今年の箱根駅伝は、昨年に引き続いて青山学院大学が往復完全優勝を果たした。私は酔っぱらいながらTVを見ていたので記憶があやふやなのだが、でも、みなさん、本当におめでとうございました。
この箱根駅伝に限らず、冬は大学スポーツがひときわ盛り上がるシーズンである。駅伝、サッカー、ラグビー、それにアメリカンフットボールなどなど。こういった大学スポーツを楽しむには、どうしたらいいのか。今回は、これをテーマに気ままに書いていこう。
今年もたくさんのドラマを見せてくれた箱根駅伝。写真は今年の優勝校、青山学院の選手たち(左から久保田和真さん、一色恭志さん、神野大地さん、小椋裕介さん)。
大学スポーツ観戦では、母校愛を楽しむべし。
贔屓な球団やサッカーチームがあるように、大学スポーツでも特定の大学を応援する人が大半である。そして多くの場合、ご贔屓は母校のチームになる。実際、大学スポーツを観戦するとひしひし感じるのだが、とにかく母校愛がすごいのである。
たとえば、以前観戦しにいった東京六大学野球の早慶戦では、それぞれの校歌がはじまると、何百人が一斉に立ち上がり肩を組んで歌っていた。あいにく私は早稲田、慶應、どちらの出身でもないので、その輪に入ることができなかったが、旧友たちとワイワイしながら母校を応援するというのは、なかなか楽しそうだった。
早慶戦には、老若男女さまざまな世代が観戦にきていた。
旧友とワイワイしたいなら同窓会でいいし、スポーツを楽しむならプロスポーツで十分。そんなひん曲がった(?)考えの人もいるだろう。確かに、単純な競技レベルでいうと、大学よりプロの方が高い場合が圧倒的に多い。しかしそうであっても、大学スポーツにはマネできない魅力がある。それは、4年という限られた年月で行われるからこそ生まれる、ドラマや成長の物語である。
選手は4年という短い月日のなかで、新人、中堅、ベテランと猛スピードで自分のポジションを変えていくし。チームも毎年主将が変わり、そのたびに新しく変わっていく。この激しい新陳代謝によって、いろんな物語が生まれるわけである。
さらに、選手たちはこの短い年月の中で、急速に愛校心を育んでいく。どの選手も程度の差こそあれ“大学を背負って立つ”意識をもって試合にのぞむようになる。面白いのは、クラブ、ではなく、大学、なのだ。これはいろいろ取材をしたが、どこもそうだった。とくに強豪チームの方が、この意識が強いように感じられた。
おそらくだが、ファンは選手がこの母校愛を持って試合に出場していることを知っているから、同じ母校のものとして熱心に応援したくなるのではなかろうか。そして、この母校愛を持つ選手、ファンが集まるからこそ、強烈な一体感が生まれるし、これが最高に心地よいのだろう、そんな気がするのである。
情報収集はインターネットが◎。
次に、どうやって大学スポーツの情報を集めればいいかについて説明していこう。といっても、これは至極簡単で、今のご時世、ウェブサイト、Twitter、Facebookでかなりの情報が出回っている。なので、母校名+興味のあるスポーツ名でウェブ検索をかければいい。雑な方法ではあるが、実際これが一番手っ取り早いのだ。
ちなみに力の入っているクラブ(主に強豪チーム)の公式サイトには、選手や監督のメッセージ、試合結果、場合によってはマネージャーによるブログなんてものまで載っている場合がある。こういった情報を見ていると、クラブに愛着が湧くので、興味のある人はぜひ調べてみて欲しい。
また、試合結果や公式戦のスケジュール、過去の大会記録といったものを調べたい場合、各大学スポーツの公式戦を運営する連盟や協会の公式サイトを見てみるのがいい。ちなみに、この連盟や協会というのは、箱根駅伝なら「関東学生陸上競技連盟」、東京六大学野球なら「東京六大学野球連盟」がそれに当たる。なお、「東京六大学野球連盟」は一部有料の公式アプリや有料のオフィシャルTVを配信していたり、グッズ展開がかなり充実していたりと、商魂たくましくて、個人的にけっこう好きである。
関東学生陸上競技連盟のHP。主催する大会の情報が掲載される。
東京六大学野球連盟のHP。情報が充実していてこれを読むだけでも楽しい。
他にも、すべての大学ではないが、大学スポーツ新聞を発行している大学がある。ここにはかなり濃い情報が載っているので、大学スポーツにハマったなら、ぜひこれもチェックすることをおすすめしたい。
なんにせよ、大学スポーツには、大学スポーツの良さがあるし、これはプロスポーツでは味わえないものなのだ。情報だって調べれば簡単に手に入る。書き忘れていたが、プロと違って観戦料も無料もしくは格安である。気軽に楽しめるものなので、まずはだまされたと思って、一度、観戦してみて欲しい。ハマる人はハマると思うゾ。