夏休みといえば、子どもにとって1年で一番楽しい休み。でも、工作や自由研究などの宿題もたくさん課される休みでもあります。今年はどうしようと親子で頭を悩ませていた、という方もいるのでは?
大阪工業大学では、毎年夏休みに大規模な「工作・実験フェア」を開催しています。第9回となる今年は8月11日に開催。その様子をうかがいました。
大阪工業大学は大宮キャンパス、梅田キャンパス、枚方キャンパスの3つのキャンパスがあります。1949年に工学部のみの単科大学としてはじまり、情報科学や知的財産についても学ぶことができ、工学・ロボティクスなどに強い大学というイメージがあります。
「工作・実験フェア」は同大学の建学の精神である「世のため、人のため、地域のため」という理念のもと、理科や工作好きの子ども達を育てようと企画されたもの。
このフェアで開催されるプログラムはなんと90以上! そのほとんどが工作を行ったり大学でしかできないような実験ができるため、毎年多くの親子が参加しています。
プログラムの一覧。当日参加可能なものでもどれに行こうか迷ってしまうかも
この日は10時からプログラムが開始。少し前に会場へ到着しましたが、この時点でかなりの人だかり!
途切れることなく続く人だかり
朝10時の時点で1,600名ほどが来場、この日、最終的には約4,800名もの来場者があったそうです。
プログラムの約半数は事前申込が必要ですが、当日参加できる自由参加型のプログラムもけっこうあります。自由参加のものでも、ものづくりや理科実験、自然体験などができます。
当日は休憩スペースや学内の学食、コンビニなども稼働。普段入ることが少ない大学の研究室にも入れる貴重な機会でもあります。
パソコンソフトを使ってオリジナルのはんこを作るプログラム。研究室の中で開催
はんこの面を削る超小型の加工機
歯ブラシと振動モータを組み合わせて、振動で推進力を得るロボットをつくるプログラム。
こちらはアルミ板と厚紙でオリジナルペンダントを作るプログラム。
机の上には作り方とともに塑性加工についての分かりやすい説明もある
プレス機など危険がともなう作業は学生スタッフが行う
世界で一つしかないペンダントを作れる
会場ではプログラムの案内だけでなく、そのプログラムに関係した掲示物も設置されていました。
こちらはアルミニウムに関するクイズ。下側の紙をめくると……
このように正解を見ることができます。楽しいだけじゃなくしっかり勉強もできるところが教育機関らしさを感じるところですね。
はんだ付けに挑戦する参加者の女の子
和紙を使ったランプシェード制作。工作要素の強いものもたくさんある
こちらは毎年人気のペットボトルロケット制作のプログラムの様子。
講師は機械工学科の田原弘一教授が担当。宇宙推進工学を専門に研究している先生とのことで、ロケットの羽の位置なども細かく計算されているそう。そのおかげか、打ち上げではどれもかなりの飛距離が!
打ち上げの様子
打ち上げの様子。右上赤丸部分が打ち上げられたロケット。100メートルほど飛ぶものも
思った以上に飛びすぎて、ロケットを回収する学生スタッフがグラウンドを走り回らなければいけないという思いがけないアクシデント(?)まで。
きれいに打ち上がるロケットを見て、子どもからも見守る大人からも「おー!」という歓声が上がっていたのが印象的でした。
大阪工業大学の「工作・実験フェア」は毎年開催。その他夏休みに限らず子ども向けのセミナーも随時開催されています。
こういったセミナーは大学ならではの高度な学問を肌で楽しむ絶好のチャンス。もしお近くで開催される催しがあれば、一度参加してみてはいかがでしょうか。