秋風が爽やかに吹く、秋晴れの日。2018年11月3日(土)~4日(日)の2日間にわたって、大阪芸術大学の学園祭が開催されました。テーマは『KIMINO TRIGGER』。Triggerとは、引き金とかはずみ、きっかけという意味なのですが、「誰かの、何かの起爆剤たれ!」、そんな勢いが感じられる学祭でした。
芸大名物、コスプレーヤーがいっぱい!
校舎の間を東西に伸びるメインストリート、天の川通りを中心に、その両サイドに模擬店が並び、ドレミの広場や銀河系広場、9号館前広場などで繰り広げられる各種イベント。
その模擬店やイベントを企画、実行する人だけでなく、参加者も一体となって作り上げられるのが大芸大の学祭です。
芸大の学祭は、私が在籍していた30年以上前からコスプレーヤーが闊歩しているのが目玉のひとつなのですが、今年もカラフルなコスプレーヤーの多いこと!学生もいれば外部の人もいるようでしたが、メイクもコスチュームもド派手で、学祭に華やぎをもたらしていました。
アニメのものまねではなく、オリジナルのコスチュームを着ていた人も多かったのですが、なかでも目を引いたのが特殊メイク研究会のブースに立っていた猫の特殊メイクをした女の子。最初、何のメイクなのかよく分からず、「何のメイクですか?」と尋ねた私に、「ニャオ」と答えてくれたのです。「猫?」と言うと、再び「ニャオ」と。メイクだけでなく、すべて猫になりきっているのでした。
長蛇の列、デッサン部の似顔絵コーナー
焼きそばや鶏肉の燻製、タコせんべい、ぜんざいなど、食べ物を売る模擬店も賑わっていて、4日の16時頃には売り切れ店も続出でしたが、そうした中、長蛇の列で異彩を放っていたのがデッサン部の似顔絵コーナー。
5人の学生が似顔絵を1枚300円で描いてくれるのですが、同じ似顔絵でも描く人によってテイストが違い、個性的な似顔絵になるのがポイント。手の空いた人が描いてくれるので、どの描き手に当たるかはお楽しみ。1枚10分ほどかかるので、待ち時間がわりと長いにもかかわらず、お客さんの列が途切れることはありませんでした。
この似顔絵コーナーは、毎年出店しているそうで、来年もおそらく出店するとのこと。スマホなどで写真が手軽に撮れる時代だからこそ、絵に描いてもらえるのは、貴重な機会でもあります。
「手作り横丁」も人気!
「手作り横丁」というコーナーでは、工芸学科の学生がガラス細工のアクセサリーやグラス、食器、ピアスなどを販売。特にアクセサリーを買い求める女性で賑わっていました。ジャムトーストや目玉焼きをモチーフにしたピアスには「可愛い!」と歓声を上げる子がいっぱい。他にも美術やデザインを学ぶ学生が手書きイラストのカードを販売したり、クリスマスシーズンにぴったりのリースを売ったりしていて、他では買えないオリジナルな一品なのが魅力です。みんなプロの卵なので、将来も楽しみですね。
今年初めて開催された小型のドローンレースや、カラフルで楽しいバルーンアートの実演、大阪出身のジャズピアニスト角渉(すみわたる)氏(ローランドピアノミュージックフェスティバル2012ファイナルで最優秀賞受賞)を中心としたトリオのJAZZライブなど、大人も子供も楽しめるイベントが盛りだくさんでした。
個性あふれるパワーが炸裂した大阪芸術大学学園祭。訪れた人の中には、何か次のステップに踏み出す力や勇気をもらった人も多いのではないでしょうか。来年の学祭がいまから楽しみです。