ほとんど0円大学 おとなも大学を使っっちゃおう

勉強からオモシロまで!学生や大学が運営するWebマガジン

2016年5月9日 / まとめ, トピック

みなさん、Webマガジンやブログはお好きですか?

通勤時間や就寝前、待ち合わせでだれかを待ってる間など。ちょっとした空き時間に、手軽に読むことができると人気のネットコンテンツ。

大学生や大学職員が運営するサイトをご覧になったことはありますか? 大学が噛んでいるのだからお堅いものなんじゃ……。そんなことはありません。
ためになる話から、オモシロコンテンツまで。その内容はさまざま。

今回はそんなサイトの一部をご紹介! 空き時間のおともにいかがですか?


ダミー画像 200x150東大発オンラインメディア UmeeT

まずはこちら。東大生が執筆編集をつとめる「UmeeT」。
一般的なイメージとは異なる東大生の実態がわかる記事がたくさん!
記事数も豊富で、読み応えバツグンです。
サイトはこちら!


 


ダミー画像 200x150Meiji.net

次はこちらのサイト。明治大学の「Meiji.net」。
明治大学が独自に運営を行うブランディング・サイト。在籍している教授陣の研究の話や、話題のテーマを扱うコラムなど幅広いジャンルの記事が魅力です。
サイトはこちら!


 


ダミー画像 200x150Gaku-yomu

こちらは早慶、一橋、お茶女などの現役大学生が集結し、編集を行っている「Gaku-yomu」。
大学生をターゲットにした記事が多いですが、海外のオススメ観光スポットを紹介したものなど、大人が読んでも楽しいものも!  
サイトはこちら!


 


ダミー画像 200x150アネモメトリ

「風を測る術」を意味する「アネモメトリ」。
京都造形芸術大学通信教育課程の教材として制作されているものです。芸術に関するあらゆる記事を、柔らかい雰囲気のサイトで読むことが可能で、一般の方も十分楽しめます。
サイトはこちら!


 


ダミー画像 200x150京大の「実は!」

毎月1回配信されているメールマガジン「京大の『実は!』」。
実はこのメールマガジンをサイトでも読めるんです! 研究の話なども掲載されていますが、写真量が多く分かりやすい! また山極総長の密着記事や、職員さんたちの働く現場など。普段なかなか知れない京大の裏側がわかります。
サイトはこちら!



いかがでしたか?

どのサイトも記事量が多く、読み応えのあるものばかり。
ぜひ隙間時間に読んでみて下さい♪(「ほとんど0円大学」もお忘れなく…!)

大学×地域、結ばれる絆の数々

2016年4月22日 / まとめ, トピック

多くの大学が実践しているもの、「地域貢献」です。
大学の学びを活かして地域に貢献し、よりよい生活環境にしようと尽力しています。

今回は、ほとゼロでご紹介してきた大学が行っている地域貢献をまとめてご紹介します。


まずはこちらから。
佛教大学が祇園祭の裏側で行う地域貢献のカタチ。これを読んでから祇園祭に行けば、更に楽しくなること間違いなし!

ダミー画像 200x150京都市民と佛大生がつくる祇園祭。知られざる祭りの裏側に迫る

祇園祭とは平安時代から続く日本の大祭。7月の1ヵ月間を通じてさまざまな行事が行われるが、特にクライマックスとなる宵山・山鉾巡行の前後4日間(7月14日〜17日)には国内外から多くの観光客が訪れる。今回、この祇園祭を裏方から支える町衆とも呼ばれる人々の中から、綾傘鉾保存会を取材……
記事本文はこちら


 


お次は立命館大学大阪いばらきキャンパスの新しい地域貢献。
服部利幸教授にお話を伺いました。大学の新たな可能性を感じさせるお話です。

ダミー画像 200x150ボーダーはなくすもの、越えるもの。立命館大学大阪いばらきキャンパスの挑戦。

2015年4月に開設された立命館大学大阪いばらきキャンパス(OIC)を訪れると、犬を散歩させる人がいたり芝生を走り回る子どもたちが大勢いたり、ベンチに腰をかけて話し込む年配のご婦人方がいたりで、およそ大学らしくない。常識破りのキャンパスは何をめざしているのか……
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いばらきキャンパスではこんな取り組みも!

