ほとんど0円大学 おとなも大学を使っっちゃおう

  • date:2016.12.9
  • author:中橋 由香

酒粕と牛乳が主役の新しい朝食 帝塚山大学「朝の醍醐味」試食会に行ってきた

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みなさん、朝ご飯はちゃんと毎日食べていますか? 食べた方が体にいいとわかっていても、忙しくてついつい抜いてしまったり、パンだけ、ご飯だけ、お菓子を代わりに……なんていう方も多いのでは?
朝食は1日の活動を始める上で重要です。そんななか、帝塚山大学が株式会社北岡本店と協同し、日本酒醸造の副産物である酒粕を使った朝食にもぴったりな新感覚スイーツ「朝の醍醐味」をプロデュース!
今回は11月10日に開催された試食会に、ほとゼロ編集部も参加させていただきましたので、その様子をレポートします。

 

酒粕に秘められた力と「朝の醍醐味」開発の道のり

「朝の醍醐味」は11月10日からウェブサイトでの販売がスタート。11日プレスリリース配信にあわせ、今回の試食会が開催されました。

 

まずは岩井洋学長のご挨拶から。

 

帝塚山大学岩井洋学長

帝塚山大学大学岩井洋学長

 

「『朝の醍醐味』のネーミングにもある『醍醐』とは仏教用語で牛の乳、牛乳を生成したものの中でも最高級のものを指し、美味しい至高の食べ物のことです。『朝の醍醐味』も名前に違わず最上級のものになったのでは」と岩井学長。

 

続いて、開発に携わった現代生活学部食物栄養学科の稲熊隆博教授にバトンタッチ。稲熊教授からは「朝の醍醐味」完成までの過程や秘めている力について紹介がありました。

 

現代生活学部食物栄養学科 稲熊隆博教授

現代生活学部食物栄養学科 稲熊隆博教授

 

稲熊教授はこれまでにも、学生とともに大和ベジサイダーなど奈良県の特産品を生み出す連携事業を展開しています。今回使用された酒粕は日本酒の醸造の副産物。奈良県は清酒発祥の地といわれ、その副産物である酒粕もまた、奈良県で初めて製造されたものということになります。

酒粕は清酒の絞りかすということで栄養は残ってないのでは? と思いがちですが、実は豊富な栄養素が含まれ、完全食に近いすごい食材なんだそうです。白ご飯などの主食とくらべてもその差は歴然。

100gあたりの栄養価を比較すると、タンパク質は約6倍、食物繊維は約17倍、ビタミンB2は約26倍、ビタミンB6はなんと約47倍!

元は同じ米ですが、発酵食品である酒粕は全体的に栄養価が高いようです。

 

ほかにもコレステロールの上昇抑制効果、血圧降下作用、健忘症予防、肝障害抑制作用、抗うつ、抗肝障害、動脈硬化予防や美容効果など、こんなにすごいの!? と思うような効果が満載。
効用もあり栄養素も豊富な完全食をどのように活用するか、稲熊先生が目をつけたのは、酒粕を朝食にすること。朝食の重要性は認知されているものの、忙しい20代の若者は朝食欠食率が高いそうです。そこで栄養価が高くて食べやすい理想の食を開発し、朝食をとる習慣を身につけてもらおうと考えたのだそうです。

 

朝食欠食率。20代では男性が37%、女性が23.5%と高い

朝食欠食率。20代では男性が37%、女性が23.5%と高い

 

酒粕そのものも栄養価が高い食材ですが、今回はより理想の食をめざして他の食材との組み合わせを試行錯誤。結果、岩井学長のご挨拶にもあった「牛乳」との組み合わせにたどり着いたのだと稲熊教授。
酒粕を使った「朝の醍醐味」を市販の牛乳と合わせることで栄養がより強化され、まさに「醍醐味」と呼ぶにふさわしい理想の食が完成します。混ぜ合わせる牛乳の分量を調節することで、好みの味にできるのも「朝の醍醐味」の特長です。

 

キャッチコピーとパッケージデザイン、宣伝動画には文化創造学科の学生が参画

 

なお、キャッチコピーやパッケージデザインは文化創造学部の学生たちがプロデュース。こちらは文学部文化創造学科の河口充勇准教授から解説がありました。乳製品であること、理想の食という観点から「醍醐味」という言葉を継承して命名したそうです。

 

文学部文化創造学科 河口充勇准教授

文学部文化創造学科 河口充勇准教授

 

