ほとんど0円大学 おとなも大学を使っっちゃおう

  • date:2016.9.12
  • author:うっとりGirls

科学にうっとりしたこと、ありますか? 大阪大学の科学塾レポート

液晶の小瓶

「きれい…宇宙みたいだね」「貝殻にもみえるよ!(うっとり ☺️)

私たちが興奮を隠せなかったこの瓶の中身、実は“液晶”なんです!

うっとりとは程遠く、堅いイメージがある、科学。
そんな科学について学ぶイベント「中高生のためのUMEKITA科学塾」がグランフロント大阪内のナレッジキャピタルで行われました。

ナレッジキャピタル超学校シリーズの一貫として開催され、中学・高校生限定講座が開講されるのは初めての試み。今回は
「液晶を楽しもう!」
というテーマで開催されました。

液晶はトロトロ?!

私たちの身近にあるスマートフォン・テレビ・腕時計などに使われている液晶。でも液晶ってそもそも何でできているのか考えたことはありますか?

液晶はよく硬い画面のことだと思われがちですが、実は画面の内部に詰まっているトロトロした液状物質のことなんです。

液晶の小瓶

こんな感じのトロトロ具合


今回はそんな身近であってもあまり知らない液晶について、講師の久保孝史教授(大阪大学大学院理学研究科)のもとで実験を交えて学んでいきました。

実験から液晶を知る

科学の中でも、“化学”の分野にあたる今回のテーマ。久保教授が登壇すると、参加者の中高生たちは少し緊張した様子です。そんな中、液晶についての講義のあと、実験がはじまりました。

用意されたのは、小さなびんに入った謎の白い粉(ヒドロキシプロピルセルロースといいます)、ほんの少しの水、そして竹串一本。
たったこれだけの材料で、ほんとに液晶なんて作れるのでしょうか?

ちなみに、今回の実験に使用したヒドロキシプロピルセルロースは、マーブルチョコのコーティングやグミにも使われているんですって。食べてもいいものが液晶になるなんて、不思議!(知らなんだぁ😕💭)

実験のお話に戻りましょう。

まず、粉の入ったびんに水をすべて入れます。
たった一滴足りないだけでも、きれいな結晶にはならないのだとか。化学はとっても繊細な世界なのですね。

つぎに、竹串でぐるぐるかき混ぜて、粉と水を均一に混ぜます。
ぐるぐる  ぐるぐる…

実験に夢中の参加者たちと久保教授

実験に夢中の参加者たちと久保教授

実験途中の液晶ネバネバ

実験途中の液晶ネバネバ

 

混ぜ続けていると、水あめのような粘り気が出てきました!
粉っぽさが無くなったら、しっかり蓋をして、完成。
え、これで完成? 白くてドロドロしたままなんですけど…と思っていたら、どうやら液晶が本当に出来上がるのは、一晩置いた後のようです。
ちなみに一晩置くと、こうなりました! なんと美しい✨

美しい七色のきらめきが素敵

美しい七色のきらめきが素敵


液晶がこんなに簡単につくれてしまうなんて、驚き…😱!!!

では、そんな液晶はなぜディスプレイに使われるの?
液晶の性質を知るべく本日2回目の実験がスタート。

用意されたのは、小さなガラス板2枚と、一方向にしか光を通さないという偏光フィルター2枚、そして洗濯のり。
洗濯のりをガラス板1枚には縦、もう1枚には横に塗り、乾かして擦ります。次に2枚のガラス板の間に液晶を一滴垂らし重ね、その上から偏光フィルターをはさむと…

なんと液晶を垂らした部分だけ光が透けて反対側が見えるっ(偏光フィルターに勝利!)

実験結果

向こうの机が見える!!!

これが液晶の力💪 !!!


ガラス板に擦り傷をつけることで、液晶の分子を溝にうまく並べることができ、光を通すという仕組み。また、液晶は熱や電気のON / OFFで光をコントロールできるんだそう。

私たちが普段使っているテレビやスマートフォンの画面は、こういった液晶の性質を利用しているんですね。

科学への驚き、感動がきっかけに!

最後に、今回のイベントに関して参加者のナマの声を聞きたい!ということで、突撃してみました🏃

「実験を通して、実際に目にしたことで化学を身近に感じ、楽しかった」と話してくれたのは、なんとまだ中学1年生の女の子。
そんなに早くから理系への進学を考えているのですか、と驚いていると、お母さんは、「というよりも、理系もちゃんと視野に入れているという感じです。高校の文理選択の前にこういったイベントへの参加を通して、『できない・わからない』だけで苦手を排除してしまうんじゃなくて、まず『楽しい』ということを感じてほしい」と話してくださいました。

たしかに、私たちも今回のイベントを通して、驚きや感動がきっかけとなって、「どうしてこうなるんだろう、おもしろい、もっと知りたい!」という探求心が生まれることを、身をもって体感しました。今回のようなイベントは、子どもたちがより多くの選択肢の中から、将来を選ぶ貴重な機会となることでしょう。
このイベントは第4回まで開催されるので、ぜひ参加してみてください!

取材協力:大阪大学21世紀懐徳堂


RANKINGー 人気記事 ー

  1. Rank1

    fudai_75c140d3601436d9bf49d9f8aa3af58a-784x588
  2. Rank2

    カモノハシ_リサイズ
  3. Rank3

    mein_23
  4. Rank4

    P1010572
  5. Rank5

    magicicada_top

CATEGORYー 新着カテゴリ ー

PICKUPー 注目記事 ー

BOOKS ほとゼロ関連書籍

Print

50歳からの大学案内 関西編

大学で学ぶ50歳以上の方たちのロングインタビューと、社会人向け教育プログラムの解説などをまとめた、おとなのための大学ガイド。

BOOKぴあで購入
piamook

楽しい大学に出会う本

大人や子どもが楽しめる首都圏の大学の施設やレストラン、教育プログラムなどを紹介したガイドブック。

Amazonで購入
★関西の大学H1

関西の大学を楽しむ本

関西の大学の一般の方に向けた取り組みや、美味しい学食などを紹介したガイド本。

Amazonで購入
年齢不問! サービス満点!! - 1000%大学活用術

年齢不問! サービス満点!!
1000%大学活用術

子育て層も社会人もシルバーも、学び&遊び尽くすためのマル得ガイド。

Amazonで購入
定年進学のすすめ―第二の人生を充実させる大学利用法

定年進学のすすめ―
第二の人生を充実させる …

私は、こうして第二の人生を見つけた!体験者が語る大学の魅力。

Amazonで購入
フツーな大学生のアナタへ

フツーな大学生のアナタへ
- 大学生活を100倍エキサイティングにした12人のメッセージ

学生生活を楽しく充実させるには? その答えを見つけた大学生達のエールが満載。入学したら最初に読んでほしい本。

Amazonで購入
アートとデザインを楽しむ京都本 (えるまがMOOK)

アートとデザインを楽しむ
京都本by京都造形芸術大学 (エルマガMOOK)

京都の美術館・ギャラリー・寺・カフェなどのガイド本。

Amazonで購入

PAGE TOP