先日、近畿大学の東大阪キャンパスを訪れたとき、購買をのぞいたら面白そうな商品を発見した。一つは近大のヘビロテ、近大マグロを使った新たな一品、もう一つは謎の食材が入ったカレー、どちらも2018年に発売された比較的新しい商品だ。こだわりをビンビンと感じさせるこれら二つの商品について、今回はレビューしようと思う。ちなみに、大学の購買にはその大学のオリジナル商品がよく置いてある。彦摩呂風に言うなら、大学の魅力の玉手箱や~♪ な場所なので、大学に興味があるなら足を運ぶことをおすすめしたい。
近大マグロお菓子になる
何とも高級な感じがする、近大マグロせんべいのパッケージ
最初に紹介するのは、こちら。高級感のある箱の朱色と、帯にドーンッと載った近大マグロの勇姿が目に留まる。去年の夏より発売がはじまった「近大マグロせんべい」だ。この商品は、近大の直営店である「近畿大学水産研究所」のお客さんたちの、近大マグロを使ったおみやげが欲しい!という声に応えて生まれたのだとか。
使われている近大マグロは、解体時に廃棄されていた可食部位(内臓、すき身etc.)とのこと。クロマグロは海のダイヤとも呼ばれる、超がつく高級魚だ。こういう工夫をすることで、1箱900円(税別)というお財布にやさしい価格帯におさめているのだろう。
醤油と魚(マグロ)という、日本人が大好きな味!
小袋をあけてみると、和歌山県の「湯浅醤油」がしみた美味しそうなせんべいが二枚登場。それぞれ色がぜんぜん違うので、別の味なのかな、と思ったがどうもそうではないらしい。醤油のしみかたが、一枚ごと違うのだ。当然一つひとつ味わいが変わる。これがなかなか面白い。肝心の味だが、けっこうしっかりとマグロの味がする。ジャンル(?)としては、お魚せんべいなのだが、その王様といった感じだ。手軽に近大マグロを楽しめるので、味はもちろん、話題性も◎。まさに、おみやげにぴったりの一品だと感じた。
長寿の秘薬!? カンカをカレーに!
パッケージには、金色のカレーの文字が踊る
続いては、カンカを使った「夜のカンカ入りカレー」である。カンカ。肉なのか、野菜なのか、果物なのか、それともまったく違うナニカなのか……。想像のつかないこの食材は、タクラマカン砂漠発祥の植物、砂漠人参(カンカニクジュヨウ)のこと。近畿大学では、2006年よりカンカの人工栽培を通じて、タクラマカン砂漠の緑化を支援しているのだ。
カンカが自生するタクラマカン砂漠のホータン地域は、世界有数の長寿地域。この健康の秘訣になっているのが、カンカなのである。実際この植物には、抗酸化作用、血管拡張作用、認知症予防などの効果があると言われている。
カンカとは何かをしっかりと説明
いざ食べてみると、やや甘めのカレーで、スプーンを口元まで持っていくと、ほんのりと薬膳ぽいにおいがした。独特ではあるけれど、嫌なにおいではなく、このカレーの個性になっているように感じた。また、比較的あっさりとした味つけなので、年輩の人でも美味しく食べられそうだった。
薬膳ぽい香りがする、身体によさげな味だった
近大マグロせんべいに、カンカ入りカレー。どちらも個性があって、大学ならではの活動がうまく活かされている。大学発の商品は、こうでなくっちゃと思わせてくれる逸品だ。今回、紹介したものに限らず、大学発商品には、大学ならではの魅力が、いい感じに取り入れられているものばかりだ。大学発商品図鑑でも、たくさん紹介しているので、興味のある方は、ぜひこちらもチェックしてみて欲しい!