ほとんど0円大学 おとなも大学を使っっちゃおう

紅茶好き必見!大阪経済大学限定のムレスナティーを堪能しよう!

2019年6月25日 / 美味しい大学, 大学を楽しもう

「心からありがとうの紅茶」「華やぐ乙女たちのおいしい紅茶」。こんな一風変わったタイトルが書かれたキューブ型パッケージといえばムレスナティー。お礼や手土産に、紅茶好きの間ではお世話になっている人も多いのではないだろうか。

専門店「ムレスナティーハウス」(兵庫県西宮市)などでその味は楽しめるが、2018年10月、初めて大学構内に出店。しかも学食価格&学生とコラボしたオリジナルフレーバーもあると聞き、取材に訪れた。

甘党男子にも飲んでほしい、オリジナル紅茶が誕生。

やってきたのは大阪経済大学の「HUB CAFE」。ムレスナティーの協力でオープンしたスタイリッシュなカフェで、日替わりプレートランチやパスタ、スイーツもあり、一般の人も利用可能だ。店に入るとパッケージが積み上げられ、ムレスナティーの世界そのもの!紅茶好きとしてはもうここでうれしくなってくる。

店頭に並ぶさまざまなフレーバー。スリランカを産地とする紅茶の茶葉に天然の植物香料をブレンドしており、苦みが少なく、新陳代謝を高める効果もあるという

店頭に並ぶさまざまなフレーバー。スリランカを産地とする紅茶の茶葉に天然の植物香料をブレンドしており、苦みが少なく、新陳代謝を高める効果もあるという

 

その中に、カラフルなパッケージ「College TEA イケてる男子のおいしい紅茶」を発見。同大限定商品だ。

大経大オリジナルフレーバー「チョコバナナ」。1箱600円(11パック入)

大経大オリジナルフレーバー「チョコバナナ」。1箱600円(11パック入)

 

2019年5月から販売となったこの商品は、同大の学生が商品のアイデアを出し、デザインやフレーバーの選定などに携わった。企画に立候補した経済学部4年の塚本愛加さんと、経営学部3年の仁部沙彩さんにお話を聞いた。

塚本さん(左)と仁部さん(右)。二人は同大の学生広報隊としても活動

塚本さん(左)と仁部さん(右)。二人は同大の学生広報隊としても活動

 

「商品開発に興味があり、紅茶も好きだったので手を挙げました」と塚本さん。今年2月に初めて打合せを行い、どんなターゲットにするか、どんな味にするかをまず話し合ったという。仁部さんは「学内で周りを見ていると甘党の男子が増えているな、という感覚があったので、そんな男子をターゲットにしました」と話してくれた。こんなチャンスがあれば自分の好きな味に走ってしまいそうなのに・・・ムレスナティーの魅力が広まるよう、きちんと周りを観察していて、さすが。

 

甘党男子が好きそうなフレーバーとして、二人が提案したのがレーズンバターやいちごミルク、ココナッツミルク、そしてチョコバナナだった。

打合せではムレスナティージャパン代表取締役のディヴィッド.K氏も同席し、チョコバナナに決定。さらにキャラメル、マロン、アールグレイを配合したフレーバーができあがった。

「ディヴィッドさんがあっという間にこれとこれ、とおいしくなるフレーバーの配合を決めていてびっくりしました」と二人ともプロの技に感動したそうだ。

 

フレーバーができあがったら、次はパッケージ作り。男子に飲んでほしい、というのがコンセプトなので、イメージするキャラクターのイラスト原案を塚本さんが描いた。

4面それぞれに男子のイラストが登場。色は同大の経済学部、経営学部、情報社会学部、人間科学部の学部カラーとなっている

4面それぞれに男子のイラストが登場。色は同大の経済学部、経営学部、情報社会学部、人間科学部の学部カラーとなっている

 

さらにこのキューブといえば、フレーバーごとに独特なポエム(ムレスナさん語録)が書かれているのだが・・・。今回もそれを踏襲し、塚本さん、仁部さんもそれぞれポエムに挑戦。4面のうちあと2面は大学からのメッセージとムレスナさん語録となっている。

 

2月の打合せからわずか2ヵ月、商品が完成し4月の入学式で晴れてお披露目となった。「紅茶が苦手な人にも、美味しいと言ってもらえた」という喜びもあり、保護者からの反響も大きかったようだ。

 

初めて商品開発を体験した二人。ディヴィッド.K氏から学ぶことも多かったという。「紅茶に対する思いが本当に情熱的。身体にいいものは人の心を救う、という言葉が印象に残っています」。健康にいいという魅力がもっと広まるよう、今後もイベントなどで販売していく予定だ。

「HUB CAFE」でスペシャルなティータイムを!

