子供の頃、ずっとゲームで遊んでいると「目が悪くなるよ!」と親に叱られたもの。最近は昔ほど「ゲームは目に悪い」という話を聞かなくなった気がしますが、それは大人もスマホにかじりついているからか、自分の周りに叱ってくれる人がいなくなっただけか……。いずれにしても、子供の頃よりずっと酷使している目をたまには労ってあげたいものです。
今回レビューするのは、なんと目の健康をチェックできるというゲーム「METEOR BLASTER(メテオブラスター)」。東北大学大学院医学系研究科の中澤徹教授のチームと仙台放送が共同開発したスマートフォン用ゲームアプリの体験版です。
視野の異常を簡易判定、緑内障の早期発見につなげるゲーム
現在、日本人の中途失明の原因の第1位となっているのが緑内障。眼球の中の圧力が高くなることで視神経が萎縮し、徐々に視野が欠けていく病気で、発見が遅れると失明してしまうこともあります。公式ページに掲載されている中澤教授のコメントによると「40歳以上の20人に1人が緑内障で、高齢になるにつれ割合が増える」というから、決して珍しい病気ではありません。
緑内障の進行を抑えるために大切なのは、視野の異常に早く気づいて早く診察を受けること。しかし緑内障の初期にはほとんど自覚症状がなく、病院を受診する頃には病気が進行してしまっていることが多いそうです。そこで開発された「メテオブラスター」は、片目ずつを使ってシューティングゲームをプレイすることで、視野の状態を簡易判定します。視野に異常が見つかれば緑内障の早期発見・早期治療につなげられるというわけです。
さっそく体験版をプレイしてみましょう。
仙台放送の公式サイトにアクセスして、案内に従ってスマートフォンでゲーム画面を立ち上げます。
サイバーなロゴがかっこいいトップ画面。まずは「説明」を選択して遊び方を確認しましょう
画面を目から30cm離して、片目ずつ交互に合計4ステージに挑戦します
左目だけでプレイしています。宇宙空間で迫り来る隕石に照準を合わせて…
レーザーで撃破! そしてレーザー砲の右側に白い点(光体)が現れているので、すかさず「CAPTURE」をタップ!
プレイ画面でやることは2つ。
画面奥から隕石が迫ってくるので、中央の照準器と重なった瞬間を狙って右下のSHOOTボタンをタップします。それと同時に、画面上に白い点(光体)が現れたら左のCAPTUREボタンをタップ。光体はあちこちに不規則に現れてすぐ消えるので、視点は常に中央の照準器に合わせつつ、周辺視野で光体をすばやく見つける必要があります。
プレイしてみると、光体が次々に出てきて忙しい! それに片目だと見逃しそうになるので、集中力も試されます。プチパニックになってボタンをけっこう押し間違えたような気が……。
一定数の隕石を撃破し、光点をキャプチャーしたらステージクリア。次は反対の目でステージ2へ
プレイに夢中になっていますが、背景のグラフィックも本格的です
左目、右目、左目、右目と交互に4つのステージが出現。後半は慣れて操作はスムーズになってきましたが、光体が小さくなり、さらに見つけづらくなってハラハラ。はたして結果やいかに!?
なんとか地球を守ることはできました
数字が大きい領域ほど見落としが多い
総合成績は「隕石撃破数は素晴らしいですが、時折疲れが見られます」とのこと。とくに左目は最初のプチパニックのせいか、視野の上の方の見落としが多いという結果に。「信号機や標識を見落としていたら大変です」というコメントがなかなか堪えました。思ったよりも見えてないのか、見えていても動作が追いついていないのか、どちらにしても道を歩くときなどは気をつけたいと思います。
(後でもう一度チャレンジしたら、初回よりは良い結果に落ち着きました。)
筆者にとっては久々のシューティングゲームでハラハラしましたが、サクッと遊んで視野に関するアドバイスまでもらえるのはありがたい限りです。みなさんも目の健康を意識するきっかけとしてプレイしてみてはいかがでしょうか?
そして結果に不安を感じたら、迷わずお医者さんに相談を。