こんにちは!松原です。今まで取材をしてきましたが、今回、取材依頼がきて一番テンションが上がりました!!なぜなら、私もりぼんっ子だったから!80年代生まれの方は分かると思うのですが、小学生の頃「なかよしとりぼん、どっちにするか」で真剣に悩みませんでしたか…?
そんな当時のりぼんっ子が(たぶん)無条件にドキドキしてしまう、80~90年代の人気作家のふろくをメインに展示している「LOVE♥りぼん♥FUROKU 250万乙女集合!りぼんのふろく展」をご紹介します!
なお会場の米沢嘉博記念図書館は、明治大学が輩出したマンガ評論家、故・米沢嘉博氏が遺した膨大な蔵書により開館した、マンガやサブカルチャーの専門図書館です。
ところで、250万乙女って?
いきなりですが、私は250万乙女ですっ!……なんのこっちゃいだと思うので、説明しますと、りぼんは94年2月号で少女漫画雑誌史上最高部数の255万部を記録して(なんと、まだ破られていないそうです)、250万の乙女たちがりぼんを読んでいたということなのです。
当時8歳だった私も250万乙女のうちのひとりで、毎月毎月、発売日を待ちわびていました。あんなに待ち遠しい思いをしたのは最初で最後な気がします。そして、次の発売までの1ヵ月間、りぼんを穴が開くほど読んでいたわけです。ああ…懐かしい…。
ちなみに、94年2月号の掲載は、ママレード・ボーイ、赤ずきんチャチャ、とまどいの姫君、ときめきトゥナイト、パッション・ガールズ、へそで茶をわかす、この手をはなさない、あなたとスキャンダル、天使なんかじゃない、まゆみ!、ルナティック雑技団、ちびまる子ちゃん、有閑倶楽部などなど…。
王道ラブストーリーもギャグマンガも、そうそうたる顔ぶれですね…。書いているだけで興奮する!
ふろく展の見どころは?
とにかく、見て感じてください。考えるな、感じろ!です。行けば分かるのですが、怒涛のように当時のりぼんの思い出が押し寄せてきます。とにかく、ピュアなノスタルジー!!!という感じです(好きな男の子のキャラクターとか初恋の人じゃないけど、なんか恥ずかしくて見れなかったり……)。
色使いやイラスト、どれもこれも懐かしい上に、コレ大事に持ってた!とか覚えているんですね。もう完全に、夢中になっていたあの当時の気持ちと同じです。他のお客さんも食い入るように見ていました。久しぶりに見る「応募者全員大サービス」の文字にグッときたり…。もう、とにかくずっと楽しい(こどもの頃から女性はふろくとかお得やサービスが好きなんですかね…)。
見どころ①
ズバリ、戦前のふろくから現在のものまでを概観できること。りぼんは55年創刊ですが、それ以前の少女雑誌のふろくも補足的に展示しています!
見どころ②
ふろくの原画が見られます!作家さんは漫画と別にふろく用のイラストを描き下ろしていたのです。それが生で見られるのです。
しかも4期の入れ替え制で行く時期によって作家さんが変わります。私の時は池野恋先生、さくらももこ先生、柊あおい先生でした。現在は水沢めぐみ先生と吉住渉先生。画像はざんねんながら載せられないので、ぜひ見に行ってください!
りぼんの裏話「トミーのくねくね横丁リターンズ!」
ちょうど取材した日にトークイベントがあったので、りぼんの裏話を少しご紹介!話し手は、矢沢あい先生、小花美穂先生、藤井みほな先生らの担当者で読者ページも担当していた「トミー」こと冨重実也・現りぼん編集長。聞き手は、マンガ史研究者の宮本大人先生です。個人的に面白かった裏話を4つピックアップしました。
裏話①
トミーは雑誌プレイボーイに行きたかったが、配属でりぼんの編集者に。少女漫画を読むようになり、「ときめきが大事だ!」と気づき、当時4年間付き合っていた彼女と別れる。
裏話②
「こどものおもちゃ」のあらすじは、「ハロー!紗南でーす!」と、イタコのように憑依して、紗南ちゃんになりきって書いていた(だいたいおじさんが書いている)。
裏話③
くねくね横丁のゲストコーナーに関口宏、嘉門達夫など、個人の趣味に走った人を選んでいたら、読者層(小4~6年生)を考えろと怒られた(読みたい!)。
裏話④
昔は読者のためのふろくだったのが、今は雑誌が昔ほど売れていないため、読んでいない人に興味を持ってもらうためのふろくになり、ふろくの役割が変わった。
…と、内容の濃いトークショーでした。なんと4月には吉住渉先生(ママレード・ボーイですよ!りぼんっ子にとっての神です)のトークイベントがあるので、ぜひ行ってみてくださいー!!
吉住渉トークイベント
出演:吉住渉(マンガ家)
聞き手:倉持佳代子(京都国際マンガミュージアム 研究員)
ヤマダトモコ(明治大学 米沢嘉博記念図書館 スタッフ)
日時:2017年4月1日(土) 16:00-17:30
さいごに…
展示で知ったのですが、ふろくは「大人の自分たちでも持てるようなものを」という思いを持って手掛けていたそうです。だから今見ても、かわいくておしゃれでときめくのかもしれません。りぼんステキ!
展示は4期に分けて開催して、それぞれ原画・ふろくをほぼ総入れ替えするそうです。ぜひ好きなキャラクターに会いに行ってください!!!
余談ですが…「えーっと、恋愛とか好きって何だっけ?」となっているアラサーのみなさん、どこかに忘れてきた乙女な気持ちが溢れ出てくるかも!!!!!(私はそれに近いものを感じました)
第2期:3月17日(金)~4月10日(月)
水沢めぐみ先生、吉住渉先生のふろく原画を展示。
第3期:4月14日(金)~5月8日(月)
柊あおい先生、吉住渉先生、矢沢あい先生のふろく原画を展示。
第4期:5月12日(金)~6月4日(日)
高須賀由枝先生、矢沢あい先生のふろく原画を展示。