キャッチコピーは酒粕を「のこりもの」とみなして効用を強調するため、「のこりものには、福がある!」に決定。ちなみにキャッチコピーの元であることわざ、「残り物には福がある」ですが、英語では「Sometimes the less are better than the wine.(ワインの澱は時にワインに勝る)」となるそうで、この「the less(澱)」は酒粕と同じワインのカスのことだそうで、偶然にも「朝の醍醐味」にぴったりだったとのこと。

 

また、近年国外で日本酒や納豆など日本の食が注目されていること、忙しくて朝ご飯をゆっくり食べられない人やダイエットに興味がある女性にも手にとってもらうことをめざし、販売ターゲットを外国からの観光客や女性に設定。パッケージデザインも女性の目線を意識してつくったそうです。さらに宣伝動画も作成しており、こちらは日本語バージョンと中国語バージョンがあって、外国人観光客にも訴求できるようになっています。

 

副産物に活用の道を!
コラボレーションのきっかけ

 

ここからは製造販売に関わる株式会社北岡本店常務取締役保井喬氏から。帝塚山大学との産学連携の経緯を伺いました。

 

株式会社北岡本店 常務取締役 保井喬氏

株式会社北岡本店 常務取締役 保井喬氏

 

やたがらすなど奈良県でも愛好家の多い清酒醸造を行っている北岡本店にとって、酒粕は日常的に出るもの。以前は通常の廃棄物として処理していたそうですが、現在酒粕は産業廃棄物の対象で、奈良漬けなど一部で使用されている以外は活用されず、有料で処分しなければなりません。
何か酒粕を活用する術はないかと考えて奈良市に相談したところ、大和ベジサイダ―などの奈良の特産品開発の実績をもつ稲熊教授を紹介されたのが産学連携の始まりだとか。

 

連携当初は、そうはいってもしょせんは酒粕、そんなたいしたものにはならないだろうという思いもあったそうです。しかし稲熊教授や学生たちが真剣に取り組み、商品企画が進むにつれ、企画の重みが増していったといいます。

 

現在北岡本店のウェブサイトのみで購入可能ですが、今後販路を拡大する予定とのこと。しかし、「ただ販売するだけでなく『朝の醍醐味』の良さを理解し、丁寧に販売してくれる会社を吟味していきたい」と保井氏。
また、現在プレーンを含め4種類の味がありますが、これだけにとどまらず新しいフレーバーにチャレンジしていきたいと今後の展望についても語ってくださいました。

 

では「朝の醍醐味」を実食!

 

いろいろなお話しを伺ったのち、いよいよ「朝の醍醐味」を実食させていただきました!
この日用意いただいた味はプレーン、いちご、りんご、そしてオレンジの4種類です。

 

試食用の朝の醍醐味は食物栄養学科の学生のみなさんが用意してくれました

試食用の朝の醍醐味は食物栄養学科の学生のみなさんが用意してくれました

 

プレーンは少しお酒の風味があり、レアチーズケーキのような風味でおいしかったです。また他の3つは果物の香りと味がしっかりついていて、あまりお酒っぽさは感じられませんでした。いちごは甘さもあるもののあっさりしたイチゴヨーグルト、りんごも果実の風味があり、リンゴをそのまま食べているような不思議な感覚がありました。オレンジは柑橘系らしいさわやかな香りが印象的。どれも食感がなめらかで、本当にデザート感覚でさらっと食べられ、すべておいしくいただきました。

これで栄養価も高いというのはかなりお得感があります。個人的にはプレーンがとても好みでした。

 

開発に携わった食物栄養学科の山本優里菜さん、湯村理沙さん、宮﨑成美さん、パッケージデザイン等に関わった文化創造学部の前田好美さんに、開発で大変だったこと、オススメの味などを伺うことができました。まず食物栄養学科の3人に開発で大変だったことを伺うと、味の区別を明確にして飽きずに食べるためにどうするかということにこだわったそうです。開発段階では酒粕の風味がどうしても強く出てしまうので、果実の味や香りをしっかり出すことが大変だったと教えてくれました。

 

また、パッケージデザインでは、「手に取りやすくてワクワクする、でも落ち着いた雰囲気を出す」ことを目標に、ゼミ生全員で試行錯誤を繰り返したそうです。ワクワク感を演出するため、パッケージを開ける時朝日が昇るようなデザインにしたそう。「開封の時はぜひワクワクしてください」と前田さん。

 

パッケージに描かれた日の出

パッケージに描かれた日の出

 

現在は北岡本店ウェブサイトから、プレーンセット(3つ入り)、いちご・りんご・オレンジの各フレーバーが1つずつセットになったものがそれぞれ700円(税込)で販売中です。

朝が苦手な方、スイーツ感覚で手軽に食べられる朝の醍醐味を一度おためしください。


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