「HUB CAFE」ではこのオリジナルティーをお得な価格で購入できるだけでなく、店内でいただく場合はこんな感じで↓ラテにしてくれる。

イケてる男子のおいしい紅茶College TEAラテ350円

イケてる男子のおいしい紅茶College TEAラテ350円

 

ストレートで飲むのもいいが、こうするとよりチョコバナナ感が増しておいしい!すっきりとした後味は爽快な気分にさせてくれる。

 

季節でフレーバーが変わるフリードリンクのアイスティーは180円。学食価格にびっくりしつつ、取材時はメロンアールグレイをいただいた。

一定の価格で飲み放題!

一定の価格で飲み放題!

D館2階に位置し、開放感のある店内

D館2階に位置し、開放感のある店内

 

紅茶だけではなく、ランチタイムはボリュームたっぷりのメニューもある。日替わりプレートランチはサラダ、スープ、ご飯、選べる小鉢つき。この日は鶏肉の竜田揚げだった。

1日10食限定日替わりプレートランチ550円

1日10食限定日替わりプレートランチ550円

 

他に夏限定の冷製パスタ~ゆず香るシーチキン&夏野菜~、豚しゃぶカレーなどがあり、ドリンクとセットなら+100円。つまりランチとセットならムレスナティーをワンコインで楽しめるというわけ。サラダやデザートとのセットも可能だ。

もちろん、ドリンクはコーヒーやフルーツジュースもあるのでご安心を。

 

13時からのカフェタイムには、同大のキャラクター「はてにゃん。パンケーキ」がおすすめ。さらにシフォンケーキやちょこっとアイスサンデーといろいろなスイーツを楽しめる。

はてにゃん。パンケーキ。かわいい!

はてにゃん。パンケーキ。かわいい!

 

オリジナルフレーバーは今回の「チョコバナナ」が完売すれば、次作に着手したいと考えているそう。ぜひその後にも期待したい!初めてムレスナティーを知った方も、長年のファンも、ここでしか味わえないひとときをぜひ。

年末大特集 2018年 TOP5発表!!

2018年12月28日 / まとめ, トピック

いよいよ2018年もあと少し!ということで、例年のほとゼロ年間ランキングをお届けします。(2015年版2016年版2017年版

おもしろい研究やイベント、グルメなど、楽しくアカデミックかつ多少ニッチな情報の数々・・・

そのなかでも一番読まれたトップ5はこちらです!




まんぷくロケ地へ行ってきた!武庫川女子大学甲子園会館ライトアップ

2018年12月6日 / 体験レポート, 大学を楽しもう

朝ドラ『まんぷく』を見ている方なら、外観にどこか見覚えがあるのでは?武庫川女子大学の甲子園会館(旧甲子園ホテル・国登録有形文化財)は、ヒロイン・福子が働いていたホテルのロケ地で、萬平との結婚式の記念写真も撮影されたスポット。阪神間モダニズムを感じるこの場所で、今年13回目を迎えたライトアップイベントに参加した。

 

JR甲子園口から徒歩10分ほど、松林の向こうに甲子園会館が現れた。旧帝国ホテルを手掛けたフランク・ロイド・ライトの愛弟子、遠藤新による設計とあって、エキゾチックで華麗な姿は圧倒的な存在感!朝ドラ効果なのか、開場時には点灯式を待つ人々であふれかえっていた。

 

1930年竣工の甲子園会館は、かつて「東の帝国ホテル、西の甲子園ホテル」とうたわれた高級社交場だった。その後海軍病院・米軍の将校宿舎を経て、1965年に武庫川学院の教育施設として再生。現在は、同大の生活環境学部建築学科、生活環境学研究科建築学専攻のキャンパスになっており、一般向けの見学会(事前予約制)や生涯学習講座・オープンカレッジの場としても活用されている。

 

点灯式では、それまでうっすらと建物を照らしていた照明をいったん落とし、星空が見えるほど真っ暗に。そして建築学科の学生によるカウントダウンで一斉にライトアップ!凛とした冬の空気の中、建物の個性的なモチーフが幻想的に浮かび上がり、人々から歓声があがった。

 

同大音楽学部によるオープニングコーラスが会場を盛り上げる

同大音楽学部によるオープニングコーラスが会場を盛り上げる

 

正門にある高さ15mのヒマラヤ杉もキラキラに

正門にある高さ15mのヒマラヤ杉もキラキラに

 

キャンパス全体もライトアップされていて、建物の裏手に広がる庭園も見学できる。ちょうど紅葉が見ごろを迎えており、モダニズム建築と紅葉という和洋折衷な空間はなんだか新鮮!寒さを忘れて散策を楽しんだ。

 

正面からだけでなく庭園側の姿もすてき!

