記録的な早さで梅雨がやってきましたね。梅雨が明ければ夏はすぐそこ。夏と言えば怪談。
今回は妖怪や鬼など物の怪(もののけ)にまつわる研究紹介、体験レポートを集めました。
もともとは本気で恐れられていたはずですが、時代が下るにしたがいその描写はバリエーション豊かになり、
中にはお笑いのキャラクターかと思うようなものまで。今も昔も、想像力を刺激してやまない存在です。
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■妖怪
●足を踏み入れたが最後、愉快妖怪に引きずり込まれる底なし沼! 「国際日本文化研究センター」データベース
京都にある国際日本文化研究センターの怪異妖怪関係データベースのご紹介記事。
半ばお笑いの世界の住民と化した妖怪が、画面の上をところ狭しと動き回っています。
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●怪談・妖怪はコワクない!「京都アカデミアウィーク2018」で不思議な世界に目からウロコが落ちまくり。
マンガ『ゲゲゲの鬼太郎』のルーツ「子育て幽霊」(幽霊になった母親が飴で子育てをする話)を例に、怪談がその時代の世相や人間の真理を写しだしていることが解き明かされます。
京都精華大学『京都の怪談、アジアの妖怪』講座(「京都アカデミアウィーク2018」にて開催)のレポートです。
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●水木ワールドを堪能! 龍谷ミュージアム特別展
『ゲゲゲの鬼太郎』にまつわる記事をもう一本。作者・水木しげる氏の画業を紹介する『水木しげる 魂の漫画展』(龍谷ミュージアム、2018年開催)の展覧会レポートです。
地獄絵図をきっかけに “目に見えない世界” に興味をもったという水木サン、対象を徹底的に探究する学者肌だったようです。
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●妖怪のルーツは化石? 阪大の『科学で楽しむ怪異考 妖怪古生物展』に行ってきた!
古生物学の視点から、生物と妖怪とのつながりを感じる展覧会『科学で楽しむ怪異考 妖怪古生物展』(大阪大学総合学術博物館、2016年開催)のレポートです。
ワニの化石写真と竜との関連を指摘されると、「たしかに‥」と、納得。
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●妖怪と日本人の関係 大谷大学公開講演会「見えないものを『描く』妖怪画の世界」
『ゲゲゲの鬼太郎』のほかにも『となりのトトロ』に『妖怪ウォッチ』と、妖怪をモチーフにした視覚イメージは枚挙にいとまがありません。
本来は目に見えず、霊能者など特別な人の目を通して語られていたものが、どのように視覚化されていったのか。
妖怪画の世界を紹介する講演会(大谷大学、2016年開催)のレポートです。
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●怪しくも面白い。東洋大学らしさが生んだ妖怪とスポーツの世界へようこそ。
柔道や競泳といったスポーツを、なぜかアマビエや河童などの妖怪が解説するという東洋大学のサイトをご紹介。
なぜ妖怪が出てくるのかというと、東洋大学の創立者・井上円了先生が妖怪学を研究されていたためだそうです。
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■鬼
●恐ろしい「鬼」はなぜ愛される? 世界鬼学会会長・八木透先生に聞いた、鬼と節分の由来
悪役として扱われることが圧倒的に多い鬼ですが、どこかユーモラスな『なまはげ』のような鬼も。多面的なイメージはどのように形づくられていったのでしょうか。
「世界鬼学会」の会長・佛教大学の八木透先生のお話です。
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本来はおそれの対象であった妖怪や鬼。今、多くの人がおそれているものの筆頭と言えば新型コロナウイルスでしょうか。
ウイルスを電子顕微鏡で撮影できない時代なら、一体どんな妖怪が描かれていたのやら。昔の人が思い切りヘンテコな妖怪像を描いていたのも、ちょっとした憂さ晴らしの目的もあったのかな‥ と、想像します。