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妖怪、怪談、鬼‥。この世ならざるものの研究・体験レポートまとめ!

2021年5月25日 / まとめ, トピック

記録的な早さで梅雨がやってきましたね。梅雨が明ければ夏はすぐそこ。夏と言えば怪談。

今回は妖怪や鬼など物の怪(もののけ)にまつわる研究紹介、体験レポートを集めました。

 

もともとは本気で恐れられていたはずですが、時代が下るにしたがいその描写はバリエーション豊かになり、
中にはお笑いのキャラクターかと思うようなものまで。今も昔も、想像力を刺激してやまない存在です。

 

* * *

■妖怪

●足を踏み入れたが最後、愉快妖怪に引きずり込まれる底なし沼! 「国際日本文化研究センター」データベース

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京都にある国際日本文化研究センターの怪異妖怪関係データベースのご紹介記事。

半ばお笑いの世界の住民と化した妖怪が、画面の上をところ狭しと動き回っています。

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●怪談・妖怪はコワクない!「京都アカデミアウィーク2018」で不思議な世界に目からウロコが落ちまくり。

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マンガ『ゲゲゲの鬼太郎』のルーツ「子育て幽霊」(幽霊になった母親が飴で子育てをする話)を例に、怪談がその時代の世相や人間の真理を写しだしていることが解き明かされます。

 

京都精華大学『京都の怪談、アジアの妖怪』講座(「京都アカデミアウィーク2018」にて開催)のレポートです。

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●水木ワールドを堪能! 龍谷ミュージアム特別展

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『ゲゲゲの鬼太郎』にまつわる記事をもう一本。作者・水木しげる氏の画業を紹介する『水木しげる 魂の漫画展』(龍谷ミュージアム、2018年開催)の展覧会レポートです。

地獄絵図をきっかけに “目に見えない世界” に興味をもったという水木サン、対象を徹底的に探究する学者肌だったようです。

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●妖怪のルーツは化石? 阪大の『科学で楽しむ怪異考 妖怪古生物展』に行ってきた!

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古生物学の視点から、生物と妖怪とのつながりを感じる展覧会『科学で楽しむ怪異考 妖怪古生物展』(大阪大学総合学術博物館、2016年開催)のレポートです。

 

ワニの化石写真と竜との関連を指摘されると、「たしかに‥」と、納得。

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●妖怪と日本人の関係 大谷大学公開講演会「見えないものを『描く』妖怪画の世界」

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『ゲゲゲの鬼太郎』のほかにも『となりのトトロ』に『妖怪ウォッチ』と、妖怪をモチーフにした視覚イメージは枚挙にいとまがありません。

 

本来は目に見えず、霊能者など特別な人の目を通して語られていたものが、どのように視覚化されていったのか。
妖怪画の世界を紹介する講演会(大谷大学、2016年開催)のレポートです。

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●怪しくも面白い。東洋大学らしさが生んだ妖怪とスポーツの世界へようこそ。

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柔道や競泳といったスポーツを、なぜかアマビエや河童などの妖怪が解説するという東洋大学のサイトをご紹介。

なぜ妖怪が出てくるのかというと、東洋大学の創立者・井上円了先生が妖怪学を研究されていたためだそうです。

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■鬼

●恐ろしい「鬼」はなぜ愛される? 世界鬼学会会長・八木透先生に聞いた、鬼と節分の由来

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悪役として扱われることが圧倒的に多い鬼ですが、どこかユーモラスな『なまはげ』のような鬼も。多面的なイメージはどのように形づくられていったのでしょうか。

「世界鬼学会」の会長・佛教大学の八木透先生のお話です。

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* * *

 

本来はおそれの対象であった妖怪や鬼。今、多くの人がおそれているものの筆頭と言えば新型コロナウイルスでしょうか。

ウイルスを電子顕微鏡で撮影できない時代なら、一体どんな妖怪が描かれていたのやら。昔の人が思い切りヘンテコな妖怪像を描いていたのも、ちょっとした憂さ晴らしの目的もあったのかな‥  と、想像します。

 

 

私たちはどう情報を受け取っている? さまざまなメディア研究記事まとめ!

2021年5月6日 / まとめ, トピック


コロナ禍で非対面、非接触コミュニケーションの模索が続く中、今回はオンライン以外のコミュニケーションや情報伝達の手法に注目。手作り感のある小冊子からラジオやテレビ、食べ物の色がもつメッセージまで、様々な情報伝達やメディアに関する記事をご紹介します。


ラジオ

 

  ↑ ラジオを媒体に人気を博した歌手、ビング・クロスビー

 

●ラジオの魅力はアメリカで花開いた。四国学院大学・福永健一先生に聞く、声のメディア史

 

 「軽く口ずさむような歌い方」はポピュラー音楽でなじみのあるものですが、実はラジオの普及と深い関わりがあることをご存じですか? ラジオが普及する以前は劇場で朗々と歌い上げるスタイルが主流。“ささやくような歌声” は、録音技術の向上とラジオ放送の普及なしには実現し得ないものでした。