正面からだけでなく庭園側の姿もすてき!

 

見学者からは「京都行かんでもいいなぁ」の声がちらほら

見学者からは「京都行かんでもいいなぁ」の声がちらほら

 

光の演出は、建築学科の1、2年生全員が授業の一環で行ったもの。約200基のライト、約10万個の電球とキャンドルを用意し、1週間前に灯具、チューブライトを設置。開催の数日前には試験点灯し、照明効果を確認しながら向きを調整するなど細かい作業が行われたそうだ。

 

モダニズム建築と紅葉の競演が見事

モダニズム建築と紅葉の競演が見事

 

周遊の後は甲子園会館の内部へ。中央は正面玄関、ラウンジとなっており、左右に広がる廊下は建築学科のスタジオやホ―ルにつながっている。客室だった2階部分も公開され、建築学科の取り組みを紹介したパネルや学生制作の模型が展示されていた。

 

ラウンジではグッズの販売も

ラウンジではグッズの販売も

 

ホテル時代は食堂だったというスタジオ。ここが教室とは・・・!

ホテル時代は食堂だったというスタジオ。ここが教室とは・・・!

 

落ち着いた中にも豪華さを感じさせる全体のオーラもさることながら、ディテールの豊かさも見どころだ。ライト建築らしい幾何学模様のモチーフに加え、打出の小槌のレリーフ、市松格子の意匠、波模様の柱など日本的な表現がいくつもあり、じっくり鑑賞するのもおもしろい。

 

独特なモチーフが施された西ホールでは、附属中学校・高等学校のオーケストラ部による演奏会などが行われた

独特なモチーフが施された西ホールでは、附属中学校・高等学校のオーケストラ部による演奏会などが行われた

 

見学者のお楽しみはまだある。ライトアップ特別メニューだ。甲子園会館の食堂では朝ドラにちなんだ「まんぷく丼」(鳥の照り焼き丼750円)、ハンバーグステーキ(900円)などがあり、まんぷく丼は早々に完売していた。

 

2007年に建てられた校舎、建築スタジオの方にも喫茶コーナーがあり、西宮市にあるライト洋菓子店によるケーキセットを販売。初代店主が甲子園ホテルの製菓長を務めていたそうで、当時のケーキを再現したオールドファッション(バタークリームケーキ)をぱくり。程良く濃厚なバタークリームがおいしい!

 

オールドファッション。ドリンク付750円

オールドファッション。ドリンク付750円

 

貴重な建築の美とともに、イルミネーションやスイーツまで楽しいことづくしで、毎年訪れるファンがいるのは納得。大学にとっては、パンフレット配布やグッズ販売(産学連携商品のスープ等)のほか、学内公認ボランティア団体「ブラウンライスボランティア」)による募金活動などを行うことで、オープンキャンパスとは違った幅広い層にPRできる機会にもなっていた。

学校給食プログラムのレッドカップ販売、イエメンの子どもたちへの緊急支援募金を呼びかけるボランティアメンバー

学校給食プログラムのレッドカップ販売、イエメンの子どもたちへの緊急支援募金を呼びかけるボランティアメンバー

別の校舎(建築スタジオ)にも学生の作品が並び、学びの様子もわかる

別の校舎(建築スタジオ)にも学生の作品が並び、学びの様子もわかる

 

20時の閉門時間まで客足は途絶えることなく、2日間で6,878名が来場。地域に愛されるイベントはこれからも息長く続いていきそうだ。

キラキラな季節がやってきた☆大学でイルミネーションを楽しもう!

2018年11月22日 / 話題のスポット, 大学を楽しもう

いよいよ冬の気配が近づいてきました。この時期、大学ではさまざまなイルミネーションで来訪者を迎えてくれるところがあります。すてきな夜のひとときを大学で過ごしてみませんか?

