広大な京都大学吉田キャンパスの中心にそびえ立つ時計台記念館。1925年建造という歴史を感じさせる佇まいで、今も昔もシンボリックな存在として親しまれている。
この館内一角に、京大創立100周年を迎えた2003年、国内外からの賓客をもてなす場としてオープンしたのが、フレンチレストラン「ラ・トゥール」だ。キャンパス内でありながら、はなから学生向けではなく、客人向けにつくられたというのが興味深い。
だからこそ、店内のムードもなかなか重厚。テーブル48席と個室12席から成る広々とした空間には、高い天井や大きな窓、照明をはじめとしたクラシックなインテリアの数々など、建造当時の趣があちこちに残され、格式高い雰囲気を演出している。
ここだけ切り取って見ると、およそ大学内とは思えない上質さ。そんなギャップが話題を呼び、近隣住民を筆頭に、遠方から噂を聞きつけた観光客までも多く訪れる人気店となっている。
そう、ここは賓客向けとは言え、普段から広く一般に開放され、いつでも誰でも自由に利用できるのだ。
クラシックな雰囲気の店内
メニューは、本格的なフレンチのフルコース。ランチは1,620円・2,490円・3,780円、ディナーは3,240円・4,860円・7,020円と、それぞれ3種類用意されている。
毎朝、京都・丹波産の野菜や近海で獲れる鮮魚など、新鮮な旬の食材を調達。それらを、フランスで修業を積んだこの道20年以上のシェフが、華麗なひと皿にアレンジして提供する。
故に、メニューは日替わりだ。合わせて、フランス産を中心とした約60種類のワインや、本サイトでも以前「幻の小麦が生んだ京都大学×早稲田×黄桜大学の共同開発ビール『ホワイトナイル』(リンク有)」の記事で紹介した京都大学・早稲田大学・黄桜株式会社が共同開発したビール「ルビーナイル」もラインナップ。料理との素敵なマリアージュを楽しめる。
目にも美味しいフルコース
ルビーナイルも食事と合わせて楽しめる
また、店内では月に一度ディナータイムに、「京都大学交響楽団」の学生たちによる演奏会を開催。生演奏をBGMに、より一層優雅な時間を過ごせる。日程はホームページで確認を。リピーターも多い人気企画なので、予約がベターだ。
※掲載価格はすべて税込です。