まるで自分のためだけに語り、歌ってくれているような親密さ――それこそが声の文化、ラジオの本質と語る、四国学院大学・福永健一先生による声のメディア史のご紹介です。

 

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■雑誌

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http://zineopolis.blogspot.com/p/about-collection.html

 

●大文字の歴史に載らない声を集める
 ――ポーツマス大学、ジャッキー・ベイティ博士が語るZINEアーカイブプロジェクト「ZINEOPOLIS」

 

カラフルでウィットの効いたイラスト、タイポグラフィー、おしゃれな写真のコラージュ――。
上の写真に写っている小冊子、一見したところアーティストの作品集のようですが、実は個人が家庭用のプリンターなどを使って手作りしたもの。
ジン(Zine:雑誌のMagazine が語源)と呼ばれ、20代~30代を中心に人気をよんでいます。


SNSで何でも発信して情報を受け取れる時代に、紙でできた冊子が人気とはちょっと意外。紙の本を手に持つことの心地よさ、人間にとっての触覚の重要性を指摘するのはポーツマス大学(イギリス)でジンの創作・研究・教育活動を行うジャッキー・ベイティさんです。詳しいお話を伺ってみました。

 

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★こちらの記事もどうぞ

フリペ専門店で聞く! 大学生が作る超個性的なフリーペーパーの魅力

 

■テレビ

松山 秀明先生(関西大学)のゼミ風景

松山 秀明先生(関西大学)のゼミ風景

 
●時代の「今」を伝える貴重な歴史資料、テレビから戦後日本社会を描き出す

 

ファミレスや空港、居酒屋など、ひとつの現場にカメラを据え定点観測するドキュメンタリー番組や、終電を逃した人の家までついていく番組が人気です。これらの番組を未来の視聴者が見れば、間違いなく2010年代の日本社会が見えてくる、それは文字による記録とは異なる情報をもつ、と語るのは関西大学の松山秀明先生です。


ネット配信で24時間自分好みの情報だけを受けとれる時代、テレビの価値とは何なのでしょう。戦後の日本社会でテレビは何を伝え、どんな影響を人々に与えてきたのでしょうか。歴史資料としての価値や、場の共有などの視点から問い直します。

 

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■報道

水出先生のご著書。関東大震災と伊勢湾台風を主なテーマとし、災害間、地域間、時代ごとの比較を通じ、記憶と認識の変遷に迫った。(水出幸輝著、人文書院発行、2019年)

『〈災後〉の記憶史』水出幸輝 著

 

●3.11の記憶を薄れさせないために私たちがすべきことは?  新鋭の社会学者に聞く、災害の記憶のつなぎ方

 

震災や水害などの災害の記憶が、メディアでの扱われ方や大規模イベントによって簡単に忘れられたり復活したりする――。関東大震災(1923年)の記憶が、ある国家的イベントの開催を機に忘れられかけていたことを明かすのは、災害のメディア史を研究する水出幸輝先生です。


“復興五輪” を掲げた東京2020オリンピック・パラリンピックや、コロナ禍中でその開催が取りざたされる今の世相とのつながりも感じさせられます。

 

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■広告・マーケティング

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京都大学  久野 愛先生

●なぜ、人はおいしそうと感じるの!?

 

スーパーやコンビニで食べ物を選ぶとき、ほとんどの人は視覚に頼って「おいしそうかどうか」を判断しています。とくに野菜や果物などの食べごろを判断するサインとして、“おいしそうな色” は自然界の中で決まっていると考えられます。

一方、抹茶ケーキの写真を見たアメリカ人に「苔の色みたい」と言われたというエピソードも。ある食べ物を見ておいしそうと思うかどうかは、多分に習慣や文化の影響を受けています。


文化や歴史、さらにビジネスの視点から食べ物の色を読み解くと、何が見えてくるのでしょう? 京都大学の久野愛先生にお伺いしました。

 

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■プラモデル(!?)

松井先生の著書『模型のメディア論 時空間を媒介する「モノ」』(2017年 青弓社)。日本社会のなかの模型について、歴史・現在・理論の3つの側面から解き明かした意欲作。この記事でのちほど取り上げる、模型の歴史についても詳しく紹介されています

 
●プラモデルが人気なのはなぜ?  デジタル時代のモノの魅力を愛知淑徳大の松井広志先生に聞いてみた。

 

「おうち時間」にプラモデルや手芸など、一人で何かをつくる人も増えています。好きなキャラクターをつくりながら、アニメの世界観やシーンに思いを馳せる人も多いでしょう。


“何かを媒介する” ことがメディアの定義であれば、プラモデルというモノにも、アニメの世界観を媒介するメディアとしての機能があるのでは?と考えるのが、愛知淑徳大学の松井広志先生です。詳しいお話を伺ってみました。

 

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夢を託せるテーマが見つかるかも? 大学発・クラウドファンディング のプロジェクト

2021年3月18日 / コラム, 大学はこう使え!

