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理系でミライ無限大!甲南サイエンス体感イベント IN グランフロント大阪

2017年9月21日 / 体験レポート, 大学を楽しもう

「理系のことってよくわからない…」
そう思っている方も多いのではないでしょうか。

グランフロント大阪で行われている「理系でミライ無限大!甲南サイエンス体感イベント」では、「理系」の学生たちが一体どんなことに取り組んでいるのかを知ることができます。

以前にも「ほとゼロ」で取り上げさせてもらったことがあるこのイベント。(前回記事はこちら
今回、インターンシップ生の私たちが取材に行ってきました!

会場のブースでは甲南大学の理工学部&知能情報学部の研究成果が展示されていて、体験しながら理解できるようになっていました。

ここではその展示の中から、私たちが面白いと思ったものを紹介します!

ラジオ体操チャレンジ!

 -知能情報学部 田中 雅博 教授-

誰もが知っているラジオ体操。
小学生の頃、よくやりましたよね~。

このブースでは、そんなラジオ体操の出来映えが採点できるシステムが紹介されていました。
テーマは「ゲーム感覚で楽しく健康管理」。

さっそく体験させてもらいました!
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スクリーンの前に立ち、お手本ムービーを見ながら体操。

画面のスクリーンはこんな感じ。
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左上の棒人間は、自分のスケルトンが表示されており、
これはゲーム用のセンサーを利用しているそう。

このセンサーで動きの正確さを測って、採点をします!

お手本ムービーのマネをしてみると結構な運動量でした。キビキビ動かないとついていけません!

点数化されると頑張りたくなるもの。
ゲーム感覚で楽しく、かつ効果的に体操できますね!

歩くだけで身長測定!!

 -知能情報学部 田中 雅博 教授-

身長測定といえば頭をコツン、とされるあの器具ですよね。
でもここでは歩くだけ。

足型の上を歩くとセンサーが測定し、モニターに身長が表示されます!

足型の上を歩くとセンサーが測定し、モニターに身長が表示されます!


この機械、入り口に設置されていて入退場者数の記録もしているんです!
上部に設置されたセンサーで人を感知し、自動で人数をカウントしてくれます。

ちなみに表示された身長はかなり正確でした!
人数も身長も分かるとなれば、遊園地のアトラクションなどにも役立ちそう…。

このシステムの特徴は昼夜問わず計測できるところ。
レーザーで計測するため、カメラのようにプライバシーの問題もありません!

通過した時刻や位置、方向、そして身長が記録できるので、防犯システムとしても活用できるかもしれませんね。

色素を利用した快適なくらし!?

 -理工学部 木本 篤志 講師-

次は「色素の創り出す世界」をテーマにしたこちらのブースへ。
マイクロスコープを使い、さまざまな印刷物を観察することができます。

マイクロスコープとさまざまな印刷物

マイクロスコープとさまざまな印刷物


そもそも色素とは…?
物体が色を示すもとになるもので、目に見える可視光のうち特定の波長の光を吸収したり放出したりする機能をもちます。

言葉では少し理解しにくいこの“色素”
このブースで実際に観察してみると、あぁ~これかと思いました!

大学スタッフの方の説明とともに見学させてもらいました!

甲南大学スタッフの解説

甲南大学スタッフの解説


その観察したもの3つを紹介します!

マイクロスコープで覗いたモノ
①カラーチャート

一見、塗りつぶされているように見えるカラーチャート。

一見、塗りつぶされているように見えるカラーチャート。


右上のピンクをマイクロスコープで覗いてみました。

マイクロスコープでみるカラーチャート

マイクロスコープでみるカラーチャート

マイクロスコープで覗いてみると、小さな点がたくさん集まっているのがわかります。
このたくさんの点、これが色素なのです!
色素の集まりがこのピンクという色を見せていたのですね~!

次に…
マイクロスコープで覗いたモノ
②マリオ(切手)

マリオも拡大してみると…
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これもまた、点でできていますね!色素発見!

そして最後に!

マイクロスコープで覗いたモノ
③千円札

「NIPPONGINKOU」と印刷されている

「NIPPONGINKOU」と印刷されている

 

これまで注目していた“点の集まり”とは少しだけそれますが、千円札に「NIPPONGINKOU」と印刷されているのを発見。

肉眼で見ていると、小さくて見えづらく、さらにわかりづらい場所に印刷されています。
お札はじっくり観察してみると、鮮やかな赤や多くの色が入り混じっていて、なかなかキレイでした~♪

この色素というのは最初にも紹介したように、“特定の波長の光を吸収したり放出したりする機能“をもつもの。
甲南大学では、この機能を太陽電池やディスプレイに活用するための研究が進められています。

紙への印刷と同じように、やわらかな物体などにも塗れるという特性を生かせば、
カーテンのように吊るせる太陽電池や丸めて持ち運べるテレビが誕生するかもしれません!

