天然物の評価が根強い水産業界で、果たしてこのマグロの味はどのようなモノなのか。
岸部が体験に行きました。
梅田のグランフロント、近大が直営する「水産学研究所」の開店1時間前10時に到着。すでに並んでいる人もいましたが、先頭集団に入ることに成功しました。ここから一時間ほど並んでいたのですが、10時半ごろにはこの状況。開店直前には店の付近が列でいっぱいになっていました。
一人だったのでカウンター席へ。ほかのお客さんは団体で来ている人が多く、テーブル席もすぐに埋まってしまいました。
席の正面にはタブレットが設置され、水産研究所に関するさまざまコンテンツを見ることができます。
中でも気になったのがこれ。
養殖された魚たちの卒業証書です。孵化した日と出荷された日が記載され、えさの情報まで載っています。少しかわいそうな感じも・・・。この日は近大マダイが獲れたてのようです。
注文したお刺身御前は、日によって刺身が選抜されるとのこと。この日は近大マグロ、近大マダイ、ブリが出てきました。すべて水産研究所で育てられた魚だそうです。
養殖物のイメージとして、脂がのりすぎて魚臭い印象があったのですが意外?とすっきりした味です。柔らかく、確かに脂ものっているのですがしつこい感じはしません。
タイ、ブリも身が柔らかくてうまみが濃く、とってもおいしくいただけました。
タイはもっちりとして柔らかめの食感。
大トロ部分。ものすごい照りですが、後味があっさりして美味。
まだまだコスト面で課題があり、決して安い!という値段ではありませんが、将来安価でこのレベルのマグロを食べられるとなれば非常に魅力的です。
また、育てられた経歴がはっきりしているので安全面でもメリットがあると言います。マグロなど大型魚は水銀などの重金属がたまることが指摘され、しばしば問題になります。その点、完全養殖ならエサや環境の影響をコントロールできます。
安い・うまい・安心のマグロが食べれらる日も、そう遠くはないでしょう。
皆さんも一足先に未来の味覚を味わってはいかがでしょうか。
(こちらは過去の記事を転載したものです。)