレンドしたウイスキー!というユニークなものでした。これだけ聞いてもなんのこっちゃ、と思うので、本当に簡単にご説明を。

 

ウイスキーというのは、麦やトウモロコシといった穀物を発酵させ、そのアルコールを蒸留し、樽に詰めて熟成させることでつくられます。発酵に使う材料、処理の仕方、詰める樽の違いで種類や味が変わり、それが各銘柄の個性や魅力となります。

 

中でも、同じ蒸留所で一から造られたものを「シングルモルト」、さまざまなウイスキーをブレンドして味を調えたものを「ブレンデッドウイスキー」と呼ばれます。一般的には「ブレンデッドウイスキー」が飲まれていますが、11種類もの原酒をブレンドするのはなかなか無いそう。サントリー担当者の方も、驚いたと言っていました。

 

 

さて、その11種類の原酒ですが、各学部のイメージをアンケートで調査し、その印象を味に落とし込んでいったのだとか。たとえば、「華やか」なイメージの外国語学部、「チャラい」イメージの経済学部…。「華やか」な味はなんとなく想像がつきますが、「チャラい」味ってなんだろうか…。

 

さらには、ブレンドの比率まで各学部の人数が大学全体に占める割合に合わせるという手の込みよう。ある意味、ウイスキーづくりの常識を超えたウイスキーだと言えます。

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11学部それぞれをイメージした原酒を紹介。個性豊かな学部が、ウイスキーの味にたとえられていました。

ともかく、紆余曲折を経てついにオリジナルウイスキー「光吹-MIBUKI-」が完成。ちなみにこの名前、自分の中の光が芽吹くように、新しい一歩を踏み出してほしい…との思いが込められているとのこと。

 

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「光吹-MIBUKI-」、ついに登場!シンプルながらきれいなデザインです。

さて、いよいよ試飲の時間です。さんざんウイスキーの話を聞いてじらされてきた会場から無言の圧力を感じるのは、私が呑兵衛だから?試飲グラスに入った、ウイスキーが遂に登場します!

 

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皆さん、お待ちかねの試飲の時間!

味はというと…おいしい。いや、口当たりがかなり良く、華やかな香りの要素があり、これならストレートやロックでも飲みやすいのでは、という印象。試飲なので、少し量が物足らなかったかも…というのは厚かましいですかね。

 

今回、大好きなお酒をテーマにした大学のイベントに参加でき、自分自身かなり楽しんみながらレポートできました。大学の取り組みと聞くとお堅いイメージがあった方も、阪大の取り組みを見て印象が変わったのではないでしょうか。今後も、大学×お酒シリーズを続けていければ…と思っています。


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