ダミー画像 200x150本と人、人と人をつなぐ「まちライブラリー@OIC(立命館大学大阪いばらきキャンパス)」

書店バイトをしていて思ったことがある。本はその人の内面を垣間見れてしまう、と。おにぎりをレジ袋に入れるのとはちょっと違う。手にした本のタイトルで、お客さんの興味や悩みなんかがちょっとわかる……
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明治大学では、千代田区在住者向けフリーペーパー『Chiyomo』を10年にわたり発行しつづけています。
この記事では制作の裏側を聞きました。

ダミー画像 200x150地域の人に愛される千代田区へ。明大のフリペ10年目の挑戦!

千代田区…と聞いて連想するのは、皇居・公官庁だったり、オフィス街だったり、人々の生活と切り離されたイメージであることが多いはず。暮らしや住まいの印象薄い千代田区ですが、古くから住まいを構える世帯はもちろん、新たに転入する人など、区内で生活を営む区民も多くいます……
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また、明治大学では無料でシェイクスピアを観劇できるプロジェクトもあるんです!

ダミー画像 200x150古典とあなどるなかれ。息を飲む明大のシェイクスピア演劇!(準備編)

シェイクスピアといえば、古典演劇の代表格。古典と聞くと「ちょっと、とっつきにくい」…という印象をうける人も多いでしょう。にも関わらず、昨年の動員数がなんと驚きの約3,800人! いったい何故? その魅力を、明治大学シェイクスピアプロジェクトの秘密を探りにいってきた……
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ダミー画像 200x150まさに圧巻! 明大の学生演劇の世界(本番編)

準備編にて、昨年の公演でのべ観客数約3, 800人という、学生主催の演劇としては驚きの動員を誇る明治大学シェイクスピアプロジェクト(以降、MSP)の準備風景をご紹介した。11月、MSP第12回公演がいよいよ本番を迎え、多くの観客が訪れて満員の公演にお邪魔してきた……
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育児の手助けをしようと、プロジェクトに取り組む大学もあります。
こちらは桃山学院大学のサードプレイスプロジェクト。今、認知度をあげつつあるプロジェクトです。

ダミー画像 200x150商店街の空き店舗で地元の方の生活を支援! 桃山学院大学「サードプレイス~シェア桃大~」

「サードプレイス」という言葉を聞いたことがありますか? わたしは最近聞くようになりました。でも「サードプレイス」って何なのか知らない…。簡単に調べてみました。「サードプレイス」とは、自宅、職場に続く、第3の居場所であり……
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地域に大学の知を開放する「サイエンスカフェ」。利用経験のある方も少なくないはず! そんな「サイエンスカフェ」を日本に普及させた伊藤榮彦先生にお話をお聞きしました。

ダミー画像 200x150サイエンスカフェ誕生秘話を伊藤榮彦氏に聞く

ものごとにはすべて“はじまり”というものがある。 タバスコを日本に普及させたのは、アントニオ猪木氏だし、ウィスキーづくりのノウハウを持ち込んだのは、最近マッサンで一躍脚光を浴びるようになった竹鶴政孝氏。ほとゼロで、これまでに取り上げたことのある「サイエンスカフェ」という取り組みを日本に……
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いかがでしたか?
大学の地域を想った活動の数々。

みなさんも、お近くの大学がなにかイベントを行っているかも!
ぜひ調べてみてください。

もっと“奈良漬”を広めよう! 奈良女子大の奈良漬スイーツ

2016年4月20日 / 大学発商品を追え!, 大学の知をのぞく

みなさん、奈良漬はお好きでしょうか?

