「京あるきin東京 2017」に京都人が行ってきた!
2/4(土)から約1ヵ月、都内各所で京都の魅力を伝える「京あるきin東京 2017」が開催されました。その中で、3/3(金)~3/5(日)にかけて行われた、京都の13大学が行う特別講義を聴きに行ってきました。
選んだ講義は『龍谷大学 京ことばと「京都人」気質』(泉 文明 龍谷大学国際学部教授)。理由は、私が京都出身なうえ、龍谷大学社会学部の卒業生だからです!
ということで、講義の雰囲気や京都人の私が「へぇ~」と思ったポイントをご紹介します!
まずは会場へ!
場所は京都造形芸術大学・東北芸術工科大学 外苑キャンパス。おしゃれです。
ぐんぐん中へ行きます!
パンフをゲットしました!
会場の様子。年齢層がやや高めで、京都を好きな方が多いのかな? という印象です。「子どもが京都の大学に行くので来ました」という方もいらっしゃいました。なるほど!
講義をしてくださるのは、龍谷大学国際学部教授、泉 文明先生です。私も京都出身で龍谷大学の卒業生です!と伝えたら戸惑ってらっしゃいました。ですよね…。
泉先生は、普段、大学では日本語と日本文化、京都学などを教えていて、最近では映画「舞妓はレディ」の京都弁のアドバイスもされたそうです。
この講義では、長居をする客人に帰宅を促す際の「ぶぶ漬け(お茶漬け)いかがどすか?」などの京ことばや京都の文化を解説しながら、背景にある京文化・「京都人」気質についてお話されていました。
では、京都人の私が「へぇ~」と思ったポイントをご紹介!(共感できなかったらごめんなさい)
ほな、いくでー!
へぇ~、その①
おひなさまの位置は京都と東京で違う。
京都
お内裏様が向かって右の理由は、太陽が昇る方向だから。先に内裏が日を浴びるようにお内裏様は東側。
東京
天皇の並び方と同じで、天皇は欧米の文化に準じたそうです。欧米は騎士の文化なので、女性の右側にいる方が剣を抜いて守りやすいことからなんだとか。
ちなみに、実家は東京式でした。両親共に京都出身なんですが…。おかしいな。
へぇ~、その②
京都には、京都弁のATMがある!
しかも4地域それぞれの方言に対応していて、使い分けているこだわりよう。泉先生はそのうちのひとつ「山城(市内)バージョン」を監修されたそうです。市内のファミリーマートにあるそうなので、帰省した時使いたいと思います!!
へぇ~、その③
日本は世界の中でハイコンテクスト文化。
そして、京都は日本の中で一番ハイコンテクスト文化。
急に講義感が出てきました!私も知らなかったのですが、全部言わなくても文脈が通じるのがハイコンテクスト。説明書のように1から10まで説明しないと分かり合えないのがローコンテクストということだそうです。アレとって!とか、それそれ!とか、ハイコンテクストということですね!
泉先生「たとえば、相手がすごくしょうもないことをした時に、みなさんなんと言いますか?“あほ”とか“ばか”とか“何してんの”など言うと思うのですが、
京都だと、『(はぁ…)ほんまにかしこいなぁ』と言われるんです。」
会場:(どよめき&笑い)
これめっちゃわかります。私も言われたことありますね~。ザ・い・や・み!京都が腹黒いと言われるのはここらへんが理由でしょうか。
あ~こわいこわい。
へぇ~、その④
京都人は雑談力がある。
泉先生「なぜ、京都人がこのような気質(回りくどく言う)なのかというと、先祖代々の土地や仕事をしていて、簡単に引っ越しをできないことから、周りの人たちと決定的なケンカができない。
でも、これは“ダメ”と、伝えるところは伝えないといけないので、やんわりとした言い方でしっかり言いたいことは伝える、受け取る方も察しないといけないという独特の文化ができていったんですね。
なので、「おはようございます」と言われて『おはようございます』で終わるのは京都ではNGなんですよ。冷たい人や言われます。
「おはようございます」『おはようございます。どこいかはるんですか?』「ちょっとそこまで」『よろしおすなぁ』というような当り障りのない会話をして普段からコミュニケーションを取るんです。ちょっとそこってどこへ行くのか!なにがよろしいのか!分からなくても会話をするんです。」
たしかにー!当り障りのない話が私って割と得意だな~と上京してから感じています!!!
へぇ~、その⑤
京を意味する「洛」。
平安京の由来「平安」は仏教、キリスト教関係なく使われている。
泉先生「京都は争いが多かったので、『平安』をめざして平安京と付けられました。また、平安京を『洛陽』とも呼んだことから、『洛』は京を意味するようになりました。
『平安』が付くもの、例えば学校であれば、龍谷大学付属平安高等学校(仏教系)、平安女学院(ミッション系)などがあります。平安神宮も『平安』がつきますが、こちらは神道です。これは宗教に関わらず平安を求めたということなのかもしれませんね。
また「『洛』が付くのは、洛陽総合高等学校、洛西ニュータウン、洛南高等学校、洛北高等学校など、東西南北にたくさんあります」。
たしかにー!気付いたことなかったです。
講義の感想のようなもの
他にも、京都に関する「なるほど~」「へぇ~」と思うようなエピソードが出てきて楽しい時間でした。もし周りに京都出身の人がいたら、回りくどさや、いやみにまつわるおもしろい話が聞けるかもしれません。
また、関東に住む京都人として言いたいことがあります!期待は裏切りたくないのですが、家に帰ってほしい時に「ぶぶ漬けを食べてく?と聞いて、食べて帰るやつはアホ」という“ぶぶ漬けの話”は都市伝説に近いものなので、聞かれても分かりませーん!(よく聞かれるのです)
泉先生も調べたそうですが、今80歳ぐらいの方がこどもの時おばあさんから「ぶぶ漬け出される前に帰って来なさいよ」と言われたというものだそうです。私も出されたら、きっと食べます。
おわり。