 

提供:立教大学広報室

提供:立教大学

立教大学 池袋キャンパス・新座キャンパス
池袋キャンパス 11月27日(火)~2019年1月6日(日)
新座キャンパス 12月4日(火)~2019年1月6日(日)

「人々にとってこころ温まる素晴らしいクリスマスにしたい」という思いから、1949年頃から始まり現在も続いているイルミネーションです。樹齢100年を超える2本のヒマラヤ杉のクリスマスツリーは圧巻。1000個以上の灯りがともるこころ温まるイルミネーションです。初日は点灯式があり、他の日程でもクリスマス礼拝やバザー、ハンドベルコンサートなどさまざまなイベントが予定されています。

立教大学ウェブサイト
http://www.rikkyo.ac.jp/christmas/

 

 

提供:中央大学

提供:中央大学

中央大学 多摩キャンパス
10月末~2月15日(金)予定

「こころが和み、ほのぼのとした気持ちになれるように」との想いが込められた温かみのあるイルミネーションが魅力です。装飾は、最寄り駅の「中央大学・明星大学」駅直結のモノレール口からすぐの「グリーンテラス」と「白門プロムナード」。登下校する学生や来訪者を迎えるシャンパンゴールドの飾り付けに和むこと間違いなしです。

中央大学ウェブサイト
http://www.chuo-u.ac.jp/

 

提供:同志社大学

同志社大学 今出川キャンパス/京田辺キャンパス
今出川キャンパス 11月19日(月)~12月25日(火)
京田辺キャンパス 11月30日(金)~12月25日(火)

いずれのキャンパスも初日は点灯式が行われ、厳かな雰囲気に包まれます。今出川キャンパスではおよそ23メートルのヒマラヤスギが、京田辺キャンパスではローム記念館前に鎮座する15メートルのモミノキが、それぞれ美しいクリスマスツリーとして飾り付けられます。

同志社大学ウェブサイト
https://www.doshisha.ac.jp/

 

 

提供:徳島文理大学

提供:徳島文理大学

徳島文理大学 徳島キャンパス/香川キャンパス
徳島キャンパス 12月3日(月)~2019年2月予定
香川キャンパス 12月5日(水)~2019年2月予定
※入学試験日などは大学内への入構ができない場合があります。

「文理ナリエ」という愛称で親しまれているイルミネーションです。徳島キャンパスでは約35万個ものLEDを使い、キャンパス内を装飾。白と青を基調とした幻想的な色味が特徴で、普段とは違う静粛な雰囲気が楽しめます。

徳島文理大学ウェブサイト
https://www.bunri-u.ac.jp/

 

このほかにも、実践女子大学日野キャンパスでは、12月21日(金)・22日(土)にライトアップイベント「光の庭 2018暮れ」が開催されます。建築デザインやまちづくりを専攻する学生がイベントを企画。紙から作られた約250個もの照明「灯りのイエ」がキャンパス内に散りばめられ、静かで美しい灯りの空間が出現するとのことです。

 

あなたのご近所の大学でも、イルミネーションイベントをやっているかも!?ぜひチェックして冬の幻想的な雰囲気を楽しんでくださいね!

 

水木ワールドを堪能!龍谷ミュージアム特別展

2018年10月16日 / 体験レポート, 大学を楽しもう

『ゲゲゲの鬼太郎』1985年© 水木プロダクション

 

ちょっと怖いけどなぜか親しみが湧いてくる・・・そんな「ゲゲゲの鬼太郎」に代表される妖怪漫画のほか、短編や戦記物などを生涯にわたって描き続けた水木しげる。そんな水木氏の原画、アイデアを書きためた生原稿、愛用の道具、映像作品まで、未公開作品を含む約300点を紹介した「水木しげる 魂の漫画展」が龍谷ミュージアムで開催中だ(2018年11月25日(日)まで)。

 

龍谷ミュージアムは、昨秋の地獄をテーマにした特別展も人気を集めたが、今回も巡回展ながら注目度が高い。水木氏ゆかりの鳥取県と龍谷大学が2010年に連携協定を結んだこともあり、展覧会が実現した。

 

龍谷ミュージアムは京都駅から徒歩約12分。西本願寺の向かいにある

龍谷ミュージアムは京都駅から徒歩約12分。西本願寺の向かいにある

 

展示は8章で構成されており、前半は幼少期から生活苦を乗り越え人気漫画家になるまでの生涯を、後半では戦記物や短編、妖怪、人物伝など、テーマ別に作品や資料を展示。特に水木氏の画業に焦点をあて、恐ろしいほど細かな背景画、大胆な構図、画面から今にも飛び出しそうな登場人物(妖怪)たちの躍動感を間近で見ることができる。非常に精緻な草花や風景は、当時の印刷技術では表現できず、漫画雑誌ではつぶれてしまっていたそう。しかしここでは、点描や筆圧といった原画ならではの迫力の筆致を感じられる。

