2011年の東日本大震災以来、災害についての意識は高まるばかりですが、危険といわれても実際どれほど危ないのかはなかなか実感できません。しかし、「AR津波ハザードマップ」を使えば、津波を想定した避難訓練が可能です!
「AR津波ハザードマップ」は関西大学水災害研究室と株式会社キャドセンター、パシフィックコンサルタンツ株式会社の共同で開発された、堺市のハザードマップをもとに作られた防災訓練用アプリです。
ハザードマップとは、各自治体で自然災害が起こったときの被害範囲や避難所、危険度などが書き込まれた地図のこと。このアプリではAR※技術を使い、危険度などを見やすく、わかりやすく表示してくれます。
※ARとは
拡張現実のこと。カメラを通して映し出される画像にリアルタイムで画像やテキストなど、情報を重ね合わせたりする技術。バーチャルリアリティの一種。
大阪府堺市ではこのアプリを用いた避難訓練も実施されたとのこと。
では、早速起動してみましょう。
起動したら方位磁針の設定から。iPhoneの場合は端末を傾けながら合わせていくと設定が完了します。
地図は2種類。通常のGoogleマップのほか、Googleアースの画面も使用できます。
避難経路と水深の表示は切り替え可能。水深ではどの程度水に浸かるかが一目で分かります。避難経路画面では1番近い避難所の方向を常に示してくれるため、めざす場所がわかりやすくて便利。
水深が地図上に表示される
避難経路図。危険な場所を避けて避難できるルートになっている
水深はこのようにARで上部に表示される。人の大きさも表示されるので、万一を想像しやすくなっている
最初起動したときは堺市が設定されていますが、位置情報をオンにすることで、今自分がいる場所に表示が変わります。情報は堺市のものに限られているのでご注意ください。
あくまで非常時に備えた訓練を想定していますが、実際に自分のいる場所で非常時を想定して、事前に避難所の確認や心構えができるところがいいです。
できれば大阪市内だけでも全域見れるとありがたいですね。
開発もとの株式会社キャドセンターのサイトでは、新潟市や名古屋市、川口市など他地域の防災アプリも公開されています。
災害はないに越したことありませんが、このアプリで万一に備えてみてはいかがでしょうか。