オシャレでバラエティに富んだ学食が増えている中、創業から変わらぬ味を伝え続けている学食があります。そのひとつは、慶應義塾大学三田キャンパスにある「山食」です。
慶應義塾大学は、1890年(明治23年)に私立として国内で初めて開かれた総合大学。創設者は一万円札にも描かれている、あの「福沢諭吉」です。
1858年(安政5年)に前身となる蘭学塾が開校されているので、そこから考えると、ナント今年で162年目を迎えます。
慶應義塾大学三田キャンパスの正面
今回の目的の「山食」は、1937年(昭和12年)創業の学食です。こちらも80年以上続く、長い伝統を持っています。メニューの中でも人気なのは、「カレーライス」です。創業当時と変わらない味を今でも提供し続けていて、学生・教職員・OBなど幅広い人々から親しまれているそう。
三田キャンパスのマップ
「山食」が入っているのは、西校舎です。正門から入って、階段上の広場を左に曲がった突き当りにあります。
西校舎の入り口
入り口前に校舎内の案内がありました。初めて訪れる人でも安心ですね。
「山食」はM1Fにあります
校舎に入ると、こちらにも丁寧に矢印の案内がありました。矢印に従って校舎内を進みます。
「山食」は半地下にあります
ここだけの話、三田キャンパスは坂の上にあり、「山食」にたどり着くまでに階段を上ったり下りたりを繰り返すので、中1階を地下と勘違いしそうになりました。
こちらの階段を降りると、メニュー表が貼り出されていました。
どのメニューもおいしそう
定番メニューと日替わりメニューがありました。どちらも食べ盛りな学生さんが好きそうなガッツリメニューです!ちょっと珍しい「パイナップル」(100円)というメニューもありました。
そして、食堂内の様子はこちら。
奥に長い食堂
清潔感はあるのですが、昭和のレトロ感もあります。どこか懐かしくて、落ち着く雰囲気です。ちなみに、この時はまだ授業中だったので、食堂内の人はまばら。ガッツリメニューが多いためか、食事をしているのは男性ばかりでした。
高橋由伸さんの写真などが貼られた窓
食堂内には慶應義塾大学のOBで元プロ野球選手の高橋由伸さんの激励コーナーもありました。きっと、高橋さんも「山食」のランチで英気を養っていたのでしょうね。
食堂の奥にある食券売場へ行くと、メニューのディスプレイがありました。
500円前後と安いのもうれしい
そして、横には「山食カレー」のレトルトを発見!ルーたっぷりの220gは、カレー好きにはたまりませんね。おみやげや記念に買って行くと、話のネタになってよさそうです。
(過去にほとゼロ編集部で実施した「大学カレー食べ比べ対決」の記事はこちら)
料理長の写真が写っている山食カレー
私が選んだのは、定番メニューの「カレーライス」(330円)と「玉子サラダ」(150円)です。券売機でメニューのボタンを押すと、カラーのプラスチック券が出てきました。とってもレトロ!
紙ではなくプラスチック券が出てくる
プラスチック券を渡して出てきたのがこちらです。
銀のおぼんにもレトロ感アリ
普通盛りにも関わらず、ルーたっぷりでご飯も多めに盛られていました。もしかしたら、お茶碗2杯分近くあるのかもしれません。ルーが足りなくなっても大丈夫なように、福神漬けを少し多めに盛ってみました。
普通盛りとは思えない量
一口食べてみると、懐かしさとやさしさが掛け合わさったような、昔ながらのカレーの味がしました。具は、豚肉と玉ねぎとシンプルです。辛さが苦手なお子様でも食べられるようなマイルドな味の奥で、多少のスパイスも感じます。まさに、食堂内に漂う雰囲気にピッタリな家庭的なカレーです。
付け合わせの「玉子サラダ」
付け合わせに選んだ「玉子サラダ」は、野菜の新鮮さを感じました。ひんやり冷たくて、レタス・キュウリの歯切れもよく、おいしくいただけました。
今までもこれからも愛され続ける「山食」のカレーライス。昔ながらの懐かしい味が食べたくなった時は、ぜひ行ってみてくださいね。