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地域の人に愛される千代田区へ。明大のフリペ10年目の挑戦!

2016年1月8日 / 大学の地域貢献

千代田区…と聞いて連想するのは、皇居・公官庁だったり、オフィス街だったり、人々の生活と切り離されたイメージであることが多いはず。暮らしや住まいの印象薄い千代田区ですが、古くから住まいを構える世帯はもちろん、新たに転入する人など、区内で生活を営む区民も多くいます。そんな区民に魅力ある街情報を発信するフリーペーパーを明治大学が発行しています。

千代田区在住者向けフリーペーパー『Chiyomo』

明治大学商学部小川ゼミ生が制作するフリーペーパー『Chiyomo』は、千代田区の活性化をめざして年1回発行してきたもので、今年で10年目を迎えます。例年、千代田区の助成を受けながら、区が行っている区民対象の事業を広報してきました。

最新となる2016年8月発行号は、購入スタンプを集めると割引が受けられるスタンプカード事業の支援ツールとして制作。より多くの区民に加盟店を利用してもらうため、加盟店の魅力を紹介するほか、スタンプの使い方を解説しています。

フリーペーパープロジェクト10年目の成長

「これまではスタンプ事業の他に、区が主催する別事業も紹介していましたが、今年からスタンプカード事業を専門的に解説することになりました。そのため、今年はどうやったらスタンプカードを使ってもらえるかに焦点を絞り、編集方針を立てました」と話すのは編集長を務めた3年生の渡部さん。

発行10年目の節目を迎えた今年、初めてスタンプカード事業のみに特化することになり、“より一層の利用促進”という新たな目標を設定したそうです。

編集方針のもと、「加盟店で購入するとお得なスタンプが貯まる」システムをしっかり読者に理解してもらうため、今年の紙面では加盟店紹介のページに「これがイチ押し」という新コーナーを掲載。加盟店の商品を丁寧に紹介しながらも、購入することでいくつスタンプカードを受領できるか、イラストを交えてわかりやすく解説できるよう努めました。
「商品のPRだけでなく、スタンプカードの使い方が伝わりやすくなったと、お店の方に喜んでいただきました」と副編集長の小松原さんが今年の手応えを話してくれました。

さらに、30代~40代の子育て世代の転入が多いという調査結果に基づき、区内のレジャースポットや、子育て支援施設を取り上げる特集も企画することで、読者に響く紙面づくりをさらにブラッシュアップさせることにも成功したそうです。

上段、左上が自主制作した大学周辺マップ

上段、左上が自主制作した大学周辺マップ

編集長の渡辺さん(右)と佐藤さん(左)

編集長の渡辺さん(右)と佐藤さん(左)

 

実制作期間4カ月で、600店舗の営業

『Chiyomo』の特色の一つともいえるのは、圧倒的なボリューム。これまで学生がつくったフリーペーパーを色々見てきましたが、その中でもトップクラスのA4判68ページ! 実際の作業期間は約4ヵ月で、その間にすべての掲載店舗を学生が訪れて取材し、原稿を作成したというから驚きです。制作現場を知る一人として、学生さんの頑張りに心の中で拍手を送っていました。

加盟店600店舗を学生スタッフに振り分け、手分けてして電話営業を行ったとのこと。営業リーダーを担当した3年生の山水さんは「新規の電話営業では全く信用されず…。直接、お店に行ってようやく信用してもらうことができました」と、営業の難しさを語ってくれました。

また、4年生の佐藤さんは『Chiyomo』の活動を振り返り「辛いことも多かった営業活動でしたが、学生と全く接点がなかったお店の方々に出会い、喜んでもらえることがうれしかったです」と話してくれました。

副編集長の小松原さん(右)と山水さん(左)

副編集長の小松原さん(右)と山水さん(左)

大学と地域をつなぎ、新たな活動を発信したい

「『Chiyomo』そのものの活動を継続していくことはもちろん、今後はこのツールを介して、大学と地域をつなぐ新たな活動が生まれてくれることを期待しています」とゼミを担当する小川教授。
小川教授は10年前、ゼミ生が自主的につくった大学周辺マップの時代から、今年発刊した最新号まで、このフリーペーパープロジェクトを見守り続けてきました。

