ほとんど0円大学 おとなも大学を使っっちゃおう

  • date:2016.12.14
  • author:MicNac

学食のイメージが180度変わる!東大農学部の「レストラン アブルボア」

「非日常的な空間」の中で「リーズナブル」に「おいしいランチ」を「ゆったり」と楽しみたい。そんなときは、東京大学農学部 向ヶ丘ファカルティハウス内にあるレストラン アブルボアがおすすめだ。

東大といえば本郷キャンパスが有名だが、農学部はその隣の弥生キャンパス内にある。最寄りは南北線の東大前駅で、1番出口を出て左に少し歩くと農正門が現れる。
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門をくぐり、奥に向かって歩くこと約7分。アブルボアと書かれた旗を目印にさらに進んでいくと、白い建物が見えてくる。そこが向ヶ丘ファカルティハウスだ。
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ひと気がないことにちょっぴり不安になりながらも、とりあえず近づいてみることに。存在感のある木製の引き戸を前に一瞬ちゅうちょしてしまったが、おそるおそる開けてみた。
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フランス語で「動物達の水飲み場」を意味するアブルボア。エントランスでは早速、壁に描かれた木登りをするおサルさんが出迎えてくれた。
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右手に進み、階段を降りるとレストランへの入り口があり、興味をそそるプリミティブな調度品が飾られている。食事を楽しむお客の姿も見え、ようやく一安心した。
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休日のお昼どきだったので多少混んではいたものの、ほとんど待たされることなく窓際のカウンター席に通された。細長い窓の天板の上にも不思議なオブジェが置かれ、壁にはラスコーの洞窟壁画のような絵が描かれている。
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店内は天井が高く、広々としており、テーブル席側の壁にはジャングルを想起させる緑深い絵が描かれていた。また、お客は学生ではなく、近隣に住むマダムやファミリーだと思われる人がほとんどだ。
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メニューの「人気No.1」の文字にひかれ、「日替わり9種盛り合わせ定食(980円)」を注文。ご飯は佐渡産のコシヒカリ(朱鷺米)を使用した白米と十六穀米の2種から選ぶことができるのだが、今回は十六穀米でお願いした。なお、ランチ注文時はコーヒーが100円(通常350円)になるので、食後にいただくことに。

しばらくするとサービスのジンジャーティーが、その後、9種のおかず、ご飯、サラダ、スープをのせた豪華なお膳が運ばれてきた。
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まずは、胡麻ドレッシングがかかったサラダをパクリ。レタスがシャキシャキしていて、とてもおいしい。にんじん、たまねぎ、もやしといった野菜のうま味がしっかりとしみこんだスープからは、体へのやさしさが感じられた。栄養たっぷりの十六穀米は程よくかたさを残した炊き方をしているため、一粒ひと粒の雑穀が持つ美味しさを存分に味わうことができる。

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ナスのおひたし、サーモンのマリネ、ポテトサラダ、油淋鶏、カキフライ、揚げシューマイ、こんにゃくなどの煮つけ、卵焼き、ひじきと豆の煮物が盛られた9種盛り合わせは、それぞれ素材を生かした味つけがされているので、一品一品の完成度が高い。

友人が食べていた加賀カレーも味見させてもらったところ、こちらは酸味と甘味のバランスが抜群。「和カレー」と称しているのだが、やはり野菜のうま味がしみこんでいるのだろうか、洋カレーさながらのしっかりとした味が楽しめる。それでいて胃もたれする感じは全くなく、お値段が730円というところもうれしい。
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ひと通り料理を堪能したら、コーヒータイム。
オリジナルのマグカップにも、おサルさんのシルエットが描かれていた。
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温かいコーヒーに癒やされながら、友人とまったりすること30分。せっかくなのでキャンパス内を散策してから帰ろうということになった。

あてもなくブラブラと歩いていたら、なんとニワトリに遭遇!
まるで伊藤若冲の絵から飛び出てきたかのように色鮮やかな一羽である。
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足が少し悪いようで、びっこを引きながらも、カメラを構えるたびこちらへズンズン近づいてくる。こんなに人懐っこいニワトリに出会ったのは初めてだ。

ニワトリを放し飼いにしているなんて、さすが農学部・・・と思ったら、近くに飼い主がいた。話を聞いてみると、彼女はここの学生で、連れているのは実験材料だった卵を誤ってふ化させてしまったニワトリだという。普段は自宅で飼っており、この日はお散歩をするために大学に連れてきたらしい。

まだまだ色々な出会いがありそうな予感満載の弥生キャンパス。
農学生命科学研究所所蔵の貴重な資料を展示した「農学資料館」があったり、農学に関する公開セミナーが定期的に開催されたりもするので、アブルボアに行く際はぜひ併せてチェックしてみよう。

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