2025年も残すところわずかとなりました。みなさまにとってどんな一年だったでしょうか。
さまざまな研究者へのインタビューやイベントレポートなどをお届けしてきた「ほとんど0円大学」で、今年もっともよく読まれたのはどんな記事でしょう? 年末恒例、年間ランキング<トップ10>をお届けします!
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10位|植物図鑑(2):土をつくり、森を育てる。身近な植物・コケの美しさと生態系で果たす大きな役割を学ぼう

盆栽や日本庭園などでその美観をたたえられることはありますが、ふだんそれほど目立つ存在ではないコケ。土がなくても生息し、根も維管束ももたず体全体で水分を吸収するなど「へぇ~」と思う発見がいっぱい。エゾスナゴケの美しさにも注目です。
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9位|かつて誰もが使ったMD(MiniDisc)。その興亡から見えてくるものとは? 京都女子大学の日高良祐先生に聞いた

1992年に発売開始され、2000年代にかけて流通したMD(ミニ・ディスク)。かつての愛用者(筆者含む)は、一度ならず「便利だったのになぁ…」と遠い目になったことがあるのでは。その影響や衰退の背景などを、メディア技術史を研究する先生が解説します。
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8位|日本大学生物資源科学部の「骨の博物館」で、骨の多様性と進化を体験!

日本大学湘南キャンパス内にある「骨の博物館」の展示レポートです。日本在来馬と競走用のサラブレットの骨格の違い、骨粗しょう症になったホワイトタイガーの頭蓋骨など、骨は多くのことを物語っていることがわかります。
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7位|学食レベルを超えた本格寿司! 東京大学柏キャンパス「お魚倶楽部はま」

「おいしい◯◯をリーズナブルに食べられる」。なんだかんだ言っても、要するに、つまるところ、学食の魅力はここに尽きるのではないでしょうか。きわめつけが、寿司。学食が寿司を出しているのではなく、寿司店が大学に入っているのです。あっぱれ!
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6位|ぬいぐるみに心を感じるのは「認知のバグ」? 白百合女子大学の菊地浩平先生に、人形と人間の不思議な関係を聞いてみた

わら人形からカワイイぬいぐるみ、アクスタまで。そういえば、人の世にはいつも人形がそばにあります。愛でたり畏れたり、なぜ人間は人形に「何か」を見出してしまうのでしょう? 人形劇の研究を専門とする先生が語ります。
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5位|現代の吟遊詩人、ラッパー・志人のリリックから考察する。国立民族学博物館「越境する韻律の世界」イベントレポート

「現代の吟遊詩人」ラッパーと音楽人類学の研究者が登壇した国立民族学博物館のイベントレポート。吟遊詩人にもラップにもあまりなじみがありませんでしたが、文字のない社会で歴史やニュースを伝える口承伝承がルーツだったと知って納得。
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4位|「100%効く愛の呪文」?ロシアの呪術を文化人類学で紐解く、神戸市外国語大学の藤原先生に聞いた

日本で呪いというと暗い所でコッソリと行うイメージですが、ロシアでは、呪った相手に「呪ってやったぞ!」と宣告(?)することが多いそう。「呪術には人間らしさがあふれている」「興味があるのは、客観的な事実ではなく、世界観」という文化人類学者へのインタビューです。
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3位|図書館そのものを学問に!?その魅力や図書館の役割について同志社大学の佐藤翔先生に聞いてみた

図書館で調べものをする……のではなく、図書館そのものを研究対象としている先生へのインタビュー。スマホで手軽に調べものができる時代、図書館の役割とは? あらためて図書館のもつさまざまな機能に注目したくなります。
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2位|立教大学で細野晴臣氏の“ずっと好き”を巡る。懐かしい記憶にそっと触れた企画展「細野さんと晴臣くん」

音楽活動55周年を迎えた細野晴臣氏の「細野さんと晴臣くん」展のレポート。過去の「晴臣くん」と現在の「細野さん」の視点を行き来するような展示構成、体験型インスタレーションなど、来場者を引き込む工夫が光ります。そして根強い細野さん人気!
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そして、気になる一位は……?
1位|「ひのえうま迷信」の地域差に浄土真宗の戒めが関係? 仮説をデータで立証した大阪大学の石瀬先生に聞いた

来年がひのえうまということもあり、注目を集めたのがこの記事。過去のひのえうまでは出生率や男女比にも大きな影響がありましたが、明治時代以前は男女比の乖離に地域差があったそうです。それには浄土真宗の教えが関係していたといいますが、その教えとは……?
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人形に寿司店、ラップに呪術にひのえうま。今回も、なかなかカオスな顔ぶれがトップ10入りしました。
本年も弊サイトをご覧いただき、誠にありがとうございました。来たる2026年が希望に満ちた明るい年となりますよう。今後もお付き合いのほど、どうぞよろしくお願いいたします。
(編集者・ライター:柳 智子)