毎号、発行後にさまざまな反響があるそうですが、今年は、新規特集ページに掲載した保育施設から子育てイベントへの参加を依頼されるなど新たな効果があったとか。
「商学部の専門を活かしたワークショップを考案し、イベントを企画させていただきました。接点をもつことで、新たな可能性へと広がる。こうした“つながり”が増えていくと良いですね」と、教授は来年以降の『Chiyomo』の成長を見据えています。

中央が小川教授

中央が小川教授

まさに圧巻! 明大の学生演劇の世界(本番編)

2015年12月9日 / 学生たちが面白い, 大学を楽しもう

準備編にて、昨年の公演でのべ観客数約3, 800人という、学生主催の演劇としては驚きの動員を誇る明治大学シェイクスピアプロジェクト(以降、MSP)の準備風景をご紹介した。11月、MSP第12回公演がいよいよ本番を迎え、多くの観客が訪れて満員の公演にお邪魔してきた。
参照:古典とあなどるなかれ。息を飲む明大のシェイクスピア演劇!(準備編)

『薔薇戦争』って? まずは、簡単にあらすじをご紹介

演目となるのは、中世イングランド内乱を史劇として描いたシェイクスピアの戯曲『薔薇戦争』。薔薇戦争は、1450年代~1480年代に実際に起こった内乱で、争い合ったランカスター家とヨーク家が、それぞれ赤薔薇と白薔薇の記章を掲げていたことから薔薇戦争と呼ばれている。

MSPでは、この古典戯曲の名作を第一部「ヘンリー六世」と第二部「リチャード三世」の2部で構成。総勢100人を超える学生スタッフが主体となり、2部合わせて約3時間にも及ぶ、歴史劇の大作をつくり上げた。

第一部「ヘンリー六世」の一場面。ステンドグラス模様の美術が美しい

第一部「ヘンリー六世」の一場面。ステンドグラス模様の美術が美しい

演者はもちろん、脚本、演出、舞台美術、音楽の全てを学生が担当

演者はもちろん、脚本、演出、舞台美術、音楽の全てを学生が担当

群舞、殺陣… 動きのあるシーンが見ごたえ満点

いよいよ、鑑賞スタート。最初に目を引かれたのは、第一部にある群衆ダンスで、前回の取材時にプロデューサー補佐の清水さんがイチ押ししていたシーンだった。ほぼフルキャストに近い大人数が舞台を縦横に駆け回る様子は、まるで戦争による混沌とした国や人々を表現しているかのよう。他のシーンと異なり、キャスト全員が白い衣装を身につけることで、より印象的な世界観をつくっているように感じられた。

劇中キャストが総勢30人以上という、大人数のキャストを活かしたシーンは他にもあり、ランカスター家とヨーク家の戦いのシーンも見ごたえあり。迫力ある殺陣を見ることができた。

薔薇の花びらが開くイメージを振り付けされた

薔薇の花びらが開くイメージを振り付けされた

ダメな王が、強すぎる王妃の魅力に彩りをそえる

第一部「ヘンリー六世」で、最も印象的だったのが王妃マーガレットの活躍。前回の取材で話を伺った永野さんの好演が光っていた。自らも戦場に赴き、王らしからぬ弱気なヘンリー六世(夫)の手を引く。さらに、敵であるヨーク公の息子を暗殺した後、絶望して涙するヨーク公に息子の血がしみ込んだハンカチを差し出すという悪女ぶりを披露。悪い、悪すぎる! それでも憎々しくならないのは、永野さんが演じるマーガレットが、どこか凛とした強さに通じる“芯”があるからだと感じた。

一方、ヘンリー六世は「私がいない方が勝利に近づくらしい」と、戦いに対してさらに弱気に。この強すぎる女性と弱すぎる男性という関係、現代にもよくあるような気がする…。王を支えながらも、マーガレットが心の拠りどころとするサフォーク公との別れのシーンもジーンとくるものがあった。本当に好きな人の前では、健気で可憐な女性になってしまう、そこもマーガレットの魅力だと感じた。