好きな人にとってはたまらないものですが、苦手な方も多い食べ物ですよね。実際、わたしも奈良県出身ではありますが、あまり得意ではありません…。

そんな奈良漬をもっと多くの人に食べて貰おう! と奈良女子大学の学生たちが“奈良の食プロジェクト”を結成。現在、約60名の学生たちが活動しています。今回、プロジェクトの学生たちを指導している高村仁知教授と、現在活動されている学生のみなさんにお話を伺いました!

奈良漬スイーツの誕生

奈良漬をスイーツにする…中々思いつかない発想ですが一体どのようにして生まれたのでしょう。
発端は10年前。奈良漬があまり食べられていない事実を嘆いた学生たちが「もっと多くの人に奈良漬の美味しさを知ってもらおう」と、奈良の食プロジェクトの前身である“奈良漬プロジェクト”を結成。奈良漬の漬物じゃない食べ方を開発することにしました。

その中で生まれたのが「奈良漬アイス」や、奈良漬が入ったカステラなど。そして市販第一弾となったのが「奈良漬サブレ」。
スイーツにすることで奈良漬が苦手な人にも食べてもらいたいと考えたのです。

奈良漬を焼いたものをきざむことで、ドライフルーツのような食感に、ほんのりと奈良漬独特の香りがするそう。そのしっとりとした食感は、想像以上にスイーツとの相性が良好でした。また、焼くことでアルコール分が抜け、お子さんも食べることのできる仕上がりになっています。

第一弾商品の奈良漬サブレ

第一弾商品の奈良漬サブレ

奈良漬スイーツの苦悩

奈良漬スイーツが誕生するまでに苦労したことを伺うと「奈良漬には菌がいますから他の製品に悪影響を与えてしまいかねないと、なかなか協力してくれる企業が見つかりませんでした」と高村先生。
現在、「奈良漬サブレ」はお菓子の販売や、お菓子教室などを手がける“ドネードゥガトー”が一枚一枚手作りで生産しているそう。また、奈良漬カステラを元に開発した「奈良のかすていら」は奈良県内のお菓子屋さん“奈良祥樂”で販売してもらっているとのこと。協力してくださる企業が見つかったことで、今後も奈良漬スイーツの考案を続けているそうです。楽しみですね!

奈良の食プロジェクトのメンバーのみなさんにも苦労話を聞くと「イベントなどに販売スタッフとして参加しているのですが、奈良漬と聞くと、お客さまが逃げちゃうんですよ…」と。奈良漬、恐るべしです…。
「それでも試食をおすすめしていると、美味しいと言ってくださる人がいるので!」と続けて語ってくれました。

奈良の食プロジェクトのみなさんは奈良県内に限らず、東京のイベントに出店されるなど、積極的に広報活動を展開しています。
この記事をお読みのみなさま、健気な彼女たちを見かけた際は、奈良漬だからと敬遠せず、ぜひ食べてみてくださいね。

奈良の食プロジェクトのメンバー。左から藤田さん、西藤さん、長島さん、南さん

奈良の食プロジェクトのメンバー。左から藤田さん、西藤さん、長島さん、南さん


現在、販売されているのは「奈良漬サブレ」「しょうがの奈良漬サブレ」「ほろっと~しょうがの奈良漬で~」「奈良のかすていら」の4種。

奈良漬スイーツに使用されている奈良漬を製作している山崎屋さんの通販でも購入可能ですので、気になった方はぜひ食べてみて下さい。(通販サイトはこちら:奈良漬の山崎屋

ちなみに「奈良のかすていら」は、パッケージが正倉院宝物の一つ「緑地彩絵箱」をイメージしてかわいらしく仕上がっており、大きさの展開も大小あるため、お土産にも自分用にも手に取りやすくなっています。

「奈良のかすていら」(大) 

「奈良のかすていら」(大)

(小)

(小)


わたしも「奈良のかすていら」を頂きましたが、本当に美味しかったです♪ わたしのように奈良漬があまり得意でない方にもオススメです!

奈良漬スイーツ、なにか展開があればほとゼロでもお伝えしてまいりますので、みなさま今後もお楽しみに!

