ほとゼロでは週1回、編集会議があります。
そこで企画にあがったのが、特色ある社会人向けの教育プログラム。
ガチな学びからテーマが特徴的な講座まで、各サイトを見ながら「いろんな講座があるねぇ」と、ゆるゆる(好き勝手に)話していたのですが、よく考えれば編集部員だって社会人、受講対象者です。これらのプログラムをどう見たのか、せっかくなので、ゆるトークの一部をご披露したいと思います。
※特色を重視したため、募集終了のプログラムも含みます。
キャッチーすぎるネーミング、時代にあったアートの学び
京都芸術大学「手のひら芸大」
名前はカジュアルですが、実は京都芸術大学の通信教育学部の名称で、大学卒業資格の取得が可能。芸術教養学科、アートライティングコース、書画コース、イラストレーションコースの4コースがあります。
編集会議のゆるトークでは…
「手のひら芸大という、ネーミングがいい。ネーミングに対する大学の意識の高さを感じるよね」
「ネーミングに惹かれて調べ始めたら、サイトのデザインもいい」
「しかも学費は17万!(全額と思いこんでいたようですが実際は1年間17万円です。サイトにもちゃんと書いてある)」
「入学試験はなく、出願資格があれば誰でも入学できるそうですよ」
「大学の通信教育で学んだ経験があるけれど、結構大変。意思が強くないと大変かも」
「でも大学に行かず、オンラインですべてが完結するみたい。サイトを見ていたら、iPadで作品づくりをしていて、カジュアルな感じがいいな、と」
「iPadが手元にあったら、違うもん見てしまいそうや……」
●京都芸術大学 手のひら芸大
ワイン好きが夢見る!? 大学院レベルのプログラム
山梨大学「ワイン・フロンティアリーダー養成プログラム」
日本で唯一のワイン専門の教育・研究機関「ワイン科学研究センター」を有する山梨大学。この養成プログラムは、文部科学大臣認定「職業実践力育成プログラム」に認定されています。
編集会議のゆるトークでは…
「これガチなやつですよね。大学院カリキュラムを導入したプログラム、とHPの概要にある」
「ただの経営学ではなくて、ワイナリー経営学とか、内容がピンポイント。ソムリエ学とか、国際ワイン学、日本ワイン学とか……」
「出願資格は山梨県内においてワイン製造業務およびワインブドウ栽培を2年以上従事、あとは山梨大学で出願を許可された方」
「しかも、募集人数は若干名」
「めちゃくちゃハードル高いやん」
「費用は年間14万。『手のひら芸大』と同じぐらいです」
「でも、こっちの方が惹かれるなぁ(酒飲み発言!)」
「しんどそうだけれど、ちょっと気になる。将来、農業に携わりたいなぁと、密かに思っているので。農業、手堅いですから」
●山梨大学ワイン・フロンティアリーダー養成プログラム
ビジネスの基礎を学び直して、キャリアアップの一歩に
日本女子大学「リカレント教育課程」
2007年からリカレントプログラムを展開している同大学。「再就職のためのキャリアアップコース」(1年間)と、「働く女性のためのライフロングキャリアコース」(半年間)の2コースがあります。
編集会議のゆるトークでは…
「サイトを見ると、“女性の職業生活における活躍を後押ししてきた”とあります。キャリア形成に注力してきた自負があるようですね」
「『働く女性のためのライフロングキャリアコース』というのが気になる」
「約7カ月のプログラムで、入学金3万3,000円、受講料は13万5,000万円ですね」
「生命保険のネーミングのような軽いノリかと思ったら……」
「自由選択科目ですけど、市場調査論とか管理会計の基礎とかがあって、内容はハード」
「経験値でこなしている人も多い分野のような気がするので、大学でしっかり学べるのはいいですね」
「内容が難しくて、編集部の感覚からは遠い感じがするけれど、万人受けはしそう(笑)」
「万人に含まれない編集部……苦笑」
