本物を食べてみる。
お話を聞いた後、夏の限定メニューのあんみつ(1,700円 珈琲付き)をいただきました。お花が添えられていてとてもはなやかです。
ぱっと見た瞬間に感じるのは何といってもみずみずしさ。白玉がこんなにプルプルしているのをはじめてみました。本当にできたて!という感じです。このことを森藤さんは言っていたんだなと納得。
もちろん味もとっても上品でおいしいです。計算された甘さが感じられます。珈琲も夏限定の水出し珈琲を頼んだのですが、さっぱりとしていながら、甘みも感じられてこれだけでも十分満足。全然いやな感じがしないのです。しかもデキャンタで出てくるので、グラス2杯は十分に入っています。
添えられている和三盆も、すぐきのお漬物も全部おいしい。一品ずつもおいしいし、甘味は珈琲と合わせてもおいしいし。とにかくずっとおいしい。なんだこのしあわせスパイラル!という興奮状態になりました。これで作っているところ見ても良いなんて、本当に良いお店だなあ。
▲あんみつの下のコーヒーゼリーも後味引くおいしさで、
甘いものが苦手な方もこのあんみつならつるんと食べられそうです。
そして、ここからはメニューに載っていない裏メニューをご紹介します!
ひとつ目はトマトジュース!
糖度11度のイチゴと同じ甘さのトマトを使っているそう。ひと口飲んで甘い!とびっくりしました。ふた口目も甘い!なんなんだこのお店…。和菓子と珈琲だけでびっくりしているのに、すべてに隙がなく全力です。
濃厚だけれどくどくなくて、目をつむって飲んだらトマトジュースとわからないと思います。間違いなく今まで飲んだトマトジュースの中で一番おいしい。農家さんにこのトマトジュースのためだけにトマトを作ってもらっているそうです。色も真っ赤でとてもきれい。
続いてふたつ目は、なんとアルコール。エスプレッソビア!
まだお客さんで2人ぐらいしか飲んでないというひと品。エスプレッソの苦味と白ビールの甘みが合わさって、すすっと飲んでしまいます。めちゃくちゃ飲みやすい。朝から飲んでも大丈夫です(取材は朝10時から)。
黒ビールのとがった感じがないのは、白ビールと割っているからですかね。今の時期はすぐきとゆべしと塩こぶがついているみたいです。個人的にゆべしがおいしくて、またしあわせスパイラルになりました。東北の方はゆべしは保存食でしょっぱいんだそう。地方によりいろいろバリエーションがあるんですね。
お盆にのっているお花といい、付け合わせといい、おもてなしの気持ちが伝わってきます。すべてが本当に本物なんだなあとひとしきり感動していました。
みなさんも一度はぜひこの感動を味わっていただきたいなと思います。今の時期、午前中は涼しくてお客様も少ないので、おススメです。自分だけの空間として独り占めする贅沢があります。
葛きりやわらびもちは、夏でもつるんと食べられて、私は朝ごはんやブランチに「廚 菓子 くろぎ」は良いんじゃないかなと思いました。おいしい珈琲も飲めますし。めちゃくちゃ贅沢な朝ごはんですがきっと大満足できると思います。私は取材日1日中幸せな気分でした。
(おわり)