 

入口のフォトスポット。水木先生とおなじみのキャラクターたち

入口のフォトスポット。水木先生とおなじみのキャラクターたち

 

 

修正のあとが残っていたり、彩色前のものだったり、原画ならではの展示に見入ってしまう

修正のあとが残っていたり、彩色前のものだったり、原画ならではの展示に見入ってしまう

 

幼少期から天才と呼ばれた水木氏だったが「とても勉強熱心な方だった」というのは学芸員の村松加奈子さん。若き日のスケッチブックには、何枚も何枚も解剖画のスケッチや人物デッサンが残っており、自ら鍛錬を重ねていたことがうかがえる。

 

水木氏が一時紙芝居作家だったことから、紙芝居風の紹介映像もある

水木氏が一時紙芝居作家だったことから、紙芝居風の紹介映像もある

 

また特に貴重な作品が、戦時中送られた激戦地ラバウル(パプアニューギニアの都市)でのスケッチだ。原住民の素朴な表情が描かれた作品は、終戦直後、野戦病院から移送された地で何とか手に入れた鉛筆で描いたものだという。

 

上官や同胞が次々と亡くなり、自らも左腕を失うという壮絶な状況の中、自然とともに生きる原住民の姿に心打たれた水木氏。戦後の混乱の中でもこのスケッチを残していたということは、よほど大切にしていたのかもしれない。作品が生まれた背景を思いながらぜひチェックしてみてほしい。

 

NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』オープニングのモチーフになった絵の具入れの展示も

NHK連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』オープニングのモチーフになった絵の具入れの展示も

 

「鬼太郎しか知らない方は、こんな作品もあるのだとびっくりされるかも」と村松さんが話すとおり、私も境港の水木しげるロードや朝ドラのイメージがどうしてもあったのだが、作品の幅広さ、人柄の魅力を垣間見ることができ、さまざまな作品を読みたくなった。

 

会場はオリジナルグッズ売り場もあり楽しい雰囲気。会期中は、学芸員によるスペシャルトーク、「妖怪アートフリマ モノノケ市」などのイベントも予定されている。モノノケ市は日本全国の作家が集まり、妖怪をテーマにした手作りグッズを販売。ここでしか手に入らないレアものが見つかりそうだ。

 

さらに龍谷ミュージアム限定の作品として、水木氏が浄土や地獄を描いた作品も展示。“目に見えない世界”に興味を持ったきっかけがお寺にあった地獄絵図だったことから、水木氏のルーツといえるものだ。作品は美しい彩色が施されており、歴史資料や宗教文化、民俗学を学び、探究した深い見識が反映されているという。

 

「それはどの作品にも通じる。学者肌だった」と村松さん。才能を磨くだけではなく、描きたいもの、表現したいものの背景を追究し、徹底して向き合う―それが作品に反映されているからこそ、多くの人々を惹きつける。

妖怪だけではない水木ワールドをぜひ堪能しに出かけてみよう。

 

 

神戸大からすぐの「ink BOOKS and COFFEE」でゆったり時間。

2018年10月9日 / 美味しい大学, 大学を楽しもう

六甲の住宅街に2017年末にオープンした「ink BOOKS and COFFEE」。神戸大学建築学科の学生が内装などに協力、運営にも携わっていると知り出かけてみました。

 

阪急六甲駅からバスに乗り、「神大正門前」の停留所から少し坂を上ると、お店を発見。神戸大学と神戸松蔭女子学院大学の間といってもいい場所にあり、学生や近所の方が気軽に立ち寄れる道路沿いにあります。緑も多く、ふり返れば木々の間から海が見えるというロケーションは、すでにめっちゃいい感じです。

 

外観を飾るデザインもおしゃれ

外観を飾るデザインもおしゃれ

 

気分よく店内に入ると、程よく光が差し込み、レコードから流れる音楽が心地良く耳に届きます。立て付けの本棚には、雑誌や文庫本、写真集など幅広いジャンルのタイトルが。奥にはレコードのコレクションもありました。

 

これは何時間でもいてしまいそう・・・

これは何時間でもいてしまいそう・・・

 

メニューはブレンドコーヒー450円、トーストサンド450円、クッキーとバナナケーキ300円とお財布に優しく、パスタなどのランチメニューもあります。さらにWi-Fiが完備されているので、これまた長時間滞在を促してくれているようでした。

 

本棚を眺めながら待っていると、おそらく学生さんとおぼしきスタッフの方が丁寧に運んできてくれました。

 

