大阪駅、梅田駅、東梅田に西梅田……。大阪梅田駅周辺といえば、複雑な地下街で迷う人が多い場所として有名です。「梅田ダンジョン」「迷宮」なんて言われることもあるそんな梅田の地下街を楽に移動できるのが立命館大学ユビキタス環境研究室が開発した「うめちかナビ」です。
もともとはウェブアプリとして提供されていた「うめちかナビ」。これをiPhone版やAndroid版として開発したのが立命館大学のユビキタス環境研究室です。
この「うめちかナビ」の特長は、最短距離を示すだけではなく、梅田地下街をなるべくバリアフリーに移動するルートを選択できる点。梅田駅周辺で迷ったことのある方はご存じかも知れませんが、梅田の地下街は平坦ではなく、目的地にたどり着くには上下の移動が大きいことがあります。
そこでバリアフリー経路ではエレベーターやスロープなどを選択しつつ、階段やエスカレータが経路上に出ないように工夫されています。
また、電波が届きにくいという問題も、公衆Wi-Fiやビーコンを活用することで解決。地下でも問題なくナビゲーションできる工夫がされているそう。
では実際にどのようなアプリなのか。
初回起動時は利用規約が表示され、規約に同意することでアプリが使用できるように。
2回目以降の起動時はすぐにマップが表示されるようになります。
マップ上には初めからトイレの場所や飲食店などが表示されるようになっています。地図上右下にはこの場所が何階なのかもわかりやすく表示。さらに階数を切り替えると表示される店名なども変化。必要ない情報が見えないことでよりわかりやすい地図になっています。
地下街のマップ。選択中の階数は青く表示される。「-」は地上を指す。
通れない場所はグレーになるので、視覚的にもわかりやすくて便利。
同じ場所で地上を選択。地下街の表示は消え、地上にある施設のみ表示される。
同じ場所の地上と地下の表示。改札(電車マーク)なども対応した階数を選択している時のみ表示される。
左上の「≡」をタップするとメニューが開き、目的地を選択したり、規約や操作方法を確認することができます。
メニュー画面
「近くのトイレを探す」でもバリアフリーを意識し、男性女性のほか多目的トイレを選択することができるという細かい配慮が。
「乗り換え駅を探す」メニューでは、それぞれの駅の改札を細かく指定できます。
出る改札によっては大きく迂回する必要がでるので、これはとても助かりますね。
改札口選択。周辺駅の改札を細かく選択できる。
ナビ機能を使用する場合は、行きたい場所をタップすることで目的地を設定できます。また、現在地を長押しすることで出発地点を設定。
両方を設定した状態で右下のナビゲーションマークをタップするとナビゲーションがスタート。
この際、「最短距離」と「バリアフリー経路」を選択できます。
ナビゲーション開始前の選択画面
ナビゲーションでは今いる階と同じ階は赤、それ以外の階を通る場合は緑で経路が表示されます。上下移動が多くてもどこを通ればいいのかわかりやすくなっているのが特長です。
最短距離を選択した場合の経路。エスカレーターが表示されている。
同じ経路のバリアフリー経路を選択した場合。上下移動の際エレベーターを使う経路に変更されている。
ナビを解除する時は右下の「×」をタップすれば解除できます。
Googleナビなども十分高性能ですが、階数によって必要な情報のみ取捨選択されて表示されるのは思っている以上にわかりやすいなと感じました。
実際の梅田地下街はお店も多く、うまく通り抜けられれば地上を行くよりも楽に目的地に着ける、便利で楽しい場所なんです。
いつも梅田で迷ってしまう、他の地方から梅田に来るなんていう方、ぜひこちらのアプリで「梅田ダンジョン攻略」をめざしてください。