贅沢な味わいの引き締まった鴨肉のスライス。うま味たっぷりの新鮮なサーモンのカルパッチョ。そんな上質なオードブルやデザートが食べ放題で、さらにメインプレートがついてくるハーフビュッフェが楽しめる学食があると聞き、西巣鴨の大正大学へと向かった。
プリンスホテル直営の鴨台食堂が開業したのは4年前。プリンスホテルの味を気軽に楽しめる学食として、数多くのメディアにも注目されている。鴨台食堂の「鴨台(おうだい)」は大正大学のある巣鴨の高台を指しており、「食堂(じきどう)」は食する場所を表す仏教用語からとっているらしい。
三田線 西巣鴨駅の3番出口を出て2分ほど歩くと、「大正大学」「大正大学大学院」と書かれた校名プレートに使用されたエメラルドグリーンの差し色が美しい、大きな正門を発見。
門の手前には早速、おいしそうな料理が掲載された鴨台食堂のメニュー看板が置かれており、期待感が高まる。
大学の敷地内には新旧さまざまな建物が立ち並んでいるのだが、なぜか鴨台食堂への目印は特に見当たらない。でも、とりあえず真っすぐ進むと、右手にガラス張りの建物(5号館)が見えてくるので、その中に入ろう。
奥にあるエレベーターで8階に上がると、右手にレストランの入り口が。店内は広々としており、見晴らしがとてもいい。土曜日の昼どきだったが、店内の席は近隣在住の主婦たちと思われる女性グループが大多数を占めており、ファミリーや学生らしき方たちの姿もチラホラと見受けられる。
席に着くと、行く前から気になっていた網焼きサーロインステーキ(2,100円)を注文。そちらの料金の中にハーフビュッフェ代(料理、デザート、ソフトドリンク)も含まれている。
注文後は、すかさずビュッフェコーナーへ。
まずはサラダをとり、オードブル全種をお皿に盛り、さらに別プレートにパスタを乗せる。他にもカレーなどがあったが、メインが入らなくなることを恐れ、あえて欲張らないことにした。
それらをテーブルに運ぶと同時に、サーロインステーキも到着。全部揃うと、なかなかと豪華だ。自ずとテンションも上がってくる。
一番初めに口に運んだのは、サーモンのカルパッチョ。ひと口食べて、安心した。素材も、味も、ちゃんとホテルクオリティになっている。その後、鴨肉、チーズ、タコのマリネなどを次々と食べてみたが、いずれも期待を裏切らないおいしさだ。
オードブルを食べ切ったところで、早速メインプレートに突入。ステーキを食べやすい大きさにナイフで切り、一切れ口に含んでみた。
ひと言で表すと、「肉のうまみがギュッと凝縮された、良質なお肉」。必要以上に脂が乗っていないので非常に食べやすく、味わうたびに幸せな気持ちに浸れる。
こちらは友人が食べていた魚のプレート。上品な味わいの鯛を使用しており、ソースもやはりホテルクオリティだ。お肉と魚を堪能したあとは、パスタで〆る。
食後のコーヒーをいただくため、デザートコーナーの横をとおると、キラキラとしたスイーツたちが誘惑してきた。ケーキ各種、アップルパイ、フルーツカクテルなどに加え、チョコレートファウンテンまであるではないか。
もうお腹はいっぱいのハズなのに、4種類のケーキをプレートに乗せ、コーヒータイムに突入。
デザートも全部おいしいのだが、お気に入りは断然チョコレートケーキ。コーヒーとの相性が抜群にいいので、コーヒーのおかわりがてら、さらに2つとってしまった。
ハーフビュッフェは土・日限定だが、時間制限はないので、おいしい料理を食べながら、家族や友人とゆっくりと過ごしたいときにはもっていこいだ。他にもカフェタイムにはスイーツ&ドリンクセット、ディナータイムにはコースの用意などがあり、平日はお得なランチメニューも提供している。個室もあるので、さまざまなシーンで活用できるだろう。
建物の入り口から店内の席に至るまで段差のないバリアフリーになっており、車椅子やベビーカーの利用も可能なので、小さなお子さま連れの方やご年配の方も安心して食事を楽しむことができるのもうれしい。
巣鴨周辺を訪れた際は、ぜひ大正大学の鴨台食堂で、あなただけのひとときを堪能してみてはいかがだろうか。