 

星に大学名が付けられた!? 小惑星「Otemaedaigaku」(後編)

2016年4月15日 / この研究がスゴい!, 大学の知をのぞく

大手前大学で非常勤講師を務めておられる山田義弘先生。どのような経緯で小惑星に「Otemaedaigaku」という名前をつけることになったのでしょうか? 後編では気になる疑問、全部伺ってきました!

山田先生が教える“数式を使わない宇宙科学”については前編をチェック!→星に大学名が付けられた!? 小惑星「Otemaedaigaku」(前編)

山田義弘先生(大手前大学 非常勤講師)

山田義弘先生(大手前大学 非常勤講師)

喫茶店の会話から生まれた「Otemaedaigaku」

――「Otemaedaigaku」誕生のきっかけを教えてください。
「2016年は大手前大学が創立50周年を迎えるので、何か記念になることをしたい」と元々大手前大学の教授で、天体の軌道計算を研究してらっしゃる長谷川一郎先生と話をしていて。それならば小惑星に名前をつけてはどうかと提案したんです。
そして準備をはじめて、IAU(国際天文学連合)小惑星センターに申請をして…という流れです。

――準備で大変だったことはなんでしょうか?
小惑星に名前を付けるには、なぜその名を付けたいのかを説明する必要があります。それも感情論では通用しないので、論理的に書かなくちゃいけない。大手前大学では宇宙に関する学問に専門的に取り組んでいるわけではないので、どうして小惑星に「Otemaedaigaku」という名前をつけたいのか、その辺りを説明しなくてはいけなかった。ですから、大手前大学がまだ女子大だったころ校章に星が使われていて星に由縁があることだとか、天文サークルがあり、天体に興味を持つ学生がいるのだとかそういったことを英語で文章に起こすのが大変でしたね。
あと、一度その名前が認められると、修正が効かないんです。だから間違いが無いか、何度も確認しました。

――IAUが名前を決める基準ってどのようなものですか?
名前が決定したら学名となりますので、宗教家、政治家、ペット等の名前は付けられないことになっています。現在は民間会社の社名もダメですね。営利目的としての利用が許されていないんです。
あとは、名前候補の発音が、各国の言葉で公序良俗に反したモノではないかどうかなどでも判断しています。日本ではキレイな意味でも、他国では卑猥な意味になってしまう、というのもありますから。品位を意識して認定するかしないかを決めています。

――ユニークな名前がついた小惑星は他にどんなものがあるんでしょうか?
「Issunboushi(一寸法師)」、「Anpanman(アンパンマン)」、「Kaguyahime(かぐや姫)」、「Totoro(となりのトトロ)」などの童話やアニメ系、「Shijimi(しじみ)」、「Jakoten(じゃこ天)」などの食べ物系もあります。
あと、2001年に行われたJAXAのイベントで子どもを対象にアンケートを行い、その結果を小惑星につけよう! という企画があり、私の仲間であり「Otemaedaigaku」の発見者でもある渡辺和郎氏が「Takoyaki(たこ焼き)」という名前をつけました。たこ焼きについて、真面目に英文で説明するのは大変な作業だと言っていました(笑)

――今回、他にも名前の候補はあったんですか?
今回は「Otemae University」という候補がありました。でも、それだと英語圏の大学だと思われてしまうかもしれないと「Otemaedaigaku」になりました。

――「Otemmaedaigaku」は夜空のどこを見れば見えますか?
「Otemaedaigaku」は火星軌道と木星軌道の間にあり、地球から約3億1千万キロ離れた場所で、太陽の周りを3.5年かけて1周しています。直径が約8キロメートルと小さく、肉眼では見えない明るさなので、観察するには天体望遠鏡が必要ですね。
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「Otemaedaigaku」の場所がこちら

「Otemaedaigaku」の場所がこちら


――今回、大学の名前がつけられたということで、周りからの反響はありましたか?
大手前大学が女子大だったころ、校章が星のカタチをしていたんです。そして今年50周年を迎えるにあたり、星に大学の名前がついた。それには大きな意義があるとの声を学内より、いただいています。

今も校舎の一部に残る当時の校章

今も校舎の一部に残る当時の校章

 

今回お届けしたのは大学が50周年を迎えることを記念して、小惑星に大学名が付くという、なんともロマンあふれるお話でした。卒業生の方々からすると、母校の名前が空に浮かんでいるんですよね。なんだかすごく夢があって羨ましいです。

もしかすると、みなさんの母校の名前が小惑星になる日がやってくるかもしれませんね。私も楽しみに待っていよう…! そう思った一日でした。

星に大学名が付けられた!? 小惑星「Otemaedaigaku」(前編)

2016年4月13日 / 大学の知をのぞく, この研究がスゴい!

