こんにちは、ほとんど0円大学のスタッフのキシベと申します。
スタッフの中で一番の若手ということで、フットワークを駆使して様々な大学の情報をご紹介したいと思います。
今回は、大学と実社会のつながりについて。といっても小難しい話ではなく、私たちにとって身近な食に関する取り組みをお伝えします。お伝えしたかったのですが・・・。
近畿大学は東大阪市に本拠を置く大学で、和歌山や広島にもキャンパスがある西日本では最大級の総合大学だ。そんな大学が最近広告など、推し進めているあるモノがある。それはマグロだ。
マグロの中でも特に資源価値の高いクロマグロを対象として、近畿大学では1970年代から研究が進められてきた。目指していたのは、卵の孵化から成魚まですべてを人工的に育て上げる完全養殖である。
マグロは時速60kmで泳ぎ回り、さらに泳ぎ続けないと呼吸できなくなって死んでしまうという面倒な生き物である。生態を聞いただけでも養殖の難しそうなこの魚だが、2002年、ついに完全養殖に成功する。
ここまでは単なる大学の研究成果だが、この成果を実際に楽しめる場がある。大阪は梅田、大型商業施設のグランフロント6Fには近畿大学水産研究所という、一風変わった名前のレストランだ。
「近大卒」と銘打って、養殖技術によって育てられたマグロをはじめとする様々な魚が楽しめる。卒業生を食べるとなると多少ブラックジョークにも聞こえるが、予約席は7月末まで埋まっている大盛況。夜の入店はあきらめ、昼のランチタイムを狙ったが、それが間違いだった。
11時開店ということで、少し前に着けば大丈夫だろうとの予想していた。平日の上小雨が降っていたので、それほど客足はなかろうとも思っていた。しかし、到着するとすでに長蛇の列が。いやな予感がしつつ最後尾に回ったが、店員さんがランチの終了した旨を伝えていた。
己のうかつさを呪う。平日、小雨の中をこれほどまでに人を並ばせる近大マグロの魅力とはなんなのか。今回、お預けを食った形になったが、リベンジを誓って次回は味についてのレポートをお伝えしたい。実食レポートはこちら。
(こちらは過去の記事を転載したものです。)