梅田に堂々とそびえ立つ、高さ125mの都市型タワーキャンパス
阪急梅田駅前に広がる茶屋町エリア。多くの商業施設が立ち並ぶ一角に、2017年4月、新たな高層ビルが加わった。また新しい商業施設ができたのか? それともオフィスビル? タワーマンション? と思って近づくと、入り口の看板には「大阪工業大学 梅田キャンパス」の文字。そう、ここは紛れもなく大学のキャンパスなのだ。
高さ125m、地上21階、地下2階建ての高層キャンパスは、名付けて「OIT梅田タワー」。よくあるサテライトキャンパスではなく、ビル1棟丸ごと大阪工大! 既存のロボット工学科と空間デザイン学科に加え、新学科のシステムデザイン工学科で構成される「ロボティクス&デザイン工学部」の学生約900人が、ここを舞台に学んでいる。
こうなると一般人には関係の無い場所に思えてくるのだが、このキャンパスのテーマは“すべての人に開かれたキャンパス”。一般の方もウェルカム! な施設が揃っているのだ。
研究・開発の最前線で、あっと驚く未来に触れる
まず、広々とした1階エントランス・ギャラリーには、研究・開発の成果を発信するタッチパネル方式のデジタルサイネージやロボットなどを展示。自由に操作して楽しめるものもあり、気軽に最先端のテクノロジーに触れることができる。
エントランス・ギャラリーにあるタッチパネルを採用したデジタルサイネージ
座るだけで心拍数などが測れるバイタルチェアとそれを利用したゲーム。こちらも体験可能
カメラ映像を見ながら遠隔操作できるロボット。施設案内などさまざまな活用が期待できる
さまざまな企業との共同研究・開発品も多く見られるのは、大阪工大が産学連携に力を入れている証。その勢いは梅田キャンパスができたことによってさらに加速し、近隣にあるテレビ局や企業とのコラボ企画なども行っているそうだ。
ちなみに、8階には「ロボティクス&デザインセンター」と呼ばれるワークショップスペースを展開。現在10社程の企業と一緒に、ここで研究・開発を進めているという。今回は取材ということで特別に見学させてもらったが、可動式の電子黒板や3Dプリンター、レーザー加工機、さまざまなロボットなど、最新の設備が整った空間にただただ圧倒されるばかり。おぼろげながらも壮大な未来を感じた。
レーザー加工機。その他3Dプリンターなどもある
3Dプリンタで製作された試作品
間仕切りのない空間にすることで、他者と交流が取りやすい空間となっているロボティクス&デザインセンター
最上階に広がるのは、オシャレすぎる学食
1階でロボットたちと戯れたら、エレベーターで一気に21階へ。最上階には、学生はもちろん一般の方も利用可能なキャンパスレストラン「菜の花食堂」が営業している。
ただし、いわゆる学食を想像してはいけない。ホール60席+テラス69席と広々とした店内は、白を基調とした洗練された雰囲気で、高級感漂うインテリアが彩りを添える。壁は全面ガラス張りで、明るく開放的。窓の向こうには、絶景の梅田ビューが広がっている。
この贅沢な空間で、8:00~10:00は朝食として「鮭定食」「唐揚定食」「納豆定食」(税込300円)を提供。10:45~14:30がランチタイムとなる。
大学の食堂と思えないオシャレ空間!
オープンテラス
メニューは「ワンプレートランチ」のみだが、一人一枚大きな皿が渡され、15種類以上用意された料理の中から好きなものを好きなだけ盛り付けOK(※盛れるのは1回のみ。食べ放題ではない)。これにご飯とみそ汁が付いて、なんと税込600円! 雰囲気こそ高級レストランさながらだが、内容や値段を見ると、やはりここは学食なのだと安心する。
料理は日替わりで、肉、魚、野菜をバランス良くラインナップ。近年、学生の間にも広まっているという健康志向に応える和食の惣菜を中心に、フルーツやデザートも並ぶ。食材は安心安全なのはもちろん、できる限り国産を使用。季節感も大切に、旬のものも積極的に取り入れている。
この日は春らしい桜小餅があった
盛りつけ例。プレートいっぱいに盛りつける方もいるそう
オープン以来、早くも噂を聞きつけた人々で、連日超満員。老若男女、さまざまな人が食事を楽しんでいる。なお、11:45~13:00頃は学生の昼休みと重なるため、この時間帯を避けて訪れるのがベターだ。
夜になると、梅田の夜景を一望する高級イタリアンに
朝・昼と賑わう「菜の花食堂」は、夜になると「リストランテ翔21」と名前を変え、本格的なイタリアンレストランに変身。シックなムード漂う中、17:30~22:30まで営業している。
リストランテ翔21テラス席。ワインなども楽しめる(写真提供:学校法人常翔学園広報室)
メニューは3種類のコースを用意。前菜、プリモピアット、セカンドピアット、ドルチェorチーズ、ドリンクから成る「Cena A」(税抜4,000円)、これにグラニテと魚料理をプラスした「Cena B」(税抜6,000円)、さらに前菜の前に厳選素材を使用した特別料理を加えた「Cena C」(税抜8,000円)となっている。
コース料理イメージ(写真提供:学校法人常翔学園広報室)
ワインセラーも(写真提供:学校法人常翔学園広報室)
それぞれ複数の料理から選べるプリフィックススタイルなので、自分好みのコースに組み立てられるのも嬉しい。その他、シェフと相談しながら内容を決めていく「特別コース」(税抜10,000円~20,000円)もあれば、手軽なアラカルトメニューも多数。料理に合わせて、ワインセラーにズラリと並ぶ選りすぐりのワインをはじめ、アルコール類も幅広く用意している。日中とは打って変わって、ゆったりと大人のディナータイムを楽しめるのだ。
「菜の花食堂」「リストランテ翔21」共に、平日のみならず、土日祝も営業(年末年始
12月30日~1月4日は休み)。さまざまなシーンで使える一軒となっている。