小惑星に「王貞治」という名前がついた! なんてニュースで、全国的に盛り上がっている天文業界。今回はそんな天文にまつわるお話をお届けします。

小惑星を発見すると好きな名前が付けられる…というのはなんとなく知られている事実。
しかし、日本の大学名がついた小惑星があることをご存じの方はあまりいらっしゃらないのでは? 日本で大学の略称ではなく正式名がついたのは愛媛大学に続き2例目となる、しかも私大としては初めて、小惑星に大学名をつけた小惑星「Otemaedaigaku」が昨年9月に誕生しました。
そこで、小惑星「Otemaedaigaku」の名付け親となった大手前大学で非常勤講師を務められている山田義弘先生にお話を聞かせていただきました!

小惑星に名前を付けた人って、どんな人?

冒頭でも書きましたが、小惑星を見つければ名前が付けられる…というのはなんとなく知っていますよね。でもどのようにして小惑星を見つけるのでしょうか。

小惑星を発見するというのは、どんな軌道を描いているのか、本当に今まで記録されていないものなか、などを長期の観測を通して見極めるのだそう。
そこで、今までに発見されていないものだと認められると、やっと名前を付ける申請をIAU(国際天文学連合)に行うことができるようになるのです。

今回「Otemaedaigaku」と名付けられた小惑星は北海道・北見市の私設天文台で、アマチュア天文家の円舘金氏と渡辺和郎氏によって発見されたもの。この二人が所属するNPO法人 東亜天文学会の理事長が山田先生であったことから、今回「大手前大学」と命名することを提案。そんな山田先生は今までに、100個以上の小惑星に名前を付けてきたすごい人なんです。

山田義弘先生(大手前大学 非常勤講師)

山田義弘先生(大手前大学 非常勤講師)

“数式を使わない宇宙科学”

山田先生は大手前大学 通信教育部で「宇宙科学」という授業を担当してらっしゃいます。「宇宙科学」というと、なんだか難しい数式がたくさん出てくる学問を想像してしまいますが、この授業で教えているのは“数式を使わない宇宙科学”なのだそうです。
“数式を使わない宇宙科学”、理数が苦手だけど宇宙には興味があるわたしにとって、とってもわくわくする響きです!

「宇宙には夢があるんです。文系の人に宇宙科学を教えると学問としてだけではなく、ロマンとしても捉えてもらえるので、私も楽しいんです」と山田先生。
教え子の方からは、親子での会話に宇宙の話題がのぼることが多くなり、会話が増えたという嬉しい報告も届いているのだとか。大手前大学は文系の大学なのですが、宇宙に興味を持つ学生は多く存在し(天文サークルもあるそう!)、学生の好みに合わせて宇宙科学を教えることは山田先生にとっても「良い刺激になる」とのこと。

授業ではハワイにあるすばる望遠鏡やチリにある望遠鏡の中継映像を鑑賞する計画があるとか。日本が昼ならば、ハワイやチリは夜なのでリアルタイムの天体を見ることが出来るんだそう。“数式を使わない宇宙科学”、わたしも受けてみたいです…!

そんなステキな授業を行う山田先生が、「Otemaedaigaku」という名前を小惑星に付けた裏側を、次回はお届けいたします! お楽しみに!

後編は4/15(金)にアップ予定!

野生動物の実態を正しく理解して、美味しく食べよう!(後編)

2016年4月8日 / 大学の知をのぞく, この研究がスゴい!