マーガレットとサフォーク公の別れのシーン

マーガレットとサフォーク公の別れのシーン

リチャード三世を女性が演じる

第二部の主人公リチャード三世を演じたのは、文学部2年生の加藤彩さん。男性役でしかも醜男というキャラクターを女性の加藤さんが見事に演じきった。MSPのFacebookページにて、公演を鑑賞した舞台関係者が「女性の演じるリチャード三世を初めて観ました。小柄な女性だからこそ、リチャードの身体的なコンプレックスをうまく表現できていたのだと思います」と評価を残している。

リチャード三世は、敵も味方も邪魔ものを次々と殺すという悪逆の限りをつくし、やがて王となる。しかし、王となったのも束の間で、再びリッチモンド伯と戦うことに…。『薔薇戦争』のラストは、このリッチモンド伯との戦闘シーンだ。敗戦の色が濃くなると、「馬をよこせ!俺の国をくれてやる!」と死に物狂いで戦いから逃れようとするリチャード三世。地位もプライドも捨て、必死で“生”にしがみつこうとするリチャード三世に、哀れな気持ちすら感じる。やがて、リッチモンド伯の兵に無残に仕留められる。欲望のままに生き抜いたリチャード三世に相応しい最後を、加藤さんが力強く演じた。

第二部のラストシーン。リチャード三世は苦痛に顔をゆがめ息絶える

第二部のラストシーン。リチャード三世は苦痛に顔をゆがめ息絶える

学生演劇ならではの面白さ

私にとって、初めての古典演劇の鑑賞。難解な古典のセリフが、学生の感性によって分かりやすい現代の言葉で表現されていたので、役の感情を自然に理解できた。
また、構成・脚本・演技・制作・運営を学生が手掛けている日本屈指の学生演劇だからこそ、学生の力強さを存分に感じられた舞台だった。高いクオリティと力強さを合わせもつ演劇を、初心者でも身構えずに鑑賞できるのは学生演劇ならではと思う。MSPの公演を通して、学生演劇の魅力を知ることができた。
集合写真2

古典とあなどるなかれ。息を飲む明大のシェイクスピア演劇!(準備編)

2015年11月9日 / 学生たちが面白い, 大学を楽しもう

※写真は2014年度公演の様子


シェイクスピアといえば、古典演劇の代表格。古典と聞くと「ちょっと、とっつきにくい」…という印象をうける人も多いでしょう。にも関わらず、昨年の動員数がなんと驚きの約3,800人! いったい何故? その魅力を、明治大学シェイクスピアプロジェクトの秘密を探りにいってきた。

今年で12年目を迎える公演

お話を伺ったのは、明治大学シェイクスピアプロジェクト(以下、MSP)のコーディネーター井上准教授(文学部)と、スタッフ・キャストの皆さん。10月取材当日、この日も4時間以上にもおよぶ熱のこもった通し稽古が行われていたが、疲れを感じさせない明るさで取材に応じてくれた。

MSPに参加する約140人は、井上准教授が担当するシェイクスピアに関する講義を受講しているか、過去に講義を受講した学生がほとんどである。さらに現行のカリキュラムでは受講登録すれば単位も所得できる。しかし、大半の学生は有志で参加している。

「MSPは、2004年からスタートし、今年で12年目を迎えます。翻訳台本の制作から、キャストの選定、演出、舞台美術、広報まで全てを学生が行っています」と井上准教授。
演劇の経験がない学生が多いが、プロの指導も受けながら、完成度を高めているという。今年は中世イングランドの内乱を描いた『薔薇戦争』を、第一部「ヘンリー六世」第二部「リチャード三世」の2部構成で公演する。
2014年ゲネ12014年ゲネ3

2014年度公演

今年、稽古前のウォーミングアップ風景

今年、稽古前のウォーミングアップ風景

コーディネーター井上准教授

コーディネーター井上准教授

 

