先月の皆既月食(2021年5月26日)はご覧になれたでしょうか? 来月は七夕、天文ファンでなくても天の川を見上げる方は多いでしょう。
「ほとんどゼロ円大学」にもたくさんの宇宙関連の記事があります。中には宗教や哲学との関連を感じさせるものも。今回は、宇宙に関するいろいろな話題をまとめてみました。
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●お寺を宇宙に打ち上げる!?
奇想天外な新ビジネスを生み出した、京大発ベンチャー「テラスペース」代表をインタビュー!
お寺を宇宙に打ち上げるというプロジェクトを立ち上げた北川貞大さんへのインタビュー。お寺を宇宙に浮かべて地理的な制約をなくし、日常に仏教を取り戻すというミッションを掲げておられます。
「お寺が宇宙に行ったら、地理的な制約がさらに増すのでは」などと考えてしまう一般人とは、思考のスケールがちがいます。
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●科学・芸術・遊びの境界を揺さぶるミニチュア宇宙線モニタの開発秘話
2020年2月。あるツイートが話題になりました。
『ブラックホールなどからやってくる「宇宙線」が飛び込んでくるとピカッと光るモニタを作りました。』『「宇宙線で光るインスタレーション作品」とか興味ある芸術家さんいませんか?』
宇宙線がアートとどうつながるのでしょうか。ツイートの投稿主、理化学研究所の榎戸輝揚さんへのインタビューです。
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●金星に生命は存在するか!? 驚きのニュースの真相を京都産業大学・佐川英夫先生に聞いてみた。
地球のお隣の星・金星に、生命が存在する(かもしれない)間接的な手がかりが見つかったというお話です。
NASAの長官が「地球外生命探査史上最大の発見」とコメントしたとのことですが、その真相は?
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●哲学×映画『メッセージ』:私たちは未来を予期して生きている? 傑作SFを哲学で読み解く
異星人と人類との邂逅を描いたSF映画『メッセージ』。
言語やコミュニケーション、時間などのテーマに踏み込み、さらに家族をもつことについて、生きることについて、さまざまに思考を誘発する映画という、新潟大学の宮﨑裕助先生へのインタビュー記事です。
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●地球外知的生命は必ず存在する! SETIの第一人者、兵庫県立大の鳴沢真也さんに聞いてみた。
SETIとは「地球外知的生命探査」(Search for Extra-Terrestrial Intelligence)のこと。
「地球外知的生命の放送を受信した」「私のイメージしている知的生命の姿は、肉体を持たないメモリー内のデジタル信号」…聞けば聞くほどSFのようですが、研究に取り組む根底には『私たちは特別な存在なのか?』という哲学的な問いがあるとのこと。
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●銀河に満ちる「ダークマター」を探していたら、未知の素粒子を発見か!?
科学ニュースを神戸大学の先生に聞いてみた。
2020年6月、ダークマターの探索実験で未知の素粒子発見か、というニュースが駆け巡りました。宇宙の成り立ちに関わる超重要な、そして正体不明の物質。
「何かはわからないけど、何かある」。科学者の探究心をかきたててやみません。
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どれもこれもスケールの大きなお話でした。
まあまあ(かなり)難しいお話もありましたが、個人的には、宇宙と自分との関係(超新星爆発でばらまかれた元素がまわりまわって自分の体を構成していることなど)に気づかせてくれるものに引かれます。
これからも、さまざまな分野の専門家が見知らぬ地平をひらいてくれることを期待します。
そしてできれば、物理と化学が苦手でも、その素晴らしさを理解できることを。