みなさん、奈良漬はお好きでしょうか?
好きな人にとってはたまらないものですが、苦手な方も多い食べ物ですよね。実際、わたしも奈良県出身ではありますが、あまり得意ではありません…。
そんな奈良漬をもっと多くの人に食べて貰おう! と奈良女子大学の学生たちが“奈良の食プロジェクト”を結成。現在、約60名の学生たちが活動しています。今回、プロジェクトの学生たちを指導している高村仁知教授と、現在活動されている学生のみなさんにお話を伺いました!
奈良漬スイーツの誕生
奈良漬をスイーツにする…中々思いつかない発想ですが一体どのようにして生まれたのでしょう。
発端は10年前。奈良漬があまり食べられていない事実を嘆いた学生たちが「もっと多くの人に奈良漬の美味しさを知ってもらおう」と、奈良の食プロジェクトの前身である“奈良漬プロジェクト”を結成。奈良漬の漬物じゃない食べ方を開発することにしました。
その中で生まれたのが「奈良漬アイス」や、奈良漬が入ったカステラなど。そして市販第一弾となったのが「奈良漬サブレ」。
スイーツにすることで奈良漬が苦手な人にも食べてもらいたいと考えたのです。
奈良漬を焼いたものをきざむことで、ドライフルーツのような食感に、ほんのりと奈良漬独特の香りがするそう。そのしっとりとした食感は、想像以上にスイーツとの相性が良好でした。また、焼くことでアルコール分が抜け、お子さんも食べることのできる仕上がりになっています。
第一弾商品の奈良漬サブレ
奈良漬スイーツの苦悩
奈良漬スイーツが誕生するまでに苦労したことを伺うと「奈良漬には菌がいますから他の製品に悪影響を与えてしまいかねないと、なかなか協力してくれる企業が見つかりませんでした」と高村先生。
現在、「奈良漬サブレ」はお菓子の販売や、お菓子教室などを手がける“ドネードゥガトー”が一枚一枚手作りで生産しているそう。また、奈良漬カステラを元に開発した「奈良のかすていら」は奈良県内のお菓子屋さん“奈良祥樂”で販売してもらっているとのこと。協力してくださる企業が見つかったことで、今後も奈良漬スイーツの考案を続けているそうです。楽しみですね!
奈良の食プロジェクトのメンバーのみなさんにも苦労話を聞くと「イベントなどに販売スタッフとして参加しているのですが、奈良漬と聞くと、お客さまが逃げちゃうんですよ…」と。奈良漬、恐るべしです…。
「それでも試食をおすすめしていると、美味しいと言ってくださる人がいるので!」と続けて語ってくれました。
奈良の食プロジェクトのみなさんは奈良県内に限らず、東京のイベントに出店されるなど、積極的に広報活動を展開しています。
この記事をお読みのみなさま、健気な彼女たちを見かけた際は、奈良漬だからと敬遠せず、ぜひ食べてみてくださいね。
奈良の食プロジェクトのメンバー。左から藤田さん、西藤さん、長島さん、南さん
現在、販売されているのは「奈良漬サブレ」「しょうがの奈良漬サブレ」「ほろっと~しょうがの奈良漬で~」「奈良のかすていら」の4種。
奈良漬スイーツに使用されている奈良漬を製作している山崎屋さんの通販でも購入可能ですので、気になった方はぜひ食べてみて下さい。(通販サイトはこちら:奈良漬の山崎屋)
ちなみに「奈良のかすていら」は、パッケージが正倉院宝物の一つ「緑地彩絵箱」をイメージしてかわいらしく仕上がっており、大きさの展開も大小あるため、お土産にも自分用にも手に取りやすくなっています。
「奈良のかすていら」(大)
(小)
わたしも「奈良のかすていら」を頂きましたが、本当に美味しかったです♪ わたしのように奈良漬があまり得意でない方にもオススメです!
奈良漬スイーツ、なにか展開があればほとゼロでもお伝えしてまいりますので、みなさま今後もお楽しみに!