大学の行事や受験生向けイベント、広報物などで活躍する大学の公式キャラクター。2023年の干支にちなんでウサギの大学キャラクターを調べてみたところ、なかなか個性的な顔ぶれがそろっていることがわかりました。いくつかあるウサギキャラより、今回は編集部おすすめのキャラクターをご紹介します。
法政大学キャラクター えこぴょん
画像:法政大学ウェブサイトより
か、かわいい…。でも、大丈夫? 落っこちないでしょうか。
法政大学のキャラクター「えこぴょん」は、環境問題解決のため世界を舞台に活動しているウサギ。地球(の形の気球)を背負っているのは、自分の背中に地球の未来がかかっていると思い込んでいるから。
2008年度の学内公募で環境改善活動推進キャラクターとなり、その後めでたく大学キャラクターに昇格しました。
法政大学環境報告2021(画像:法政大学ウェブサイトより)
法政大学ウェブサイトより
それにしても、えこぴょん、どうしてこの姿になったの?
えこぴょんの作者は、当時法政大学に在籍していた学生さんです。その学生さん、ゼミやサークル活動で子どもと接する機会が多く、難しい話もキャラクターが楽しく教えると子どもたちが興味をもってくれることに感動。また子ども向けの人形劇では、うまくいきすぎる話は子どもの共感を得られず、どうすればメッセージが伝わるのか工夫していたそうです。
思わず手をさしのべたくなるような親近感がありまくりのえこぴょん、作者のたくさんの経験と工夫がつまってるんですね。
えこぴょんが着ている服の色は法政大学カラー(オレンジとブルー)。愛校心のあらわれだそうです。(画像:法政大学ウェブサイトより)
※出典(えこぴょんの作者の言葉):『法政大学環境報告2008-09』P.25
武庫川女子大学キャラクター Lavy(ラビー)
武庫川女子大学ウェブサイトより
こちらは、おしゃれでスマートな印象。武庫川女子大学キャラクターの Lavy(ラビー)です。
公式サイトによると、ラビーちゃんは優しい性格で、好奇心旺盛。行動的でどこにでも飛び跳ねて出掛ける元気でかわいい女の子です。
キャラクター制作にあたっては「長く愛されるように」と学生や卒業生、教職員らよりアイデアを募集し、集まった計313点ものアイデアから何度かの選考を経て、プロのデザイナーの手で仕上げられたそうです。
武庫川女子大学事業部ホームページより
ラビーという名は、ウサギ(Rabbit)と愛(Love)からきています。黒ウサギは、これからの時代を生きる利発な女性の感性を表しているとのこと。
武庫川女子大学って、実際にどんなイメージの大学なのでしょう。大学情報の口コミサイトに目を通してみると、「学べることが多い」「自由でのびのび」「クラスの友人は優しい人が多い」…などの書き込みが。ラビーちゃん、大学の良いところをしっかり体現している印象です。
カフェ「Lavy's Cafe」の店頭であいさつするLavy
大学の最寄り駅(阪神電車「鳴尾・武庫川女子大学前」駅)にある「武庫女ステーションキャンパス」には、ラビーの名を冠したカフェ「Lavy’s Cafe」もあります。
関連記事 → 武庫女ステーションキャンパスがオープン!駅からはじまる大学と地域のつながり。
千葉大学マスコット 「ニシ」
画像:千葉大学ウェブサイトより
見た目もネーミングもやや硬派? 千葉大学のマスコット「ニシ」です。2019年、大学の開学70周年を記念して誕生しました。
ニシには同僚がいます。サイ(犀)の「マツ」と、カモメの「イノ」です。
学長を囲んでの記念写真(画像:千葉大学ウェブサイトより)https://www.chiba-u.ac.jp/others/topics/info/20190405mascot.html
左からマツ、イノ、徳久学長、そしてウサギのニシです。
ネーミングがやや素っ気ないようにも思えますが、これは彼らの出どころと関係があります。
それぞれのマスコットの顔と、大学の各キャンパスの形との関係にご注目ください。
千葉大学ウェブサイトより https://www.chiba-u.ac.jp/others/topics/info/20190405mascot.html
「ニシ」がウサギになったのは、西千葉キャンパスの形がタテに長かったためのようです。
西、もといニシは、恥ずかしがりのツンデレさん。西千葉キャンパスで「空飛ぶ研究科」に所属しています。イノは前向きな頑張り屋さんで、「飛行医療科」に所属。マツは素直な性格で、花は友だち。「空の花研究センター」に所属しています。
「空飛ぶ研究科」「飛行医療科」「空の花研究センター」は実在しませんが、それぞれ工学部、医学部・薬学部・看護学部、園芸学部に該当するのかなと思いました。学科名に「空」とか「飛行」がつくのは(ウサギとカモメは分かるけど)、サイについては……、空から写真を撮って、植物の分布などを調べているのかもしれませんね(想像)。
マスコットの性格も、期待する学生像というよりは、実際の学生の傾向をそのまま表しているように感じました。全体に飾り気がなく、実直な感じがいい味を出しています。
千葉工業大学 チバニー
千葉工業大学 受験生サイトより
以前、本サイトでも紹介したことがある千葉工業大学の「チバニー」です。「目、どうなってるの?」などというツッコミは不要。大学名のわかりやすさがポイントです。
<チバニーの紹介記事>
「大学はこう使え! 第17回 おじさんまでも虜にする、大学マスコットキャラクターの世界をのぞいてみよう!」
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ひとくちにウサギと言っても、外見やネーミング、キャラクターに託された思いはさまざま。それぞれの大学らしさがあらわれているようです。
何はともあれウサギキャラのみなさん、卯年の今年はとりわけ活躍してくれることでしょう。学生さんにとってもそうでない人にとっても、2023年が安心して動き回り、いろいろな活動を楽しめる年となりますように!