「男女問わずビジネスに必要な内容だから、どのあたりが女性限定というのが気になるけどね」
●日本女子大学 リカレント教育課程
アーカイブ動画あり! 歴史の授業で学ばない忍者の実態に迫る
三重大学「忍者・忍術学講座」
国立大学のホームページで、大マジメに表示される「忍者」の文字! 三重大学と上野商工会議所、伊賀市が連携し、忍者文化による地域活性のために忍者研究を行っているのだそう。同大教員をはじめとする忍者の研究者が講師に登壇します。
編集会議のゆるトークでは…
「(過去の講座テーマを見ながら)忍者の天気予報とか、おもしろそう」
「通信手段で使っていたかもしれない炙り出しを、現代科学からアプローチするのが興味深いです」
「忍者だけで、これだけネタがあるのがすごい」
「動画を公開しているのも良いね」
「おもしろそうだけれど、結局、これって何の役に立つんだろう。子どもの心はわしづかみだと思うですけど(そんな、元も子もない……)」
「ポップカルチャー的な意味では、忍者って親しみがあるけれど、日本史にも出てこない。どこまでがリアルか、それがわかるだけでもおもしろい気がします」
●三重大学 忍者・忍術講座
座学に見学に利き酒も! めざせ焼酎の達人
鹿児島大学「焼酎マイスター養成コース」
焼酎を通じて鹿児島県の魅力を発信する人が対象ということで、飲食や酒販に関わらない人でも受講OK。鹿児島大学農学部農学部附属焼酎・発酵教育研究センターと鹿児島酒造組合、SSI(日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会)の連携講座です。
編集会議のゆるトークでは…
「焼酎マイスターという響きがいいよね」
「2022年度は、1カ月ほどで申し込みが定員に達したみたいです」
「結構なコマ数があるね、これ。講義時間の合計は97.5時間。(募集案内を見ながら)製造や文化、あとは製造見学も。おいしい飲み方を伝えるだけじゃなくて、焼酎で仕事をする人を育成する役割もありそう」
「利き酒がありますね! 楽しそう(真面目な科目はそっちのけ)」
「行ったからには、もう泊まりで……」
「土曜開講みたいだから、鹿児島に住まなアカンのとちゃう?」
「だとすると、鹿児島周辺の人しか申し込めないのに、定員が埋まるってすごいかも」
「鹿児島県民は愛がありますね、焼酎に」
●鹿児島大学 焼酎マイスター養成コース
レジャーだけじゃない! 地域にフォーカスした温泉学
別府大学「別府“温泉”大学」
大分県の別府といえば、言わずとしれた温泉地。8つの温泉エリアがあり、源泉数は日本随一だそう。そんな地にある別府大学では、地域のウリである温泉を総合学問領域として研究し、地域への還元をめざしています。
編集会議のゆるトークでは…
「たしか別府大学にはキャンパスに温泉があったと思うんだよね。学祭のときは有料だけれど、入れたと思う」
「大学名に『温泉』を入れて展開してしまうのが、すごい。温泉がセカンドネーム」
「シンポジウムの動画があがっています。ただ、これは概論なので個別の講座のほうが面白そうですけれど(サイトいわく、個別講座の動画も公開予定の模様)」
「地獄蒸しとか。食に地球エネルギー、地域経済など、切り口がいろいろありますね」
「講師の方の『湯治ぐらし』という所属が気になります」
「外部リンクですが『ONSEN WAKIPEDIA』というネーミングもいいですよね」
「2021年度は9月スタート。今年もあるのかな……」
「今後の別府大学に期待ですね」
●別府大学 別府“温泉”大学
学生にとって4月は入学・進級の時期。
社会人の私たちも学生のスケジュールに便乗して、何か始めたくなりますよね。そんなとき大学なら、あなたの知識欲を満たしてくれる社会人向けのプログラムが見つかるかもしれませんよ。え、私ですか? そうですね……枯れ続ける情緒的な感性(!)を取り戻すべく、学びの春にしたいと思います。