新型コロナウイルスの影響で、外食ができず自炊が増えた。オンラインが普及してカメラ映りが気になる。コロナ太りを解消したい―――。
コロナ禍により、誰しもが大きな変化を受けたのは「健康への意識」ではないでしょうか。健康づくりの基本は、今も昔も変わらず「食事」「運動」「休養」の3つをバランスよく摂ることだと言われています。
そんな健康志向が高まるなか、大阪大学大学院医学系研究科と衛生用品で知られるサラヤ株式会社が共同研究講座を通じて作られた、新しい形のメディカルフィットネスラボ「ビタレーザラボ」が誕生したと聞き、百聞は一見にしかずということで、体験してきました。
最先端の研究や予防医学の考えから生まれたフィットネスラボ
大阪モノレールと阪急千里線が交差する「山田駅」から徒歩3分。大阪大学の国際学生寮や教職員宿舎をはじめ、商業店舗やクリニックからなる複合施設「グローバルビレッジ津雲台」が現れます。その一角に「ビタレーザラボ」が2021年3月にオープンしました。
笑顔が爽やかなスタッフのみなさんがいつでも迎えてくれます。
運動を習慣化する仕組みの研究や、行動変容と言われる人の行動パターンを分析する研究のため、館内では人の動きをAIで感知するカメラが2台設置され、人の密集度を計測しています。
スポーツウェアに着替えた後は、体験するためのアンケートに答えます。書いた内容をもとに、統括マネージャーの岩田さんにカウンセリングしていただきました。
「姿勢をよくしてスタイルを維持したい」「膝痛が酷くなる前に治しておきたい」など、それぞれの悩みから具体的な目標を設定。プログラムを作成してくれます。
ビタレーザラボスタッフ岩田さん(略称、岩)「何を一番解決したいですか?」
筆者(略称、筆)「うーん。一番は痩せたいです。適度に運動しているものの、全然痩せないんです。年々、新陳代謝が悪くなる一方で…。」
岩「そうなんですね。具体的に何キロ痩せたいですか?」
筆「3キロぐらい痩せれたら理想的です」
岩「いつまでに痩せたいですか?」
筆「えっ!?いつまで?うーん、3カ月ぐらいが現実的ですかね?!」
トップアスリートやメディカルトレーニングでも起用されているマシンを完備。専門のトレーナーが丁寧にサポートしてくれます。
入り口には、消毒と体温チェックを瞬時に済ませられ、コロナ対策はバッチリ。除菌グッズもいたるところに設置されています。
なんとなく痩せたいというボヤっとしたものを、“3カ月で3キロ痩せる”という具体的な目標に設定させ、トライアルが始まりました。
岩「1キロは7000kcal消費しないと痩せません。それを30日で割ると、一日あたり約230kcal。230kcalというのは、おにぎり一個分や板チョコ1枚分、もしくは缶ビール1本分に相当します」
筆「なるほど、なるほど~」
岩「230kcalを運動で消費するとなると、ウォーキングだと約60分、ジョギングだと約30分に換算できます。ただ毎日、運動するのは実際のところ難しいので、食事で改善していくしかありません」
料理をしながら、ついチョコレートを間食してしまう筆者ですが、消費エネルギーの具体的な数字を聞いてしまうと、数日間は間食を控えようと決意せざるを得ないのでした。
具体的な目標設定ができたら次はマシンによるボディチェックで、体脂肪をはじめ、筋肉量、基礎代謝量や体水分量などをチェック。プリントアウトしてもらったシートで現実を突きつけられるのでした…。
「“いつまでに、どうありたいか”という目標はとても大切ですよ」と岩田さん。今回、測定したデータや筆者の悩み、ライフスタイルをもとに、目標達成に向けたオリジナルのプログラムを作成してくれました。入会すると、トレーニングのたびに毎回、詳細なデータを取り、蓄積されたデータをもとに専門のトレーナーが定期的にプログラムを調整。アップデートされたプログラムにより、一人ひとりのカラダに最適なトレーニングを実施することができます。
そして何より、巷のスポーツジムとは違う一番の特長は、メディカルフィットネスラボというだけあって、膝や腰の痛みを緩和・改善するエクササイズを大阪大学大学院医学系研究科と共同開発していること。科学的に検証された最新の研究結果をもとにしたフィットネスプログラムを体感することができます。
また、グローバルビレッジ津雲台内にある整形外科との連携もあり、カラダに不安のある方でも安全で効果的に運動に取り組めるよう、運動はもちろん、食事や休養など、多角的なアプローチによって、利用者の健康を全面的にサポートしてくれるそう。さらに月1回、理学療法士の方の相談会も開催していて、運動の指導もしてくれるというから安心ですね。
久しく計測していなかった体重や体脂肪。驚愕の事実を目の当たりに。
トレーニングの際は、リストバンドによりデータを簡単に計測。それぞれのカラダに最適なプログラムを定期的に作成してもらえます。
マシンを使用する前には、必ずエクササイズのポイントと、その都度、呼吸法を教えていただきました。「呼吸は、人間が必ずする唯一の運動なので、呼吸を意識しながら運動することで、効果がさらに得られますよ」と岩田さん。なるほど、そうなんですね。意識しながら呼吸するだけで、お腹まわりがピクピク。これからは呼吸を意識して腹筋してみようと誓うのでした。
ちなみに、新たな研究につなげるため、運営していく中で得られた利用データは研究にも活用し、その成果を地域にも還元していきたいとの思いもあるそうです。
ひとしきり汗を流したところで、1Fのデリ&ベーカリー「ビタレーザキッチン」へも立ち寄りたいところ。“いいものを、いい状態で”をモットーにした、パンやお惣菜など、ラボと連携して開発されたヘルシーなのに栄養価の高い食事が食べられます。
春は新しいことを始めるにはピッタリの季節。今こそ、ためらっていた一歩を踏み出すチャンスです。大学研究に裏打ちされた最新のフィットネスで、安全に効果的に、そして楽しくカラダにいいことしてみませんか?