まちとキャンパスの間に塀が存在しない立命館大学・大阪いばらきキャンパス(OIC)にお邪魔したのは、北風吹く1月の中旬。寒空の下にもかかわらず、カフェや公園には地域住民が集い、ワンちゃん連れでお散歩する人の姿もちらほら。今回はそんなOICに2024年4月に開設されたH棟を訪問。一般の人も利用可能なレストランのほか、知識欲を掻き立てられる学びの空間が広がる驚きの場所でした!
未来感あふれるH棟へようこそ
JR茨木駅から徒歩約5分、阪急南茨木駅や大阪モノレール宇野辺駅からも徒歩約10分という好立地のOICに、地上42メートルの9階建てで新設されたH棟は、映像学部と情報理工学部の学部棟として機能しています。さらに、学生一人ひとりの挑戦を後押しする実証実験の場、社会共創の場「TRY FIELD」として、さまざまな最先端の設備がそろっているといいます。
建物は近代的かつ未来的なデザインで、1階部分には半屋外広場「TRY SQUARE」やレストラン「OIC FOOD PARK」が設置され、地域住民も気軽に集える空間になっています。
地域住民も集いやすい「TRY SQUARE」
ガラス張りでおしゃれな空間が広がる「OIC FOOD PARK」
「TRY SQUARE」に面したガラス張りのエントランスから一歩足を踏み入れると、スケルトン天井がクリエイティブな雰囲気を醸し出すフードコートが広がります。
スケルトン天井がおしゃれな「OIC FOOD PARK」
ここでは「アジアンダイニング タイガー飯店」「オムライス malibu」「キャンパスパスタ」「CREPE LAB」など6店舗がラインナップ。レジでの注文のほか、公式アプリによるモバイルオーダーも可能で、「学食アプリ」決済なら全品10%オフ(ただし、1000円単位のチャージが必要)。出来上がると大型モニターに番号が表示されたり、アナウンスがあるので各店舗で受け取ることができます。
フードパークの人気メニューをご紹介
今回オーダーしたのは、「アジアンダイニング タイガー飯店」の「本格タイ料理ガパオライス」と、「オムライス malibu」の「超濃厚デミグラスオムライス」です。ガパオライスはひき肉とカラフルなピーマンが彩る一皿で、エスニックな香りがたまりません。605円で、この満足感は驚きです!
オムライスは、ふわとろ卵と濃厚デミグラスソースが織りなす絶妙なハーモニー。口の中に広がる幸福感に感動です。こちらも649円。ほかの店舗のメニューも500~600円と、学生でなくてもうれしい価格帯となっていました。
エスニックな「本格タイ料理ガパオライス」
ふわとろ卵とデミグラスが絶妙な「超濃厚デミグラスオムライス」
食事を注文すると、ドリンクバーがランチタイム(11時~15時)なら110円、カフェタイム(15時~16時半)なら242円で利用可能に。美味しいコーヒーや清涼飲料水が飲み放題なので、ついつい長居してしまいそうです。
挽き立てコーヒーが楽しめるドリンクバー
お得なドリンクバーと一緒に、「CREPE LAB」のパフェもいただきました!チョコパフェ、抹茶白玉パフェ、モンブランパフェがそれぞれ440円。濃厚ブラウニーが隠れたチョコパフェも、モンブランクリームが贅沢なモンブランパフェも絶品で、一口ごとに幸せが広がりました。
「CREPE LAB」のパフェ
学びと挑戦の「TRY FIELD」
H棟は食の魅力だけでなく、学びの場としても画期的な環境が整っています。「TRY FIELD」と名付けられたこのエリアでは、学生が新たな挑戦を体験できるよう、企業や自治体との連携拠点「社会共創デスク」のほか、社会や仲間との交流、起業に向けた取り組み、プロジェクト推進などの“基地”として利用できるスペース「SEEDS」が設置され、学生たちが外部と協働して社会課題に取り組む姿が見られます。
「TRY FIELD」の1階部分は一般の人も入場できる。ガラス張りのラボが複数あり、外部から研究の様子を見ることも可能
1階にある施設をピックアップしてご紹介すると、「SP LAB X」は、VRを中心にしたXR体験(現実と仮想を統合する技術)ができる研究スペース。外光を遮断した空間には、2つの制作ゾーンと4つの展示ゾーンがあり、研究成果を一般に公開する機会も多く設けられているようです。
全国の教育機関に初めて設置された日本マイクロソフトの拠点「Microsoft Base Ritsumeikan」では、DX支援やスタートアップをサポート。専任スタッフが常駐し、研究や教育に関する幅広い相談やイベント、講習会が定期的に開催されています。
これだけでも、まるで最先端のIT企業のような設備に驚くのですが、ライブストリーミング設備「LIST」、レーザーカッターや3Dプリンタがある「KOBO」、展示や学会発表、ダンスなどあらゆる場面で活用できる「JIZAI HALL」など、利用できるのは基本的に学内関係者のみですが、新しい時代の大学を感じさせる設備が目白押しでした。どんな研究成果がこれから発信されていくのか、知識欲を掻き立てられます。ぜひ一般の人にお披露目される機会があれば見てみたいですね。
イベントやワークショップが開かれる「TERRACE GATE」。吹き抜けの大空間に350インチ大型LEDビジョンがあり、イベントの紹介など常に映像が流れていた
学部棟を超えた、大学と社会が共創する未来の象徴とも言えるH棟。刺激的なこの空間に、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?