秋といえば芸術の秋、スポーツの秋、食欲の秋など、いろいろと言われているが、忘れちゃいけない秋がある。そう、大学祭の秋、である。学生たちのエネルギーや、大学ならではの魅力がギュッとつまった、この大学の一大イベントを楽しむためのポイントについて、今回は思いつくがままに伝えていきたい。
大学祭には、大学祭の魅力がある。
まず大学祭といえば、学生たちによる屋台や芸人、アーティストによるライブをイメージする人が多いように思う。たしかに、学生たちがつくるたこ焼きやチョコバナナは祭りっぽくて楽しいし、大学祭のライブは通常のライブよりも割安である。ちなみに、けっこうな数の大学祭のライブチケットが「チケットぴあ」で販売している。興味がある人はチェックして欲しい。
……と、いきなり話がそれてしまった。そうではなくて、まず伝えたいのは、大学祭の魅力はこういったお祭り的な内容だけではないということ。実は大学の専門領域をうまく活かした出しものや展示などがけっこうあるのだ。
たとえば、東京外国語大学の「外語祭」。ここでは「語劇」といって学生たちが自分の専攻する言語による、かなり本格的な演劇を披露しているし、「専攻語地域料理店」という専攻する言語の文化圏の料理を提供する屋台を出したりしている。また東京農業大学の「収穫祭」だと、収穫した野菜の無料配布や、研究室やサークルでの加工食品の販売などを実施している。
こういった学びを活かしたエンタメは、専門分野が明確な単科大学だけではない。総合大学だってけっこうやっている。それに大学によっては、学祭実行委員や学生有志が自校の専門領域と関わる分野の知識人や文化人を招いて講演会を開催するところがあり、しかもこれら講演会には無料なものも少なくないのだ。
極端なことをいうと、屋台でりんご飴や唐揚げを買うだけなら、別に大学に行かなくてもいい。縁日でいいのだ。では、なぜ大学祭に行くのか、それはやっぱりここにしかない“学びを活かした何か”があるからではないかと、私は思うのである。
衣装や演出も本格的な外語祭の「語劇」
「専攻語地域料理店」で提供されたスペインの軽食「エンパナーダ」
東京農業大学の入口に掲げられた収穫祭の文字
収穫祭では来場者に大根を無料で配布
お気に入り大学祭は、ウェブサイトで探せ。
さて、エンタメいっぱい、アカデミックな魅力たくさんの大学祭であるが、全国に約780大学があり、おそらくこれらすべての大学で開催されているわけである。しかも大学によっては春・秋2回だとか、キャンパスごとに開催だとかがありその開催数は膨大である。
こんないっぱいある大学祭から自分好みのものを探すとなると、それだけでクリックのしすぎで爪から血がにじんでしまうのではないだろうか。これを未然に防ぐためにおすすめしたいのが、大学祭の情報サイトの利用である。
大学祭の情報サイトで活発に情報を発信しているのは「学園祭に行こう!」である。このサイトは開催する月・地域、イベントで大学祭をまとめており、各大学の紹介ページには公式HPと大学祭特設サイトへのリンクが貼ってある。情報の羅列で検索がかけられないのが玉に瑕だが、つくりがシンプルなため非常に使いやすいサイトになっている。
また、首都圏だけに限定するならレッツエンジョイ東京の「学園祭グランプリ2015」も魅力的だ。このサイトは、そもそも大学祭ナンバー1を決めることを目的にしたサイトなのだが、その延長線上で首都圏の大学祭の開催スケジュールが掲載されている。過去のグランプリ大学をはじめ受賞大学を同サイトで見ることができるので、それを手がかりに面白い大学祭を探してみるのがいいだろう。
大学祭の総合情報サイト「学園祭に行こう!」
大学祭No.1を決めるキャンペーンサイト「学園祭グランプリ2015」
最後に、大学祭そのものではなく、大学祭の目玉企画である“ミスコン”に特化したサイトというものをご紹介しよう。有名どころだと「MISS COLLE」や「misscon.jp」などがそれに当たる。
これらサイトは各大学のミスコン候補の写真やプロフィールを見られるのはもちろん、なんとウェブ投票までできてしまう。だから、お気に入りの美女に清き一票を投じ、グランプリを獲るかどうかを会場に見に行く。そんな変化球的な大学祭の楽しみ方が、このサイトを使うとできてしまうのだ。
ミスコレに特化したウェブサイト「MISS COLLE」
企業とのコラボコンテンツが充実「misscon.jp」
他にもいろいろと書きたいことがあるのだが、気が付けばだいぶ文字数がいってしまった……。とにかく、大学祭はいろいろ楽しいし、ちょっと探せば自分好みのイベントや楽しみ方を見つけ出すことだってできる。だから、ぜひぜひ足を運んでみて欲しい。さまざまな魅力が詰まった大学祭を体感すれば、大学をきっともっと好きになれるはずである。