前編ではニホンジカの現状を横山先生にお話しを伺いました(前編はこちら)。
後編では横山先生から、「鹿を食べる」ということについてお聞きします。さらに今回は鹿肉の実食レポートも…!

鹿肉を食べよう!

兵庫県だけでも年間3万頭も捕獲されているニホンジカ。そんなニホンジカを有効活用しよう! と、兵庫県では特に安心・安全なシカ肉の普及に向け「ひょうごシカ肉活用ガイドライン」を策定。質の高いシカ肉をひょうご推奨ブランドとして認証する仕組みを作りました。中でも「(株)丹波姫もみじ」が加工する精肉は丹波鹿として、日本で初めての県の認証食品として県内外に向けてPR活動を行っています。

昔、花札の絵柄に因んで猪は「ぼたん」、そして鹿は「もみじ」の愛称で親しまれ、一部地域では食肉にされる文化がありました。

鹿肉は高タンパク、低脂肪、鉄分豊富と栄養価が豊富な食肉で、アスリートの方や減量に気を使う方にはぴったりなんです。
ですが、現在はほとんど食べられていません。一体なぜなのでしょうか。

「鹿肉は熟成が難しく十分熟成すると参加してヘキサノールというにおい成分が発生してしまい、肉が臭くなってしまったり、金属探知機が反応するほど鉄分が多いので、やはり肉の酸化が早く食味が悪くなってしまうなど、扱いが難しい部分があります。このようなことを知らずにシカ肉を扱うと臭いが強くなりおいしいシカ肉料理はできません」

しかし、適切な精肉が行われていれば、臭いが出ることはありませんし、熟成も調理の時に工夫することで鹿肉本来の美味しさが引き出せるのだと、先生は言います。

鹿肉の美味しい食べ方を説明してくださる横山先生

鹿肉の美味しい食べ方を説明してくださる横山先生


「例えば、脂肪が少ないため、なにもつけずに焼いてしまうとバサバサしてしまいがちなのですが、タレやワインにつけこんでから焼くとしっかり味がしみこんでジューシーに。また麹酵素と相性がよく、酵素で熟成するとアミノ酸が増えうまみと柔らかさがアップします。アミノ酸が多いと鉄分の吸収もよくなるのですよ!」とのこと。ご自宅で鹿肉を調理される際にはご参考に!

実食! 丹波鹿入りカレー

鹿の現状についてしっかりと学び、鹿肉の美味しさを聞くうちに食べたくなってきました。そこでいざ実食!

今回は手軽に食べれるレトルトカレーをいただきました。

こちらはJR柏原駅で購入いたしましたが、通販も行っているそうです。(通販サイトリンク)横山先生は直接的に開発に関わっておられませが、販売元の「株式会社 丹波姫もみじ」で売られている鹿肉は本当に美味しいんですよ! と先生がすすめてくれた逸品です。期待が高まります…!

丹波 森の恵みカレー

丹波 森の恵みカレー


中にはごろっと鹿肉が入っていました!
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鹿肉を食べてみると、ほろっと崩れるやわらかさ。気になるにおいなどは一切ありません。甘すぎず辛すぎないカレールーと相まってとても美味しい!
豚、鶏とはちょっと違った感じのお肉。赤身の牛肉が一番近いかもしれません。

神戸には横山先生オススメ「鹿鳴茶流 入舩(ろくめいさりゅう いりふね)」という鹿肉をメイン食材としているお店があるそうなので、機会があればぜひ行ってみたいです…!

まとめ!

今回、お話を聞いて初めて知ったことだらけでした。森に生きる動物はみんな減少しているものだと信じていましたし、まさか鹿が増えすぎて森林破壊につながっているなんて思いもしませんでした。

また、「環境保全のためとは言え、奪った命は大切にする」という横山先生のお言葉には感動しました。頂いた命に感謝して食べる。当たり前のことなのですが、改めて食事に感謝するきっかけとなりました。ご協力いただいた横山先生、ありがとうございました!

野生動物の実態を正しく理解して、美味しく食べよう!(前編)

2016年4月6日 / 大学の知をのぞく, この研究がスゴい!

