大学が楽しい! 面白い!! といくら伝えたところで、こう寒い日が続くとわざわざ大学に出かけようなんて気持ちになれないのがフツーである。でも、だいじょうぶ。出かけなくても、大学を楽しむ方法はあるのだ。今回はそんな方法のひとつ。大学の知やマニアックさを楽しめる個性豊かな大学のウェブサイトをご紹介しよう。コタツのなかでスマホ片手に、ぜひ大学を堪能してみてくれ。
まずは直球ストレート。東京大学の「東大TV」
まず挙げるのは、大学の知を楽しむという、もっともオーソドックな楽しみ方ができる東京大学のウェブサイト。その名も「東大TV」。このサイトでは、東大で開催された公開講座や講演会を動画で楽しむことができる。しかも会員登録も費用も不要だ。
羽生善治三冠やアウンサンスーチー氏、トマ・ピケティ教授などなど。各界の超一流の講演もたくさん並んでいるので、意識が高い人もそうでない人も、ぜひ一度はのぞいてみてほしい。
●東大TV http://todai.tv
素朴な疑問をしっかり解決。立命館の理系情報発信サイト「TANQ」
次に紹介するのは、立命館大学のメディアサイト「TANQ」。このサイトは、立命の理系学部が取り組む実験や研究を紹介するウェブサイトなのだが、取り上げるテーマが面白い。たとえば「インターネットの盗聴をどうやって防ぐ?」とか、「マウスは人間と同じようにモノが見えるのか?」とか。普段の生活のなかで、ふと思い浮かぶような、素朴な疑問をテーマにしているのだ。しかも、どの記事も動画&文章で紹介しているうえ、文章がいい感じにゆるくて読みやすい。昨年11月末にオープンしたばかりのため、記事はまだまだ少ない。しかし、おとなはもちろん、こどもにも見せたい良サイトのため、ぜひこれからに期待したい。
●TANQ http://www.ritsumei.ac.jp/tanq/
ゲーム感覚で知識を増やせ! 東大生のクイズサイト「Quiz Knock」
またもや東大関連のサイトとなってしまうのだが、どうしてもこれは伝えておきたい。「Quiz Knock」。このサイトは、現役東大生であり高校生クイズ2連覇を達成した伊沢拓司氏を中心とした東大生有志が運営するクイズサイトである。
クイズサイトって何やねん、とつっこみが聞こえてきそうだが、このサイトはそうとしか表現しようがない。東大生が考えたさまざまなジャンルのクイズが、ひたすらアップされていく。しかも一日に何記事も、である。うん、かなりシュールだ。でもだからこそ、面白い。やりだすと止まらなくなるので、ひまつぶしにおすすめしたい。
●QuizKnock http://quizknock.com
京大を表現したカオスなモバイルサイト「探検! 京都大学」
最後に取り上げるのは、京都大学が世に送り出した、非常にユニークなモバイルサイト「探検! 京都大学」。モバイルサイトと書いているように、このサイトはモバイル(スマホもOK)からしかつながらず、PCから入ると同じ名前の別サイトにつながってしまう。ただし、PCサイトからもグローバルメニューを経由することで、モバイルサイトに行くことができる。もうこの仕様からしてカオスなのだが、内容はそれどころジャナイ。
サイトのコンセプトは、「とことん『めんどくさいサイト』」。このコンセプトに恥じず、ほんとにめんくさいのだ。メインコンテンツは“すごろく”なのだが、何度やってもすぐスタートにもどされるし、途中にでてくるクイズもひたすらマニアック。おまけに、クイズの回答次第で飛ばされるミニゲームにびっくりするほど時間がかかる。まさに「京大生=変人」を体現したかのようなサイトなのだ。
しかし、である。サイトからひしひしと伝わる京大愛であったり、不条理すぎるがゆえの面白さというのは、おそらくこのサイトでしか感じられないスペシャルなものだと思う。いちおう高校生向けのサイトなのだが、京大に縁もゆかりもないおとなでも十分に楽しめる内容になっている。ぜひ酒でも飲みながら、この不条理な世界にひたってほしい。
●探検! 京都大学 http://www.mendoksa.pr.kyoto-u.ac.jp
まだまだ紹介したいウェブサイトはたくさんあるのだが、今回はとりあえずここまでにしておこう。
大学のウェブサイトのなかには、今回、紹介したように少しのぞくだけで大学のマニアックな世界の一端を感じとることができるものがチラホラある。出不精なひとはもちろんだが、普段、大学との接点がないひとも、大学を知る機会にこれらサイトを利用してみてはいかがだろう。大学がいかにひとをワクワクさせる場所なのか、即座に理解してもらえるはずだ。