学生ならではの“言葉選び”が光る

シェイクスピアほか古典演劇では、演劇の世界独特の言い回しや古い言葉があふれている。そうした言葉づかいは、古典独自の特色として良い面もある一方で、とっつきにくい印象につながってしまうことも事実。MSPでは、学生翻訳チームのコラプターズが中心となり学生が原文を翻訳してセリフを考えているため、「ビビッてる」「ギャラ」といった古典にはない言葉も飛び出す。

「現代的な言葉使いがMPSならでは。見てくださる観客に自然と“落ちる”演劇になってほしいです」と話してくれたのは、プロデューサーの大野さん(文学部2年生)。

さらに、驚くほどかっこいいセリフも多い。大野さんに劇中で好きなセリフを聞くと、「別れは心をむしばむけれど、死に至る傷は癒してくれる」という、第一部「ヘンリー六世」に登場するマーガレットの言葉だった。実はこのセリフは、一緒に取材を受けていた演出助手の田所さん(文学部3年生)が翻訳案を出したものとか。学生がつくる台本、と侮るなかれ。シャイクスピアの世界を分かりやすく、かつ学生の感性を交えて見事に表現している。

4月からミーティングを何度も繰り返した

4月からミーティングを何度も繰り返した

右がプロデューサーの大野さん、左が演出助手の田所さん

右がプロデューサーの大野さん、左が演出助手の田所さん

 

個性がありすぎるキャラクター

今年の演目『薔薇戦争』では、バタバタと人が亡くなっていくし、主人公はかっこいい人でも良い人でもない。それでも、観客を引き込むような世界観がある。

永野さん(文学部3年生)は、自身が演じる第一部「ヘンリー六世」マーガレット役について「見方を変えれば、悪役とも取れる人。でも運命に翻弄されながら立ち向かう強さを感じる」と説明してくれた。
マーガレットは王妃ながら戦地に赴き、気弱な夫に代わって敵を殺める。劇中で人を殺める女性貴族はマーガレットだけ。地位・名声・幸せを掴もうと、悪になって目的を実現していく強さは、第二部の主人公リチャード三世にも共通している。

30人以上のキャストが登場する『薔薇戦争』では、悪い人、ダメな人、とことん悲劇な人と、ネガティブな役どころが多いが、どの人も個性が強い。演者が役の個性を上手に表現しているのか、印象に残るキャラクターが多いのだ。本公演ではどんな演技を見せてくれるのか期待が膨らむ。

マーガレット役の永野さん

マーガレット役の永野さん

本格的な稽古は8月から始まった

本格的な稽古は8月から始まった

 

衣裳は約150着! 中世の世界を手づくりで

衣裳もデザイン画制作から、縫製まで学生が担当している。衣裳担当の市川さん(文学部3年生)は「一着一着を丁寧につくりながら、全体的に統一感あるデザインに仕上げるよう心がけています」。衣裳の統一感をはかることで、劇中通して、中世の世界を形づくっているよう努めているそうだ。

「ほぼフルキャストが登場するオープニングの群衆ダンスが圧巻です」と見どころを紹介してくれたのは、プロデューサー補佐の清水さん(政治経済学部4年生)。これは個性豊かな衣裳を身にまとまったキャストが舞台で入り混じってダンスするシーンだとか。
演出の大野さんは「カオスのようなダンスシーンをつくることで、様々な人たちの想いが交錯する歴史劇を表現したかったんです」と語る。

右が衣裳担当の市川さん、左がプロデューサー補佐の清水さん

右が衣裳担当の市川さん、左がプロデューサー補佐の清水さん

衣裳部の制作風景

衣裳部の制作風景

約140人ものスタッフ・キャスト

約140人ものスタッフ・キャスト


「舞台、美術、音響、それぞれの役割で担当の学生が頑張っている。頑張って、頑張って、頑張った上で、良いものをつくってくれたと感じる」と井上准教授は、今年の手ごたえについて話す。現在公開中の予告編のプレビューも必見! このプレビューも広報担当の学生が制作している。予告編を見るとますます公演当日が楽しみになる。公演の様子は、次回(本番編)でご紹介します!

 

エミューの卵、食べてみたい?気になる人は東京農大へ!