インターネットのサイトでやりたいことを発表し、それに賛同する人から広く資金を集めるクラウドファンディング。このしくみによる支援のニュースを見聞きする機会が多くなってきました。

 

大学の研究も例外ではありません。

大学の研究と聞くと専門的でとっつきにくそうなイメージですが、「こんなことが可能になる(かもしれない)のか!」と驚くようなプロジェクトや、意外に身近に感じるプロジェクトを見つけることができます。

 

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 「そもそもクラウドファンディングって何?」「大学の研究プロジェクトってどんなもの?」という方は、

 こちらの記事もご覧ください。

 大学はこう使え! 第12回大学・学術系クラウドファンディングで大学の研究に関わろう

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支援に対するリターン(特典)もさまざまです。

たとえば食に関するプロジェクトなら研究の成果を実際に味わうことができたり、学習アプリの開発ならアプリを無償使用できるなど、ほかにない体験が得られるのもクラウドファンディングならではの楽しみです。

今回はその中からいくつかのプロジェクトをご紹介します。

 

甘葛(あまづら)~古代スイーツの再現

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出典:甘葛(あまづら)を復元し『枕草子』『今昔物語集』に登場した究極古代スイーツを作る              https://outreach.bluebacks.jp/project/home/20

 

甘いものは、心のいやし。

それは今も昔も変わらないようで、砂糖が伝来する前から、日本には甘葛(あまづら)とよばれる甘味料がありました。

砂糖の普及とともに原料も製造方法もわからなくなってしまいましたが、立命館大学助教の神松幸弘氏は、古文書をひもとき調理実験を積み重ね、その味の再現に取り組んでいます。

『枕草子』にも登場するシロップや、平安王朝の食を味わう体験など、特典も魅力的です。

 

※寄付募集は3月20日(土) 午前8時まで

 

●詳しくはこちら

甘葛(あまづら)を復元し『枕草子』『今昔物語集』に登場した究極古代スイーツを作る

 

がんになる前にがんを発見できる血液検査

日本では2人に1人がなるといわれる “がん”。

自分にとっても自分に身近な人にとっても他人事ではありませんが、検査となると、おっくうに感じる人も多いのではないでしょうか。

「見つかったときにすでに進行してしまっている」ことを防ぐため、簡便な血液検査で、がんになる前の段階で発見するための研究が、北里大学メディカルセンターの福山隆氏をはじめとするプロジェクトチームにより進められています。

FireShot Capture 066 - がんの「手遅れ」をなくしたい-血液診断ですべてのがんに早期発見をー

出典:がんの「手遅れ」をなくしたい-血液診断ですべてのがんに早期発見を  https://readyfor.jp/projects/kk_lc_1

 

※寄付募集は4月23日 午後11時まで

 

●詳しくはこちら

がんの「手遅れ」をなくしたい-血液診断ですべてのがんに早期発見をー

 

涙で乳がんを検出する

がんにかかわるプロジェクトをもう一点。こちらは乳がん検査に特化しています。

痛みもなく時間もかからない乳がん検診があれば、検査を受ける人は増え、救える命も増えるはず。そこで「涙」を使い、最短10分で検出する検査法を生み出したのが、神戸大学大学院教授の竹内俊文氏です。

2022年~2023年度中の実用化をめざし、応援を呼び掛けています。

FireShot Capture 069 - 涙で乳がんを検出する

出典:涙で乳がんを検出する!研究を加速させる一歩にご支援を。 https://readyfor.jp/projects/TearExo


1千万円の目標額に対してすでに800万円を超える寄付金が集まっており(3/18現在)、期待と関心の高さがうかがえます。

 

※寄付募集は4月16日 (金)午後11時まで

 

●詳しくはこちら

涙で乳がんを検出する!研究を加速させる一歩にご支援を。

 

楽器演奏のスキルアップにテクノロジーを

ICTを活用した学習ツールが存在感を増す中、楽器練習用アプリの研究・開発も進められています。

FireShot Capture 072 - 楽器演奏のスキルアップに教育工学を

出典:楽器演奏のスキルアップに教育工学を取り入れたい! https://academist-cf.com/projects/207?lang=ja

 

音楽と学習アプリの組み合わせは意外にも感じますが、もとは指導者が不足しがちな学校の吹奏楽部のために開発されました。今後は子どもから大人まで幅広い演奏者のスキルアップに役立つものに発展させたいと、信州大学准教授の森下孟氏をはじめとするチームが取り組んでいます。

支援者にはアプリを無償で使用できる特典があります。

 

※寄付募集は3月25日 (木)午後5時まで

 

●詳しくはこちら

楽器演奏のスキルアップに教育工学を取り入れたい!

 

・ ・ ・

 

このほかにもたくさんのプロジェクトがあり、中には自分の夢を託せるテーマや、理念に共感できるものが見つかるかもしれません。出資者の一人として目標達成を応援し、その成果を体験できるのは楽しみですね。

 

 

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