続いては、言わずと知れた岡本太郎をご紹介!渋谷区にある代々木第一体育館とNHKに飾られている壁画とその元となったデッサンなどを展示しています。
意外と知られていない岡本太郎の作品
石井さんによるとこれらの作品は1964年の東京オリンピック以降、各所に展示され、2008年には「明日の神話」が修復されて渋谷駅に設置されました。高度経済成長期がはじまるとともに岡本太郎の作品が渋谷に置かれているんですね。そして色々な要因が重なり、原爆を描いた「明日の神話」がやってきて、3.11の事故がありました。その意味を私たちは問い直さないといけないんじゃないかということをおっしゃっていました。
ちなみに石井さんは岡本太郎記念現代芸術振興財団 「明日の神話」再生プロジェクトスタッフで、補修から設置までを担当されています。すごい!
このような機会はあまりないので、アーティスト集団のChim↑Pomが一躍有名になった時のことを伺ったのですが(3.11の後、「明日の神話」の余白部分に自分たちの絵を付け足して炎上した)、「僕の作品でなく、岡本太郎の作品ですからね~…なんとも思わないですよ」とおだやかな回答が。確かにそういうものなのかもしれませんね。
また「明日の神話」と対になっている、「豊穣の神話」という作品のラフも展示してあるので、これはぜひ生で見ていただきたいなと思います。ラフは全部で3つあり、そのうちの1つが展示されています。
「豊穣の神話」は「明日の神話」の倍のサイズで作成予定だったのですが、依頼元のホテルが倒産をして作られることはありませんでした。
この展示会を見た後は、渋谷マークシティ内のJR線と京王井の頭線の連絡通路にある実物の「明日の神話」を見れば完璧ですね!きっといつもと違う渋谷を感じられるのではないでしょうか。