2015年9月25日 / 話題のスポット, 大学を楽しもう

エミューって知ってます? オーストラリアの砂地を駆け抜ける、ダチョウよりちょっと小さな翼のない鳥…そう、それがエミューです! 聞いたり、見たことがあっても、卵を食べたことある人は、きっと少ないでしょう。実は、エミューの卵をつかった和スイーツ“生どら焼き”を食べられる場所があるんです。オーストラリア…いえいえ、東京・世田谷に!

入場無料で、こんなに楽しくていいんですか?!

生どら焼きを販売しているのは、東京農業大学世田谷キャンパスに隣接する「食と農」の博物館のカフェテリアとのこと。せっかく博物館を訪れたことだし、まずは館内をじっくり見て回ることにしました。こちらの博物館、無料で館内を自由に見学できるんです。

この博物館は「見る・聞く・触る」をコンセプトとして、2004年4月に開設。博物館3・4階には(一財)進化生物学研究所があり、様々な動物・植物の進化に関する研究が行われています。その進化生物学研究所が運営する「バイオリウム」という熱帯動植物園が隣接しており、博物館とセットで楽しむことができます。

まず、最初に目を奪われたのが、博物館1階の入口近くに展示されている2台のオレンジ色のトラクター。長い間、実際に大学農場の整備や農業機械の授業で実習に使われていたものだそう。農業萌え女子にはたまらないですね。奥では企画展が開催されていて、戦前~現代の農業教育を知る上で貴重な資料が展示されていました。

博物館入口には大きな鶏のモチーフが。タイの闘鶏用品種の一つだとか

博物館入口には大きな鶏のモチーフが。タイの闘鶏用品種の一つだとか

長い間の激務に耐えた年季が感じられるトラクター

長い間の激務に耐えた年季が感じられるトラクター

左、樹齢1400年と言われる縄文杉の材鑑標本

左、樹齢1400年と言われる縄文杉の材鑑標本

企画展「学術情報課程―その教材と研究資料―」の展示。昔の標本室を再現している

企画展「学術情報課程―その教材と研究資料―」の展示。昔の標本室を再現している

2階も見どころ満載。気になるアレを見つけました

続いて、2階の展示スペースへ。酒瓶がずらっと並んでいましたが、実はこれ、東京農大の卒業生が活躍している蔵元が醸造した名酒だとか。その数、280本! これほど多くの蔵元に卒業生を輩出している理由は、東京農業大学には日本で唯一、「醸造」と名の付く応用生物科学部醸造科学科・短期大学部醸造学科があり、醸造技術を学べるから。そのため、酒瓶のギャラリーをはじめ、日本ならではの“イキ”を感じさせる酒器のコレクションや絵画など、酒文化に関する品々が多く展示してあります。

さらに、古民家のジオラマや研究用に収集された鶏のはく製標本121体と、見所いっぱいの展示室の片隅に、見つけました。エミューの卵! 展示用の外殻でしたが、眺めていると、生どら焼きへの期待が高まります。

バイオリウムに行く前に、カフェテリアに行ってしまおうかな…グラグラと揺らぐ気持ちを「すべて見学してから実食!」という決意で押さえ込んで、博物館に隣接するバイオリウムへ。

日本酒、280本の眺めは壮観です

日本酒、280本の眺めは壮観です

可杯(べくはい)という酒器。「飲み続けろ!」と言わんばかりに、杯の底をわざと尖らせ、置けないようにしている

可杯(べくはい)という酒器。「飲み続けろ!」と言わんばかりに、杯の底をわざと尖らせ、置けないようにしている

ゆるくてかわいいこけし徳利は、頭が御猪口になっています

ゆるくてかわいいこけし徳利は、頭が御猪口になっています

尾の長さが6メートルにもなる尾長鶏のはく製。これほど美しく残っている個体はめずらしいとか

尾の長さが6メートルにもなる尾長鶏のはく製。これほど美しく残っている個体はめずらしいとか

古民家のジオラマはかなりクオリティが高い

古民家のジオラマはかなりクオリティが高い

エミューの卵の外殻。経年のため黒く変色してるが、実際は深い緑色だそう

エミューの卵の外殻。経年のため黒く変色してるが、実際は深い緑色だそう

 

