神戸の中央区でホタルを楽しめる?!
そう聞きつけて、期間限定でキャンパスを開放している神戸山手大学を訪れた。
最寄のJR元町駅から山側へ登ること約15分。同大を流れる宇治川の「蛍橋」にはすでに人影が。
夕暮れ時、川をわたる風が心地よい
西門から入ると「宇治川ホタル研究部」の学生に迎えられ、蛍橋へ向かう。近隣の家族づれや会社帰りとおぼしき人々が、日が落ちるのを待っていた。
ホタルへの期待が高まる
19時半をまわった頃―。
「光った光った!」と子どもが大興奮で指さす方向を見ると、河川敷の草むらにふんわりと光が見えた。1つ気づけば、目が慣れてきて20数匹があちこちにいることが分かる。ホタルが飛び立ち暗闇に光が舞うと、会場は一気に盛り上がった。
うれしいことに「去年に比べ今年は多いんですよ」と教えてくださったのは、生物学専門の吉岡英二教授(同大現代社会学部)。2002年に初めて宇治川でゲンジボタルが確認されて以降、研究部の学生とともにホタルの保護と生態研究を続けている。
生育にあたっては、エサとなるカワニナの入手や与える量の調整が難しいポイントだそう。そのため極端に数が減ってしまった年もあったが、13年間絶えることなく地元の人を楽しませてきた。
「あまり飛ばない年もあるので安心しました」とほっとした表情の吉岡教授。2002年当初は近所の男性らとホタル観察をしていたが、今や200人が来場する日もあるほどのイベントになった。
期間が終われば、自然に産卵した卵やメスの成虫を採取し産卵させる。次の世代のはじまりだ。
来場者がもらえる特製ホタル飴!カラーバリエーション有