クッキーとバナナケーキ、紅茶。セットで700円

クッキーとバナナケーキ、紅茶。セットで700円

 

 

香り豊かなホットティーに心がほぐれていくよう。カップは口当たりもよく、かわいいクッキーとバナナケーキは甘さ控えめで素朴なおいしさです。本棚から選んだライフスタイル誌を読みながら、ゆったりとした時間が流れていきました。

 

店内にはこんなデスクもあり、万年筆とインク、ノートが置かれています。

 

本の感想などご自由にお書きください、とのこと

本の感想などご自由にお書きください、とのこと

 

 

ノートにはお客さんが書いた、本の紹介やイラスト、「また来ます!」といったお店へのエールなどメッセージがいっぱいになっていました。

 

インクはPILOTのiroshizuku、ナガサワ文具センターのKobeINK物語のシリーズが置かれています。万年筆を久々に使ってみましたが、ボールペンとは違う書き味がとても新鮮。きちんと、きれいな文字を書きたくなりました。

お客さんによる本の感想も今後の本選びに役立ちそう。読書好きはぜひチェックしてみてください。

 

PILOTのiroshizuku。「月夜」など色別に名前がある

PILOTのiroshizuku。「月夜」など色別に名前がある

 

さらにお店では、サイエンスワークショップやハーバリウムワークショップ、手製本づくりなどのイベントが時折開かれており、facebookページで告知しています。

週末は23時までバータイムとなっていて、ハイボール350円、シングルモルトウイスキー500円とうれしい価格帯。お酒と読書を心ゆくまで楽しめそうです。

 

いくつか気になった本や雑誌に目を通していたら、すでに2時間経過・・・!レトロなボンボン時計が夕刻を告げていました。

充実のひとり時間を満喫し、坂を下りる足取りも軽やかに。ぜひ静かな時間を堪能しに訪れてみてください。

トマト×豆乳が新感覚!武庫川女子大学と大森屋コラボスープ発売

2018年9月6日 / 大学発商品を追え!, 大学の知をのぞく

忙しい日はさっと食事を済ませたい。でもヘルシーで満腹感のあるものがほしい。そんなワガママに応えてくれる新たなカップスープが登場した。

 

武庫川女子大学の生活環境学部食物栄養学科の学生が、株式会社大森屋と共同開発した「トマト&豆乳仕立て野菜たっぷりスープ」だ。2018年8月から全国のスーパーを中心に販売されている。

 

大森屋といえば海苔やふりかけといったイメージが強いが、こんなおしゃれスープがあるとは驚き。といっても、武庫川女子大学とのコラボは2回目だ。2016年発売の「ゆず香る野菜たっぷりスープ」が好評だったため、シリーズ第2弾が実現したという。

 

第1弾商品「ゆず香る野菜たっぷりスープ」

第1弾商品「ゆず香る野菜たっぷりスープ」

 

今回はトマト&豆乳という、ありそうでないかも、という組み合わせがポイント。トマトの酸っぱさが豆乳によってまろやかに仕立てられ、キャベツやニンジンなど野菜もたっぷり。大麦パフがいいアクセントになっていて食べ応えもある。

 

さらに一食で1日必要量の1/3の野菜、1/2の鉄分が摂取できるうえ、カロリーは控えめ(69kcal)と、うれしいことばかりなのだ。

 

この取り組みは、同社で働く食物栄養学科の卒業生の提案で始まったそう。これまで海苔を使ったレシピコンテストを3回開催し、優秀作は同社のWEBサイトにも掲載されている。

 

そこから商品開発の話が持ち上がり、学生からアイデアを募集。選ばれた学生は、同社の社員とともに、商品開発会議に参加できる。食品関係の仕事をめざす学生にとっては、まさに夢のようなコラボだ。

 

第2弾では、10~20代の女性向けスープをテーマに、2017年秋頃に案を募り、18件のアイデアの中から8人の学生が選ばれた。

ほとゼロ取材には7名の学生が集まってくれた。前列左から瀬沼玲衣さん、竹ノ内七海さん、村上奈実子さん/後列左から福田史織さん、福田彩乃さん、城山彩奈さん、小西優美さん(食物栄養学科4年生)

ほとゼロ取材には7名の学生が集まってくれた。前列左から瀬沼玲衣さん、竹ノ内七海さん、村上奈実子さん/後列左から福田史織さん、福田彩乃さん、城山彩奈さん、小西優美さん(食物栄養学科4年生)

 