 

 

 

運が良ければ、ワオレムールからのアツい歓迎もあります

ここには、進化生物学研究所が世界の熱帯地域から研究のために集めてきた動植物が飼育・管理されています。出迎えてくれたのは、元気に飛び回るワオレムールの家族。マダガスカル固有の原猿で、バイオリウムには5種類約80頭が飼育されているとか。運が良ければ、雄叫びのような大コーラスが聞けるそうです。この日は…残念ながら、ちょっとそんな気分じゃないみたいですね。
「温室内で、グリーンイグアナを放し飼いにしているんですよ」と職員の方に説明いただき、どこにいるか分からないドキドキ感でいっぱいに。「ほら、あそこに!」指差された木の枝、地上2.5メートルの高さに緑のしっぽが見えました。なるべく近くで、動植物の生態を観察してほしいという願いから、こうした飼育方法になっているそうです。

サボテンや熱帯植物が茂るバイオリウム内部

サボテンや熱帯植物が茂るバイオリウム内部

ちんまりと座る姿がかわいい、ワオレムール

ちんまりと座る姿がかわいい、ワオレムール

陸ガメが散歩中でした

陸ガメが散歩中でした

いよいよ、生どら焼きの実食!

充実した展示にすっかり興奮してしまったのですが、館内のカフェテリアで、いよいよ目的のエミューの卵で作られた、「笑友(エミュー)生どら焼き(324円)」をいただきます。ふっくら、もっちりの皮と、小豆入りの生クリームがマッチしておいしい! エミューの卵は鶏卵と異なる、独特の弾力性があるそうで、皮のもちもち感はそのおかげかもしれないですね。
この製品は、東京農業大学のベンチャー企業・東京農大バイオインダストリーと北海道オホーツクキャンパス周辺の地元企業が、地元産業の活性化をめざして共同で開発したもの。オホーツクのエミュー牧場で飼育されたエミューから生産される、オイル、卵などをつかって、他にも様々な製品を開発しています。笑友(エミュー)生どら焼きは発売以来の人気商品で、カフェテリアでは売り切れになることもしばしばあるとか。今日は、商品があってラッキーでした。

これが食べたかった! 明るいカフェテリアでいただきます

これが食べたかった! 明るいカフェテリアでいただきます

冷凍して食べても美味しいそうです

冷凍して食べても美味しいそうです

生どら焼きのほかにも、エミューオイルを素材にした製品を開発販売

生どら焼きのほかにも、エミューオイルを素材にした製品を開発販売

 

 

 

 

 

 

 

 

家族、友だち、一人でも。ゆっくりできる憩いの場

年間約12~13万人が訪れ、そのほとんどがリピーターということから、博物館の居心地の良さがうかがえます。取材日は平日だったため、お母さんと一緒の4~5歳くらいの子どもたちが館内の展示を見て盛り上がっていました。こんな憩いの場があるなんて、近くに住んでいる方が羨ましいですね。

東京・古いイイ場所を探して、開館100年超の図書館へ

2015年8月28日 / 話題のスポット, 大学を楽しもう

東京には、六本木ヒルズ、東京スカイツリーと次々に新たなランドマークが誕生しているが、一方で明治・大正当時の面影をしのぶ風景は残り少ない。そんな中、慶應義塾大学三田キャンパスにある図書館旧館は100年以上の伝統を重ね、現在も大学のシンボルとして学内外から親しまれているという。

消失の危機を乗り越えた図書館旧館

赤いレンガ造りの図書館旧館は、慶應創立50年を記念して1912年に設立され、2015年で開館103年を迎える。ネオ・ゴシック様式と呼ばれる西洋建築の流れをくんでいるが、外国人の手を借りず、すべて日本人で仕上げたそうだ。

1945年5月の空襲により、屋根が焼け落ち、内部が炎上するという大きな被害を受けたが、終戦から4年後には補修し再建。その後、国の重要文化財に指定された。現在も図書館の書庫や会議室、研究所として利用されており、当時の姿を残す正面玄関ホールは一般にも公開している。

