万博記念公園のほど近くにある大阪大学 吹田キャンパス。自然豊かで広大な敷地には、工学部、医学部、歯学部、薬学部、人間科学部に関連する研究施設などが建ち並びます。その一角にある銀杏会館は、医学史料展示室をはじめ研究者や卒業生が集う交流の場、医療情報を発信する拠点として会議室やホールを備えています。そんな銀杏会館2階に「ミネルバ」というリーガロイヤルホテル直営のレストランがあると聞き、行ってきました!
クラシックなレストラン「ミネルバ」
大阪モノレール「阪大病院前駅」を下車し、大阪大学病院北通りに進みます。散策気分で並木道を下ると……。

案内表示もあります
ガラス張りのスタイリッシュな建物を発見。ここが、銀杏会館です。


静まり返ったホールに少しドキドキ
2階にあがると、お目当てのレストラン「ミネルバ」がありました。

店名のレトロなロゴに惹かれます
店内は、ホテルのレストランさながらのクラシックな空間。壁一面の窓からは緑の木々が見えて癒やされます。紅葉の季節は、もっと素敵な景色が広がっているのでしょうか。これだけでも十分なごちそうですね。

70席あるそうです
ここがキャンパス内にあるなんて信じられないなあと思いながら、席につきました。

カトラリーはリーガロイヤルの刻印入り
ランチメニューは「ミネルバランチ」(1450円 ※スープ、パン又はライス、メイン、コーヒー又は紅茶付き)のみ。2日置きの日替わりで、この日は「豚肩ロース肉のグリエ ローズマリー風味の赤ワインソース」でした。

人気は有頭海老フライ。確かにこれだけ2度登場しています。気になる!
注文からほどなくして料理が運ばれてきました。

本来はパン、スープ、メインの順にサーブされます
スープは濃厚でなめらかな舌触りのパンプキンスープ。かぼちゃの甘さが口いっぱいに広がり、冷えた体を温めてくれます。3種のパンは上から時計回りに「くるみパン」「豆乳パン」「胚芽パン」。一つひとつ違った味わいで、バターを塗ったりスープにつけたりして楽しみます。

……これだけで、だいぶ満足度高めのランチを味わっていますが、忘れてはならないのが本日のメインです。見てください、このお肉の厚みを!

なかなかのボリュームです
分厚い豚肩ロースは驚くほど柔らかく、ナイフを入れるとスッと切れます。ほどよい脂身が、酸味のきいた赤ワインソースとマッチしてたまりません。さらにローズマリーのほんのりとした香りがあとから追いかけてきて、口の中はたちまち高級レストラン。ここがキャンパス内にあるなんて信じられないなあ(2回目)。
12時を過ぎると続々とお客さんが入ってきて、あっという間に席が埋まっていきました。この内容をホテルのレストランでいただいたら、1450円では済まないでしょう。それを考えると「ミネルバランチ」はかなりの高コスパ! 学生はもちろん、地域住民の方々にもありがたいことこの上ないですね。
食後はデザート&展示も満喫
せっかくなので「パティシエールおまかせデザート」(650円)も注文してみました。この日は「リンゴとアールグレイのカスタードケーキ」です。

ランチについてくるコーヒーは食後に持ってきていただきました
香り豊かなアールグレイのケーキを彩るのは、あっさりめのカスタードクリームにリンゴのコンポート。このコンビがアールグレイに合わないわけがありません。花びらのように添えられたラングドシャやベリーソースを合間にはさむとほどよい味変に。最後のひと口を食べてしまうのが名残惜しいほど堪能しました。
ちなみに、3日前まで(土日祝除く)の予約で「ランチコース」(3500円~)や「創業90周年メニュー」(2500円)も楽しめるとのこと。今度はこちらもぜひ味わってみたいです。
「ミネルバ」のあとは、1階にある医学史料展示室にもおじゃましました。0円で、誰でも入場できます。

明治2年以来の貴重な史料が保存・展示されています。当時の往診カバンや医療器具などを見ると、医学の進歩を感じずにはいられません。中でも驚いたのは、条件反射の実験「パブロフの犬」で知られるパブロフ教授が、実験の際に採取した唾液が展示されていたこと。どんなものかは、ぜひその目で確かめてください!
(編集者・ライター:児嶋美彩)