ひらめきと努力の祭典! 大阪芸術大学卒展レポ!
総合芸術大学だからこそ出来るバリエーション豊かな展示は、まるまる一日見ていても私たちを飽きさせません! ひらめきと努力の祭典、大阪芸術大学卒業制作展に行ってきました!
平成27年度大阪芸術大学卒業制作展が、2月13日から21日まで開催されました。大阪芸術大学は、私が四年間を過ごした大学でもあります。在学中にも、たまに友人の作品を見せてもらうことはありましたが、こうしてたくさんの作品が一堂に会している場を訪れるのは実は初めてで、とてもワクワクした心持ちでした。
学内には、一般の方も多くいらっしゃいました。この日は生憎の悪天候にも関わらず、高校生ぐらいのグループや、家族連れ(おじいちゃんやおばあちゃんも!)まで、なかなかの賑わいです。
大阪芸大卒業制作展は入場無料。初めて訪れた方にも分かりやすいマップの載ったパンフレットが、入口で配られています。
最寄りの喜志駅からは少し離れていますが、無料のスクールバスが運行されていますので安心です。
さて、まずは美術学科と工芸学科の作品が展示されている総合体育館へ。体育館の中へ入る前から、廊下には大きな作品群が並んでいます。
スピーカーから流されている音楽とも相まって、ひときわ大きな存在感を放っているこの作品。撮影用の個室のような雰囲気ですが、よくよく近づいてみると床に1枚1枚違う絵がギッシリと敷き詰められています。歪んだ建物や人間の顔のようなもの、得体のしれない怪獣……。ちょっと怖いような、それでいて落ち着く不思議な光景です。
そして、総合体育館第1アリーナ内にある美術学科の展示へ。
風景画や抽象画、人物画など。多数の絵画(大きめのサイズが多かったです)が整然と並んでいる様はまさに「圧巻」。リアルなタッチのものもあれば、デフォルメされて描かれているものもあり、その表現も色彩も十人十色。
こちらはまるで夢の中のように朧げなタッチで描かれた作品。大きなキャンバスの中に、ほのかな懐かしさと寂しさを見たような気がします。
さらに、工芸学科の展示へ。こちらも大迫力。立体で何かを表現できる強みが生かされています。もちろん手で触れてはいけないものばかりですが、思わず手を伸ばしたくなってしまうような作品がたくさんありました。
つるつると精巧に作られた錦鯉の体表には、色鮮やかなトンボ玉がいっぱいです。
総合体育館から少し離れた22号館内では、文芸学科生の作品展示が行われていました。文芸作品は立体作品ではないので、展示方法が難しいところもあるかと思います。しかし、文芸学科では毎年テーマを設け、来場者を飽きさせない工夫を凝らしています。今年は「書店喫茶マリンブルー」というテーマで装飾にもひと手間加わっていました。
最後に訪れたのは、情報センター。ここには各学科の優秀作品が集まっています。作業内容を想像するだけで気が遠くなるような建築学科生の緻密な模型や、工芸学科生の光を点灯させることでくっきりとシルエットが浮かびあがる金属板で作られた作品など……。展示されているものはすべて優秀作品とされているのも納得のクオリティです。
こちらは制作した学生が、実際に作品の概要を説明してくださいました。それぞれ違った趣向で作られた8冊の豆本で、日本が誇る桜の魅力を表現しています。その中の1冊にはなんと桜の石鹸が仕組まれていて、顔を近づけるとふわりと桜のいい香りが。作者いわく「ギフトで送って喜ばれるような形を意識した」とのこと。とってもかわいらしい作品でした。
今回は作品の展示しか見ることができませんでしたが、卒展の期間中に演奏学科による卒業演奏会や舞台芸術学科による卒業公演なども開催されるようでした。こういったイベントのスケジュールを事前にチェックしておくと、より卒展を楽しめるかもしれませんね! 今年度の開催期間は終わってしまいましたが、毎年開催されるものですので、少しでも気になった方はぜひ訪れてみてくださいね!