最近なにかと話題のジビエ。兵庫県では増えすぎてしまったニホンジカ(2011年の兵庫県における推測生体数は約14万頭!)を丹波鹿として食用に加工し、ひょうご推奨ブランドに認定し、県内外に向けてのアピールを開始しています。そんな丹波鹿をはじめ、国内の鳥獣害対策を研究する施設、兵庫件森林動物研究センターで、野生動物の保全と管理について研究する兵庫県立大学教授・横山真弓先生にお話を伺ってきました。

兵庫県立大学教授・兵庫県森林動物研究センター研究部長 横山 真弓先生

兵庫県立大学教授・兵庫県森林動物研究センター研究部長 横山 真弓先生

増え続けるニホンジカ

あらゆる動物の絶滅が嘆かれている今、人間以外の動物は減っている! と思われがち。ですが、ニホンジカを筆頭に一部の動物は増え続けています。今回はニホンジカに焦点をしぼってお話を伺いました。

「昭和初期、鹿や猪の毛皮は防寒具として重宝されていました。また海外へ輸出することで外貨獲得に一役買っていました。そのため、一時期は絶滅の危機に陥ったこともあったのです。
しかし時代が進み、ガスや電気を主として使うようになった人間は、燃料として木材を使用することがなくなりました。森林に足を踏み入れなくても生活できるようになり、里山林を放棄したのです」

里山林は家々を建てるために開発され、無くなったのだと思っていましたが、それは一部地域でのできごとだったんですね。
では里山を放棄するとどうなるのでしょうか? 自然が回復し、良いことだらけな気がするのですが…。

「昭和30年頃以降里山林が放棄され、人が山に入ることがなくなり、徐々にシカが増えてきました。野生動物たちは学習能力が高く、農地などで一度に栄養の高い作物を楽に食べることを覚え、繰り返し同じ場所にやってきます。そのため農業被害が深刻化しています。そして森林の下草がなくなるほど密度の高い地域が広がる状況までシカが急増しています」

人間たちが森林を破壊したせいで、動物がすみかを無くしている! と思われがちですが、シカの場合それは間違いときいて、私たちが悪いのに殺処分だなんて…とちょっとした罪悪感のようなものが少し晴れた気がします。

鹿は「何でも食べる厄介者」との扱い

鹿は「何でも食べる厄介者」との扱い

生活を守るために鹿を捕獲

鹿の皮などをつかった製品と横山先生

鹿の皮などをつかった製品と横山先生


「ニホンジカは繁殖能力が高く1年に1頭出産します。先に挙げた通り、食べ物に困らずシカの栄養状態が良い現在、毎年2割ずつ増殖しているとされています。毎年3万頭のニホンジカを捕獲していても絶滅の心配はないどころか、3万頭以上の捕獲を数年間継続しないとニホンジカの生息数を適正値に戻すことができないのです。
このままでは、10年後には現在の約2倍になることが予想され、深刻な問題となっています」と、先生は神妙な面持ちで教えてくれました。

そこで、兵庫県では年間3.5万頭の捕獲を目標として、ニホンジカの捕獲促進活動が行われているのですが、野生動物を捕獲するには狩猟者免許や有害捕獲許可が必要。しかし近年、狩猟免許を取得している方が減っているとのこと。バブル前には全国に50万人いたのが今や10万人だそうです。しかも高齢化が深刻化しているため、このままではさらに急激に狩猟者が減少してしまいます。

そのため、兵庫県では狩猟者を育成する取り組みを始めていますが、最近では、狩猟免許の受験者数が3倍ほどになるなど、明るい兆しもありますが、実際に捕獲にこぎつけるまでには経験が必要なので、捕獲をスムーズに行うことのできる人材となるためには、もう少し時間が必要です。

では、捕らえられたニホンジカはどうなるのでしょうか。

「鹿は山の恵み。命を奪った以上はしっかりとその恩恵をうけるべきです」と横山先生。

そんな考えもあり、鹿皮を使った手袋やお肌に優しい洗顔クロスなどが販売されています。その中でも、鹿肉を食べようという取り組みは、県を挙げて行われており、横山先生も関わられています。