入口も窓もすべてアーチ形に統一されている

入口も窓もすべてアーチ形に統一されている

正面玄関右側にある八角塔

正面玄関右側にある八角塔

正面玄関の上部に「創立五十年紀念 慶應義塾圖書館」と刻まれている

正面玄関の上部に「創立五十年紀念 慶應義塾圖書館」と刻まれている

旧館前にある慶應義塾創立者、福澤諭吉の胸像

旧館前にある慶應義塾創立者、福澤諭吉の胸像

ラテン語で記された正面大時計

ラテン語で記された正面大時計

ステンドグラスが後世へ伝えるもの

正面玄関から奥へ進むと、階段踊り場に見えるのが、高さ約6.5メートル×幅約2.6メートルのステンドグラスだ。教会などで見かけるステンドグラスは、中世絵画がモチーフになっているものが多いが、このステンドグラスに描かれているのは、鎧姿の武将とペンを手にした女神の姿。馬から降り立った武将が女神を迎え入れる構図は、封建の門扉を開き西欧文明の暁を示す姿であり、新時代を開こうとする慶應義塾の精神を表している。


下部には、「ペンは剣よりも強し」を意味するラテン語「Calamvs Gladio Fortior」が記されている。

正面玄関から見た内部

正面玄関から見た内部

現在のステンドグラスは、1974年に再建されたもの

現在のステンドグラスは、1974年に再建されたもの

ステンドグラス下部の「Calamvs Gladio Fortior」

ステンドグラス下部の「Calamvs Gladio Fortior」

電灯にもペン形の校章があしらわれている

電灯にもペン形の校章があしらわれている

階段の欄干にも美しい装飾が

階段の欄干にも美しい装飾が

アーチ形の通路と正面入口

アーチ形の通路と正面入口

歴史を感じる展示の数々

その他館内には、福澤諭吉著「学問のすゝめ」の初版本(レプリカ)や旧図書館開館記念葉書など、慶應義塾に関連する展示がある。なかには、戦後発見された両腕を失った彫刻像もあり、甚大な被害をもたらした戦災のむごさを感じる。過去のつらい歴史を知ることも、先々にとって貴重な糧になるはずだ。

「学問のすゝめ」の初版本(レプリカ)

「学問のすゝめ」の初版本(レプリカ)

1912年発行の旧図書館開館記念葉書(レプリカ)

1912年発行の旧図書館開館記念葉書(レプリカ)

両腕を失った「手古奈」像

両腕を失った「手古奈」像

空襲で被災した玄関ホール

空襲で被災した玄関ホール

現在の玄関ホール

現在の玄関ホール

イチョウの木が点在する自然豊かなキャンパス

三田キャンパスは東京都港区に位置し、東門を出ると東京タワーが見えた。しかし、都心にあるとは思えないほど自然が豊かで、8月に訪れたということもあり、キャンパス内にはセミの声が響きわたっていた。
歴史を知り、緑に癒される“キャンパス歩き”― 毎日忙しく過ごす人にとって、時間を忘れるひと時になるだろう。

左が三田キャンパスを代表する大イチョウ

左が三田キャンパスを代表する大イチョウ

 

大妻女子大生が創作した日本酒カクテルを飲みに、東京・松屋銀座へ!

2015年7月10日 / 学生たちが面白い, 大学を楽しもう

夏真っ盛り、ますますお酒が美味しく感じられる季節です! 東京・松屋銀座にて、大妻女子大の学生たちが創作した日本酒カクテルが期間限定で販売されていると聞き、取材に行ってきました。女子大生×日本酒という組み合わせが、どんなカクテルを誕生させたのか、気になるところです。

味も見た目も楽しめる一杯

このイベントは、大妻女子大学家政学部ライフデザイン学科宮田ゼミが主導する「日本酒文化発信プロジェクト」と松屋銀座が連携して実施しているもの。松屋銀座地下1階の日本酒売り場(グルマルシェSAKE)内の「KIKIZAKE BAR(キキザケバー)」にて、7月28日まで期間限定で開催しています。