コンパクトに収納できるお手軽テレビがあったら、とても便利ですよね!

あの小さな色素にここまでの可能性があるとは驚きました。すごい…!

回ると倒れない!?ジャイロ効果

 -理工学部 山本 常夏 教授-

「自転車ってなんで走ると倒れないんだろう」と思ったこと、ありませんか?
それは「ジャイロ効果」のおかげなんです。

ジャイロ効果とは、「回転している物体は倒れにくい」という性質を指します。
つまり車輪が回転している自転車は倒れにくくなる、ということ。

この展示では自転車など、実に身近なジャイロ効果を実際に体感できました!

使うのはこの道具↓
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自転車のホイールに持ち手をつけたもので、持った状態でホイールを回転させて使います。
回転した状態で左右に倒そうとするとジャイロ効果が発生して、同じ力が垂直にかかるという仕組み。
つまり傾けようとした力がそのまま自分に返ってくるのです。(なんという反発力!)

実際にジャイロ効果を体感している様子

実際にジャイロ効果を体感している様子

ものすごい反発力!溢れ出る躍動感…!!

ものすごい反発力!溢れ出る躍動感…!!


傾けようとすると逆方向に持っていかれるような感覚で、完全に振り回されてしまいました…。

このジャイロ効果、実はスマホの画面回転にも応用されています。
ここに使われるのは「ジャイロセンサー」という回転を感知する装置。
人の感じにくい動きを感知できる特徴をもっていて、カメラの手ぶれ補正やカーナビなどにもこのセンサーが使われています。

このほかにも飛行機やモーターボード、人工衛星など、その応用例は数知れません。

「回転している物体は倒れにくい」
こんなにシンプルな事実が、生活に変化をもたらしているのです!

まだまだ続く甲南サイエンス!

これまでに紹介したものに加え、宇宙の不思議を知ることやAIがパズルを解いていく様子を見ることもできる今回の展示。
理系学部の研究は、ミクロなものから宇宙まで幅広いテーマを取り扱っていました~!
甲南サイエンスならではの自由な視点と発想が創り出すこれからの未来に、期待が膨らみますね☀

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このイベントは10月16日まで開催中!!
9月16日からは内容が変わり、フロンティアサイエンス学部&知能情報学部の展示となります。
今回紹介した「ジャイロ効果」「色素の創り出す世界」は9月14日までの展示となっております。

ほかにも身近な話題をテーマにした公開講座も予定されているのでそちらも要チェック。

大人もこどもも楽しめるこの「甲南サイエンス体感イベント」。
ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか!

見えないものを見る!「こどもミュージアム@大阪大学」体験レポート

2017年9月5日 / 体験レポート, 大学を楽しもう

これって拡大したらどうなっているんだろう?
そんな疑問を誰もが一度は抱いたことがあるのではないでしょうか。
その疑問を解決できる道具、顕微鏡。

大阪大学では、夏休みにこども向けのイベントが多数実施されており、そのうちのひとつ「2017体験!こどもミュージアム」で顕微鏡に関するイベントがありました。
今回は「見えないものを見る」~顕微鏡の世界~と題されたこのイベントについてインターンシップ生の私たちがレポートします!

ここでは、こどもたちは手作り顕微鏡とデジタル顕微鏡、電子顕微鏡の三種類の顕微鏡を実際に体験し、肉眼では見ることのできない世界を感じていました。

それでは、それぞれの顕微鏡を使った体験を紹介していきます!!

ハンドメイドで顕微鏡

顕微鏡といえば、学校で使う金属製のモノを思い浮かべる人が多いと思います。

まずは、その顕微鏡を自分で作る!というコーナー。
「レンズもいるし、大変そう…」と思いがちですが、実は、紙とガラスビーズで完成してしまいます!

紙でできたキットと説明シート

紙でできたキットと説明シート

これでどうやって作るの…?
こどもたちも不思議そうに用意されたものを眺めています。

そんななか、さっそく先生の説明と一緒に手作り体験がスタート。
まずは形通りにカットする作業から。みんな真剣です!!
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カットできたものは、順番に組み立てていきます。

順調に進んでいくなか、こどもたちが最も苦戦したのは穴をあけた紙にビーズを挟む作業。
このビーズが顕微鏡のあの“レンズ”の役割をしていたのです!