どんな鹿肉料理があるんでしょうか? くわしいお話しは後編で!
後編はこちら

学びを支えてきた美しい建築の数々

2016年4月4日 / まとめ, トピック

※TOP写真は同志社大学提供

大学には歴史ある建築物が、たくさん現存しています。その中には今もまだキャンパスとして使用されているものもあり、長い間、学生の学びを支えています。

本日はそんな美しい大学の建築物を取り上げた記事をまとめてご紹介いたします!

一般公開しているものもありますので、春のおでかけにいかがでしょうか?


こちらは年に数回、開催される同志社今出川キャンパスツアーのレポート記事。
これを読んで参加したくなった方、次の開催は5/21(土)ですよ~! 

ダミー画像 200x150学生ガイドとゆく140年の歴史。同志社大学今出川キャンパスツアー

オープンキャンパスで受験生に、ホームカミングデーで卒業生に、など、学生が案内してくれる大学キャンパスツアーが花盛りだ。そんな中、創立140年の同志社大学では、歴史ある今出川キャンパス、理系学部の集まる京田辺キャンパスともに一般の人も参加できるキャンパスツアーを展開している……
記事本文はこちら


 


毎年、春と秋の京都御所一般公開に合わせて公開される平安女学院「有栖館」。
今年の春の公開は、4/6(水)~4/10(日)の5日間。記事中に出てくる桜をご自身の目でぜひご覧ください! 

ダミー画像 200x150公家のお屋敷学舎、平安女学院「有栖館」を訪ねて

平安女学院大学京都キャンパスにある有栖館は、裁判所所長官舎だった有栖川宮旧邸の建物で、国登録有形文化財でもあります。京都御所を取り囲む公家町の邸宅の一つであったことから、毎年、春と秋の京都御所一般公開に合わせて公開していると聞き、訪ねてみました……
記事本文はこちら


 


キャンパス内の複数の建築物が重要文化財に認定されている龍谷大学大宮キャンパス。今までに多くのテレビや映画の撮影が行われ、みなさんも知らず知らずのうちに見たことがあるかも! 

ダミー画像 200x150幕末から平成までどんな時空も思いのまま。ロケ地の殿堂、龍谷大学大宮学舎
ロケ地情報が、大変なことになっている。ネットで検索すると、そのロケ場所がどの作品の誰のどんなシーンに使われたかという詳細な情報が、放映されたらすぐという感じのタイミングでアップされている。それだけ、ロケ地ツーリズム人気が高まっているのだと思うが……
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国の有形文化財に登録されている大谷大学の「尋源館」。赤レンガが目を引くこの建物では1913年竣工当時から大谷大学のシンボルとして学生たちに愛されています。記事中ではそんな尋源館の隠れたビュースポットを教えちゃいます!

ダミー画像 200x150赤レンガの学舎が映える大谷大学のキャンパス
緑豊かなキャンパスに風格を添える建物「尋源館」。1913年竣工の大谷大学のシンボルです。国の有形文化財にも登録されており、今もいくつかの授業が行われています。尋源館は大谷大学が東京巣鴨から京都に移転した際に建てられたもので、当時は「本館」と呼ばれていました……
記事本文はこちら


 


番外編としてこちらも! 関西学院大学構内のチャペルで行われた結婚式の様子をお伝えしたこの記事!
普段中々みることのないチャペルの様子が見れちゃいます♪

ダミー画像 200x150大学で挙式はアリか!? in関西学院大学
社会人になって早数年、この頃一気に増えたのが友人の結婚式ラッシュ。去年も2件の結婚式に参加しました。あいつもいよいよ家庭人か…と勝手に感慨深くなるものです。そんな中、ちょっと変わった結婚式に参加してきました……

記事本文はこちら



いかがでしたか? ほとゼロでご紹介している大学建築はほんの一部!
みなさんもお近くの大学建築を調べてみてはいかがでしょうか?

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