地下鉄名城線名古屋大学駅から下車すると、多くの学生とすれ違うが、4月は心なしか彼らの面影にあどけなさを感じてしまう。キャンパスがいつもより賑わいでいるのも、新入生が多いせいなのかもしれない。
学生たちの話声を背に、レストラン「シェ ジロー」があるES総合館へ向かった。シャープな外壁が印象的なこの建物は、名古屋大学駅からほど近いこともあり、地域交流ゾーンとしての役割も果たしているらしい。
2011年竣工。工学研究科中央棟・素粒子宇宙研究棟とも呼ばれる
2階部分が大きなガラス張りとなっており、同大出身でノーベル物理学賞受賞の益川敏英氏がデザインされ目を引く。
ノーベル賞受賞者と関わりが深い同大ならでは
益川先生のお顔からゆっくりと目線を下に移すと、バルーンシェードが美しいレストランが。「シェ ジロー」だ。学内のレストランとは思えないような落ち着いたつくりで、店内はカーテンを通して日差しが差し込むため、明るすぎず心地よさを感じる。
やわらかな日差しに包まれる
クラシカルな雰囲気の内装も
入ってすぐに目に飛び込むのは、スタンランが描いたクラシックポスター。赤い服の女の子がミルクを飲む様子が暖かな色調で描かれており、お店の雰囲気によく合う。
メニューは週替わりランチが880円。肉料理と魚料理からセレクトでき、パン、サラダ、スープ付き。メインは、例えば「鶏モモ肉のソテー ラビゴットソース」または「サーモンのポアレ トマトソース」といったメニューだ(取材時)。
他にもランチコース2,260円(要予約)があり、予約できるのがうれしい。落ち着いて会食を楽しみたい時にはぜひ利用したい。
デザート360円。写真はパイナップルのケーキ
客層は、お値段的に学生よりも教職員や研究者が多いそう。おとなにとっては、メインにプラスアルファがついて880円ならお値打ちだし、お店の雰囲気は抜群なのでお得感あり。
2011年のES総合館竣工当時から開店している「シェ ジロー」。これからも多くの教職員や学生、一般の見学者の胃袋を満たすことだろう。その中には未来のノーベル賞受賞者もいるかもしれない。