そして手作り顕微鏡本体が完成!
見たいモノを準備し、ようやく覗いてみることができました!

手作り顕微鏡のなかを覗き込むこどもたち

手作り顕微鏡のなかを覗き込むこどもたち


玉ねぎの皮や、コルクなどいろんなモノをさっそく覗いてみる…

意外に拡大されて見えたのだとか!!!

この手作り顕微鏡は、17世紀頃、レーウェンフックというオランダの科学者が作った顕微鏡を参考としています。彼は独特の構造を持つ単レンズ顕微鏡を製作したことで知られています。

かつて、学者以外の庶民もこの原理を利用して顕微鏡をつくって研究していた、といった先生からのエピソードも。

こどもたちの真剣に覗いている姿が印象的でした♪

つくしの胞子は動く!?魚の年齢が鱗で分かる!??

このコーナーではデジタル顕微鏡を使って、肉眼ではよく見えない胞子をこどもたちに見せていました!

真剣にモニターを見つめるこどもたち

真剣にモニターを見つめるこどもたち


皆さんはつくしの胞子を見たことがありますか?
実は、水分を与えると丸くなるんです!

水蒸気をかけると…

水蒸気をかけると…

丸くなりました! 乾くと戻ります

丸くなりました! 乾くと戻ります


この仕組み、胞子にある「弾糸」が水分を含んで膨らむことで起きるそうです。

水がある場所でしか生きることができないつくしは、水のあるところでは丸まって留まり、乾いたところでは広がって風に飛ばされやすくするんだそう。

こどもたちも「すごい!動いてる!」とはしゃぎながら、実際に自分で水蒸気をかけて
丸くなる胞子を楽しんでいました。

つくしの胞子のほかにも、ジャガイモの澱粉やコルクを見ることができましたが、中でも面白かったのが魚の鱗。
なんと、鱗は木と同じように年輪があり、これを数えることで魚の年齢が分かるんです。

これにはこどもたちも「こんなんなってるんや~!」と驚き。
普段見ているものと拡大されたものの違いを堪能できたようです。

ちなみに、このデジタル顕微鏡よりも先ほど登場した手作り顕微鏡の方が高倍率なんだとか。
どちらも体験した男の子は「あっち(手作り顕微鏡)の方がおっきく見えた!」と、比べてみていました。

最新型の顕微鏡!「ろくまるくん」

手作り、デジタル、そして最後に最新型の電子顕微鏡が登場!
この顕微鏡は、なんと最大6万倍まで拡大可能! つまり肉眼で見る6万倍近くで見られるということ!

名前はJCM-6000、通称「ろくまるくん」と呼ばれています!(カワイイ!)

この体験コーナーでは、ろくまるくんの操作を体験することができました!

まずは、ろくまるくんの操作説明から。みんな真剣!

まずは、ろくまるくんの操作説明から。みんな真剣!


今回は、顕微鏡で見るものを、アリ、クモ、紙、シャープペンシルの芯、ボールペン、カッター、消しゴムの中から選び、自分で操作していきます。
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そして自分で範囲を決め、プリントアウトします。
その写真はゲットできます!

シャープペンシルの芯の写真を眺める女の子

シャープペンシルの芯の写真を眺める女の子


私が取材をしていると、ひとりの女の子が「これ何やと思う?」と聞いてきてくれました。

「何やろ~難しいなぁ~」と答える私。
「これはカッターやで~」と女の子が楽しそうに話してくれました♪

ほかにも自分で気づいたことをメモする子もいて、みんな各自で楽しんでいたようです。

見えない世界を見るのはおもしろく、つい私も一緒に見入ってしまいました!

もらった写真を見せてもらいました!!(こちらはシャープペンシルの芯)

もらった写真を見せてもらいました!!(こちらはシャープペンシルの芯)


最後には、これはなんでしょう?クイズもあり、みなさん楽しそうに参加していました!!

セミナー以外も楽しめる!

会場となった博物館の二階では、顕微鏡に関する常設展示も行われており、国産初の電子顕微鏡をはじめとしたさまざまな顕微鏡や、最新の電子顕微鏡を用いた研究成果などが紹介されています。

この他にも、大阪大学のルーツや、日本で初めてワニの化石が発見された待兼山に関する展示も!

博物館には展示だけでなくテラス席付のカフェもあり、いろんな楽しみ方ができます。

緑豊かな素敵な場所なので、みなさんぜひ足を運んでみてはいかがですか?

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