野菜をたくさん入れたい、豆乳を使いたい、一杯で満足感のあるものに、洋風スープはどうか――それぞれが考えた案をたたき台に、月1回、計5回のミーティングが行われたという。

 

ミーティングの様子。商品開発に携わってきた社員3~4人も参加した

ミーティングの様子。商品開発に携わってきた社員3~4人も参加した

 

ミーティング資料を見せてもらったところ、新商品開発までの過程やマーケティングデータを配布したり、学生一人ひとりの案に対して、これまでの経験やコスト面を考慮したコメントを返すなど、大森屋もかなり丁寧に対応していることがわかる。

 

おいしさや栄養面についてはもちろんだが、売れる商品にするためには、どう付加価値をつけるのか、コストは、類似品は、など、あらゆることを考える必要がある。学生たちはプロから意見をもらうことで視野が広がり、モチベーションアップにつながったと話してくれた。

 

学生による提案資料やミーティング資料。細かく検討事項が書き込まれていた

学生による提案資料やミーティング資料。細かく検討事項が書き込まれていた

 

試食会。「生姜&豆乳」「カレー&豆乳」といった案も試したが、類似品があることや好みが分かれることもあり「トマト&豆乳」に決定した

試食会。「生姜&豆乳」「カレー&豆乳」といった案も試したが、類似品があることや好みが分かれることもあり「トマト&豆乳」に決定した

 

「トマト&豆乳」が決まってからも、さまざまな課題にぶちあたったという。例えば、ベースとなるトマトの色が濃すぎても、薄すぎてもおいしく見えないため、色のバランスを何度も試したこと。カット野菜が大きさによっては沈んでしまい、彩りが見えなくなってしまうこと。満足感を出すため、玄米のおこげを入れる案があったが、技術的に難しく、大麦パフに落ち着いたこと。一つひとつをクリアし、今の完成形となった。

 

パッケージデザインにも学生が携わった。デザイナーと直接打ち合わせし、ポップでおしゃれなものを目標にしつつ、栄養面もしっかり伝わるデザインが生まれた。

 

「トマト&豆乳仕立て」は手書き風。よく見るとかわいいハートがある

「トマト&豆乳仕立て」は手書き風。よく見るとかわいいハートがある

 

この経験が糧となり、最初の段階で「トマト&豆乳」を提案していた竹ノ内さんは、卒業後、商品開発の仕事をすることに。「売れるものはもちろん、健康のことを考えた機能性食品にも携わっていきたい」。一方、村上さんはデザイナーとのやりとりで「デザインやマーケティングへの関心が高まった」と新たな道を見つけたようだ。

 

おこげ案の提案者、福田史織さんは大学院で研究を続けるという。さらに福田さんは「この夏は酷暑で、しんどいから食べないという人もいますが、何も食べないのが一番よくない。1つでお腹がふくれてカロリーも低いのでぜひこのスープを取り入れてほしい」と話してくれた。

 

暑いとつい冷たいものばかり口にしてしまうが、温かいスープで野菜や鉄分をしっかりとって、体力を落とさないようにしたいところだ。

 

他にも「ハード系のパンと合う」「ご飯、チーズ、バジルを入れてリゾットにしてもいいかも」と教えてもらった。確かに、おいしいに違いない・・・ぜひ試してみてほしい。

次はどんなスープが生まれるのか、第3弾にも期待が膨らむ。

 

バゲットとも相性◎

バゲットとも相性◎

 

今きてるオウンドメディアはこれだ!大学Webマガジンまとめ!

2018年8月30日 / まとめ, トピック

SNSの普及とともに増えて来たオウンドメディア。新たなブランディングや広報ツールとして、大学でもますます増加傾向にあります。

 

とはいえ、受験生でもないのに大学のサイトなんて見ないよ~・・・という方はもったいない!

受験生だけではなく、一般人もターゲットにしたおもしろい記事満載のWEBマガジンもあるんですよ。

 

以前、ほとゼロで取材させていただいたのはこちら!

 


大阪大学 「OULife」

OUlifeトップページ

「阪大生の阪大生による阪大生のための超絶自由なエンタメメディア」を標榜するこのサイト。

まじめなイメージのある阪大ですが、とことんネタを掘り起こし、”おもしろがる”精神が満載です。

「テスト用紙で紙飛行機選手権」「阪大生マッチングアプリ事情」なんて記事も。気になりますよね!?

「OULife」をもっと知る!