“お酒はたしなむ程度”の私ですが、早速、売り場を訪れて、ライフデザイン学科3年生の布施さんと高野さんにおすすめしてもらった「湘南サンライズ」(税込648円)を注文。出てきたカクテルは、ブルーハワイと湘南産「青摘みみかん」のツートンカラーに彩られていて、混ぜると淡い緑に変わりました! 女子大生考案のカクテルだけあって、女性ゴコロを掴む演出です。

新鮮な酸味が口に広がる「青摘みみかん」の果汁

新鮮な酸味が口広がる「青摘みみかん」の果汁

混ぜると色が変わる演出が女性に好まれそう

混ぜると色が変わる演出が女性に好まれそう

「ほわん」と豊かな日本酒の香りが良く、「青摘みみかん」の酸味が効いた味で、さっぱりいただけました。百貨店の中にある立ち飲みスタイルのバーなので、買い物のついでに、女性一人でも立ち寄れるのが便利です。

日本酒コーナーの一角にある立ち飲みカウンター

日本酒コーナーの一角にある立ち飲みカウンター

日本酒文化と若者の擦れ違いを埋める

そもそも、なぜ大学生が日本酒カクテルを創作することになったのでしょうか。企画・運営者である「日本酒文化発信プロジェクト」の宮田教授にお話を伺いました。

 

「とくに若い人たちにとって、日本酒が縁遠い存在になりつつあります。酒器のデザインが若い人たちの好みでなかったり、嗜好する年齢を高く捉えていたり、さまざまな理由があると思います。こうしたイメージを払しょくすることで、日本酒文化の魅力を伝えることができるのではないかと考え、日本酒文化をPRする活動をスタートさせました」と宮田教授が取り組みの経緯を説明してくださいました。


この「日本酒文化発信プロジェクト」は、2014年4月に立ちあがった「“和の暮らし”推進プロジェクト」の一環としてスタートしたもので、これまで都内で開催された「地酒まつり」にも参加するなど、積極的な活動を展開しています。今回、松屋銀座の出店は「地酒まつり」など、一連の活動に共感した百貨店関係者からオファーがあり、実現できたそうです。
「商業の中心地・東京の銀座で販売することで、日本酒に対する消費者の意識や動向を探ることができると考えています。今後も、日本酒文化に関わる活動を継続していきたいです」。

自分たちが頼みたいと思うカクテルをつくる

宮田教授のゼミ生で、プロジェクトに参加している布施さんと高野さんは「これまで、友だちと飲みに行っても、ほとんど日本酒を注文しなかった」と、若い人ならではの経験談を話してくれました。元々、日本酒への興味は薄かったそうですが、ゼミで日本酒を知るうちに気持ちに変化が現れたとか。


「ゼミで日本酒を試飲するようになって、美味しいと思いました。だからこそ、私たちと同じようにこれまで頼んでみたことがない人でも、気軽に飲めるカクテルをつくりかたったんです」。メニューの開発にあたり、何度も嗜好を重ね、ご当地名産と日本酒の味が、お互いを引き立て合う絶妙の組み合わせを見つけたと振り返ってくれました。


こうして試行錯誤の末に完成したオリジナルカクテルは、スイーツ系とご当地カクテルの全10種類。「おじさんっぽい」「気軽に飲めない」など、日本酒のマイナスイメージを払しょくするために、ネーミング、味、見た目の全てにおいて、若い人たちや女性の好みを意識しています。7月28日(火)までの期間中は、10種類の中からピックアップされたカクテルが週替わりで登場します。

期間中の週末は、カクテルを説明するためにゼミ生が店頭に立つ予定です。開発ストーリーを聞くことで、カクテルの味わいもぐっと深く感じられるはずです。

プロジェクトに参加学生の布施さん(左)高野さん(右)

プロジェクトに参加学生の高野さん(左)布施さん(右)

日本酒……憧れはあるけれど、実際に注文するのは、カシスオレンジ、ジントニックと横文字のメニューが多かったりしませんか? もちろん、私もその一人だったのですが、女子大生が発信する新しい日本酒の味を知って、お酒の楽しみが広がる様な気がしました。

松屋銀座地下1階の日本酒売り場

松屋銀座地下1階の日本酒売り場

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