 

 


京都産業大学 「Re:世の中」

Re_世の中top

あの「ナショナルジオグラフィック」とコラボしたブランディングサイト。

京都産業大学の研究や学生の取り組みとともに、ナショジオ誌の記事の冒頭が読め、

興味があればさらにリンクをたどってナショジオ日本版サイトへ飛んでじっくり記事を読むことができます。

その仕掛けの真意とは・・・?

「Re:世の中」をもっと知る!

 

 


龍谷大学 「Mog-lab(もぐらぼ)」

moglab1

食材のおいしさの秘密、京都をはじめとする料理店の紹介、グルメ紀行と、見ているだけで

おいしいものが食べたくなるWebマガジン。

うま味研究の第一人者の農学部教授・伏木 亨先生による『岩牡蠣とホヤを生で食べる喜び』

『ラーメンは和食か?』といった確かな知見に基づく記事もためになり、しかも読みやすくまとまっています。

「Mog-lab(もぐらぼ)」をもっと知る!

 

 

 


いかがでしたか?
他にも、ほとゼロ編集部がおすすめするWEBマガジンをご紹介します!

 

 

umeet

東京大学 東大発オンラインメディア UmeeT

東大生が執筆編集をつとめる「UmeeT」。
一般的なイメージとは異なる東大生の実態がわかる記事がたくさん!
記事数も豊富で、読み応えバツグンです。
サイトはこちら!

 


meijinets

明治大学 Meiji.net

次はこちらのサイト。明治大学の「Meiji.net」。
明治大学が独自に運営を行うブランディング・サイト。在籍している教授陣の研究の話や、話題のテーマを扱うコラムなど幅広いジャンルの記事が魅力です。
サイトはこちら!


 

 

gaku

Gaku-yomu

こちらは早慶、一橋、お茶女などの現役大学生が集結し、編集を行っている「Gaku-yomu」。
大学生をターゲットにした記事が多いですが、海外のオススメ観光スポットを紹介したものなど、大人が読んでも楽しいものも!  
サイトはこちら!


 

amemo

京都造形芸術大学 アネモメトリ

「風を測る術」を意味する「アネモメトリ」。
京都造形芸術大学通信教育課程の教材として制作されているものです。芸術に関するあらゆる記事を、柔らかい雰囲気のサイトで読むことが可能で、一般の方も十分楽しめます。
サイトはこちら!

 


 

 

kyodai

京都大学 京大の「実は!」

毎月1回配信されているメールマガジン「京大の『実は!』」。
実はこのメールマガジンをサイトでも読めるんです! 研究の話なども掲載されていますが、写真量が多く分かりやすい! また山極総長の密着記事や、職員さんたちの働く現場など。普段なかなか知れない京大の裏側がわかります。
サイトはこちら!

 



ちょっとマニアックで、人に話したくなるようなコラムもいっぱいでしたね。

「ほとんど0円大学」とともに、ぜひスキマ時間にチェックしてみてください♪

RANKINGー 人気記事 ー

  1. Rank1

  2. Rank2

  3. Rank3

  4. Rank4

  5. Rank5

PICKUPー 注目記事 ー

BOOKS ほとゼロ関連書籍

50歳からの大学案内 関西編

大学で学ぶ50歳以上の方たちのロングインタビューと、社会人向け教育プログラムの解説などをまとめた、おとなのための大学ガイド。

BOOKぴあで購入

楽しい大学に出会う本

大人や子どもが楽しめる首都圏の大学の施設やレストラン、教育プログラムなどを紹介したガイドブック。

Amazonで購入

関西の大学を楽しむ本

関西の大学の一般の方に向けた取り組みや、美味しい学食などを紹介したガイド本。

Amazonで購入
年齢不問! サービス満点!! - 1000%大学活用術

年齢不問! サービス満点!!
1000%大学活用術

子育て層も社会人もシルバーも、学び&遊び尽くすためのマル得ガイド。

Amazonで購入
定年進学のすすめ―第二の人生を充実させる大学利用法

定年進学のすすめ―
第二の人生を充実させる …

私は、こうして第二の人生を見つけた!体験者が語る大学の魅力。

Amazonで購入

フツーな大学生のアナタへ
- 大学生活を100倍エキサイティングにした12人のメッセージ

学生生活を楽しく充実させるには? その答えを見つけた大学生達のエールが満載。入学したら最初に読んでほしい本。

Amazonで購入
アートとデザインを楽しむ京都本 (えるまがMOOK)

アートとデザインを楽しむ
京都本by京都造形芸術大学 (エルマガMOOK)

京都の美術館・ギャラリー・寺・カフェなどのガイド本。

Amazonで購入

PAGE TOP